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「もしよろしければ」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年09月06日

「もしよろしければお願いします」と言って断られること、よくありませんか。実はそれ、「もしよろしければ」の働きによって断られているのかもしれません。今回は「もしよろしければ」の役割や意味、敬語を交えた表現をご紹介していきます。

「もしよろしければ」

ビジネスシーンなどで、この言葉を使った経験のある人は多いんじゃないでしょうか。でも、これは敬語なのでしょうか。「差し支えなければ」などとはどう違うのしょうか。何のために使っているのでしょうか。言われてみると分からないことばかりでしょう。そこで今回は「もしよろしければ」について掘り下げていきます。

「もしよろしければ」の敬語表現

よろしければ

まず最初に、「よろしければ」は丁寧な敬語表現として使われています。似た言葉で「よかったら」や「よければ」がありますが、これらの「よ(良)」の部分の丁寧な言い回しが「よろしい」です。また、「よろしければお使いください」のように「ください」などの補助動詞を使った文と合わせて使用することが多いです。

もし〜れば

「もし〜ば」は仮定表現(条件)を表します。「れば」だけでも仮定の表現になりますが、他の使い方もあるので「もし」をつけることによって仮定だということがはっきりします。「もしよろしければ」は、これはあくまで仮定ですよ、「良くないなら断ってください」ということを相手にはっきり伝えることができます。

ちょっと頭が混乱しそうなので簡単に言います。「よろしければ」に「もし」をつけることによって仮定だということがはっきりします。そして、それが相手のことを気遣っていることをより表します。だからより丁寧な敬語表現となります。

「もしよろしければ」の敬語での使い方

そもそも何でこの敬語表現を使うのでしょうか。ないよりはあったほうがいい気はしますが、理由はと聞かれても、何となくとなってしまう。しかし、使う理由があります。では早速見ていきましょう。

敬語の種類

「もしよろしければ」はクッション言葉として使われています。クッション言葉とは柔らかく伝えるための言葉です。例えば「お使いください」より「もしよければお使いください」と言ったほうが言う方も言いやすいですし、言われた方も返答しやすいです。不快にならない、させないために使っています。ですので敬語とよく一緒に使われます。

他のクッション言葉としては「恐れ入りますが」や「お手数をおかけしますが」などがあります。

使いかた

私たち日本人は直接的な表現をする、あるいはされることに少し抵抗があります。ですのでクッション言葉のような前置きは様ざまなシチュエイションで役立ちます。「もしよろしければ」は相手に断ってもいいですよというニュアンスが含まれているため、言われた方も断りやすく、相手の考えを尊重できます。

ただ、逆に言えば断られてもいいということが前提なので、どうしても相手にお願いを聞いて欲しい時は使わない方がいいでしょう。

使用するシチュエイションですが大きく分けて3つあります。1つ目が相手にお願いするとき。2つ目が相手の都合を伺うとき。3つ目が相手に善意を示すときです。例文を交えそれぞれを見ていきましょう。

相手にお願いするとき

・田中さん、この書類の作成手伝ってください。
・田中さん、もしよろしければこの書類の作成手伝ってください。

ビジネスシーンで相手に依頼することはよくあります。その時に「もしよろしければ」を使えば相手に対してお願いしている姿勢が伝わり、受けた方も依頼に対してどうするか考えてくれるでしょう。もしなければ、敬語を使っているにもかかわらず依頼というより命令に近いニュアンスを与えかねません。受け取った人によっては失礼だと感じてしまう人もいます。

あくまでこちらはお願いする身ですというニュアンスが伝わるのでこういったシュチュエーションで役立ちます。

相手の都合を伺うとき

・山田さん、夕食を食べにいきませんか。
・山田さん、もしよろしければ夕食を食べにいきませんか。

相手を食事などに誘う場合、相手の都合を伺うのは大事なことです。相手を誘って断られるのは嫌かもしれませんが、相手にも都合があります。相手の都合に合わせるためにも「もしよろしければ」を使いましょう。

ちなみに、こういった場合は「しませんか」などの表現と一緒に使われることが多いです。「しませんか」だけでもいいですが、「もしよろしければ」を使うことで、相手の都合を考慮した敬語表現になるので、言われた方もとても助かります。「しませんか」をより丁寧な敬語表現にすると「されませんか」になります。

次のページ:「もしよろしければ」を敬語表現するときの例文

初回公開日:2018年02月20日

記載されている内容は2018年02月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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