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「素晴らしい」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年01月20日

会社などの畏まったところで、上司の仕事の腕前に感動し、つい口にしてしまいがちな「素晴らしいです」という言葉。果たしてこれは正しい敬語だと言えるのでしょうか。今回は、「素晴らしい」という言葉の正しい敬語表現について考えていきます。

「素晴らしい」は敬語表現か

普段から何気なく使っている言葉で、本当に敬語として成り立っているのか疑問に思ったことはありませんか?改めて考えてみると、表現方法は間違っていないか、目上の方に対して堂々と使っても怒らせないか、不安になるような敬語がたくさん存在していることに気づくでしょう。

「社長、素晴らしいです」つい感動してしまい、このように口に出してしまう方はたくさんいらっしゃるでしょう。しかし、実際に文字に起こしてみるとなにか違和感があります。この違和感は一体何なのでしょうか。今回は「素晴らしい」という言葉の敬語について考えていきます。

「素晴らしい」の意味と語源

ここではまず、「素晴らしい」という言葉の意味や語源に注目してみましょう。素晴らしいとは、「とても優れていて、思わず感嘆してしまうようなさま。この上なく好ましく、心が満たされる。非常に良い。」という意味があります。例えば「素晴らしい景色」「この作品は素晴らしい出来栄えだ」などと使います。

とても良い意味で使われているこの言葉ですが、実は近世江戸では「ひどい、とんでもない」というあまり望ましくない意味で用いられていたことはご存知でしょうか。

「狭まる」「縮まる」という意味の「窄る(すばる)」が形容詞化し、「すばらしい」という言葉が生まれました。のちに接頭語の「す」と「晴らし」の語構成だと誤解され今に至るのです。「すばる」は「みすぼらしい」の語源にもなっています。

「素晴らしい」の敬語での使い方

ではさっそく、「素晴らしい」の敬語表現について触れていきます。

「素晴らしい」とは、相手やその対象物を褒める言葉です。すごいと感じたその気持ちを一言で表してくれる、正に素晴らしい言葉です。

「すごい」はフランクな話し言葉なので、響きが美しい「素晴らしい」という言葉を敬語であると認識されるようになったのではないかと予想できます。しかし、これは本当に敬語として成り立っているのでしょうか。そこで、敬語について一度おさらいしておきましょう。

敬語の種類

敬語は大きく分けて3種類あります。1つ目は、相手を立てて敬意を示す「尊敬語」、2つ目は、自分や自分の身内をへりくだって言うことで相手を必然的に高め、敬意を示す「謙譲語」、そして3つ目は、丁寧な言葉遣いで述べる「丁寧語」です。

目上の方と話すときは、相手に敬意を示すために尊敬語と謙譲語を用いるのが一般的です。丁寧語は敬意を示す相手は特におらず、文末に「です・ます」をつける敬語となりますので、同期や目下の方にも使えます。

敬語の使い方

先ほども触れましたが、「素晴らしい」は相手や物事を褒めるために使う言葉です。もっと言えば、評価する言葉ともとらえることができます。ですので、目上の方の優しさであったり仕事の速さに対して「素晴らしいですね」と声をかけるのは、逆に失礼な態度という風に受け取られてしまう可能性があります。

簡単に言うと、素直な褒め言葉とは裏腹に、上から目線であると相手に受け取られる言葉でもあるということです。目上の方の人柄に対して感動し褒めたいときは、「素晴らしい」ではなく他の言葉を用いるのが良いでしょう。詳しくは後程ご紹介します。

メールでの使い方

次に、メールを打つ際に使える「素晴らしい」という言葉の敬語表現をご紹介します。ここでは、目上の方ではなく、同僚やプライベートの知り合いとのメールのやり取りであると仮定します。

・例1:本を紹介してもらった際のお礼のメール

「先日ご紹介していただいた本ですが、先ほど読み終わりました。このような素晴らしい本にめぐり合えて感謝しています。」

・例2:誕生日に送るお祝いメール

「お誕生日おめでとうございます。この一年があなたにとって素晴らしい年でありますように。」

このように、物事に対して「素晴らしい○○」という風に使うのが好ましいです。上から目線の印象を与えやすい言葉なので、丁寧語としてフランクな相手にだけ使うことをおすすめします。

「素晴らしい」を敬語表現するときの例文

先ほど触れましたが、目上の方に対して感動したことを伝えたいときは「素晴らしい」という言葉を他の言葉に変える必要があります。

そもそも、褒めるという行為を目上の人に対して行うのはとても難しいことです。受け手の気持ちや自分との関係性を考えることが大切です。ここでは、言い回しを変えて例文をご紹介します。

・例1:ベテランな上司に対して

「○○さんは私の目標です」「とても尊敬します」

・例2:少しフランクな上司に対して

「(~ができるなんて)○○さんはすごいです」「○○さんのようになりたいです」

などがあります。曖昧な表現ではありますが、「すごい」と率直に言える関係であるならば、そう言った方が素直に伝わりやすいのではないでしょうか。

「素晴らしい」の別の敬語表現

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初回公開日:2018年02月09日

記載されている内容は2018年02月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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