「しておく」の敬語表現・しておくの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年09月02日
「しておく」を敬語で表現するには?
友達との会話の中で「~しておくね」と使う事は多いです。例えば「明日○○さんに電話しておくね」など「~しておく」という言葉は多く利用されます。では、その例文を上司や先輩に話す場合はどうでしょうか。そのまま敬語風にして「明日○○さんに電話しておきます」でいいのでしょうか。
普段から敬語を使い慣れていないと、いざ会社勤めを始めた場合に先輩や上司に変な敬語を使ってしまう事になります。変な敬語は若い子にはよくある事で愛嬌があるからいいじゃないかという優しい先輩もいるでしょうが、それは新人の頃だけです。そのまま使い続けるとあなたの印象が悪くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
「しておく」の言葉の意味
「しておく」の文法
「しておく」という言葉は動詞「する」の連用形「し」+接続助詞「て」+補助動詞「おく」の三つが繋がっている丁寧語とされています。丁寧語なら使っても問題ないと感じがちですが、この言葉には謙譲の表現はないので、敬意が欠けてしまいます。ですから、上司に話す場合には適していない言葉となります。
目的のために前もって何かをする時
「しておく」は後のある目的のために前もって何かをする際にも使います。例えば「来週は試験があるから復習をしておこう」これは試験のために前もって復習をするという意味があるので「~ておこう」と準備をするという意味合いを持っています。
他にも「取った本は元に戻しておく」と使う事もありますがこれは目的のためにというには少し難しい感じがしますが、これも次に使う人のために前もって元に戻すというニュアンスがあるので問題はありません。
放置してほしい時
その状態をそのまま放置していたい場合に使う事もあります。「その教科書はそのままにしておいて」など他の人に放置してほしい場合です。
自分自身が主語になる場合にしか使う事ができない点が注意するところです。「彼が掃除しておきます」と使われている事も耳にする事もありますが、これは間違った使い方なので職場などで使わないように注意しましょう。
西日本の方言であるという説も
大阪や福岡など、西日本ではよく使われる言葉でもあります。福岡では「ここ掃除しておくけん」という言葉を「ここ掃除しとくけん」など砕いて使われています。
「しておく」と「してあげる」
「しておく」だけでもたくさんの意味が含まれていますが、状況や聞き手によっては「してあげておく」とイコールになることがあります。「代わりに私が電話しておくから」と使っている場合は「あなたの代わりに私が電話してあげる」と言い換えることができます。これは明らかに恩着せがましいような仕方ないというニュアンスが含まれてきてしまいます。
「しておく」の敬語での使い方は?
ここまででは「しておく」の意味をお伝えしました。ではその「しておく」を敬語にするとどうなるのでしょうか。はじめにお話ししていたように「明日○○さんに電話しておきます」でいいのでようか。
敬語である事には間違いはないのですが、上記でお伝えしたように「しておく」は聞き手によって「仕方なくする」と捉えられる場合があります。ですから上司に使う事は好ましくないという結論になります。
敬語の種類もたくさんある
敬語と一言で言いますが、その敬語の中にも「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の三種類に分けられています。外国語にはそのような細かい言葉の違いはありませんが、昔からその風習がある日本では、その使い分けはあなたの印象に関わってきてしまいます。逆に言えばその敬語を正しく理解する事ができれば、あなたの印象もぐっと高くなるという事です。
状況によって敬語の使い方を選ぶ
初回公開日:2018年02月19日
記載されている内容は2018年02月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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