「言付かる」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現
更新日:2024年06月26日
敬語「言付かる」の例文
「言付かる」という言葉は先述のとおり、そもそも敬語表現ではありません。現代用語ではその言い方からしてさも「謙譲語」として敬語のように認められがちですが、「言い付けられている」という旨を表す普通語に認められます。
しかしビジネス上では、「言付かる」という表現は常用語として認められていて、「言付かっております」などと上司に対して言っても、とりわけ非礼に当たることはありません。しかし、この「言付かる」の意味を持つ別の敬語もあるので、そちらを使う方が敬語表現としてはベターでしょう。
・仰せつかっております
・存じております
・お聞きしております
・伺っております
・ご連絡を承っております
これらの表現が一般的に使われます。
「言付かる」と「預かる」の意味の違い
「言付かる」も「預かる」も言葉の意味としては同じです。しかし、その言葉を話す主体に違いが認められます。
「言付かる」と言う場合は、飽くまで「その伝言をした誰か」が主体となり、「言付かった人」は飽くまでその「主体である誰か」の従者として認められます。しかし「預かる」という言い方では、その「預かった人(つまり話者)」が主体となり、「言付かる」の場合と主体の転換が認められます。
非常に微妙な違いですが、「言付かる」と言う場合は「伝言をした誰か」に話題の焦点が当てられやすく、「預かる」と言う場合は「伝言を預かったその人」が話題の焦点に当てられやすくなるという、印象の違いが出てきます。
「言付かる」という言葉が使われる場面
これまでにお伝えしましたように、「言付かる」という表現が敬語として使われる場面は、「誰かに伝言を受けた場合」を踏まえた上で、その多くはビジネス上での連絡のやり取りにおいて見られます。
それでもプライベートにおいて「言付かる」という言葉が敬語表現のように扱われる場合もあるため、大きく視野を広げてみれば、現代の至る所で使われる日常表現として認められます。
「言付かる」の別の敬語表現例
先述で「言付かる」の別の表記・言い方・敬語についてご紹介しました。ここではその別の表現をもって、実際にどのように文中や連絡のやり取りで「言付かる」の意味合いを持つ言葉が言われるのか、その実例を見てみましょう。
・○○企画さまより、案件の指示を受けております。
・○○さまより、次回のプランについて仰せつかっております。
・○○さまから、ご連絡を受けております。
・○○さまより、ご伝言を賜っております。
・○○さまより、会議資料を預からせていただいております。
・その件につきましては、○○さまよりお聞きいたしております。
・事前のご連絡をお受けいたしております。
このように「言付かる」という言葉が別の言い換えによって表現され、これらは主にビジネス上の連絡のやり取りに多く見られています。
「言付かる」の正しい意味や敬語表現の用例をマスターしましょう
いかがでしたか。今回は「言付かる」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現と題して、「言付かる」という言葉の詳細な意味合いや用途、また正確な敬語表現とその用例について、さまざまな分野からご紹介しました。
「言付かる」という言い方は、一見、あまり見慣れない表現に見られますが、ビジネス上では現代において普通にやり取りされる常用語としてあります。特に改まった場面や公式の場面において使われる言葉として「言付かる」という言い方はされるため、前もって正確な使用法をマスターしておくことは大切です。
初回公開日:2018年02月22日
記載されている内容は2018年02月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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