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「心苦しい」の敬語表現・心苦しいの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年04月28日

悲しい気持ちや、相手を対して気の毒に思う気持ちを表現する「心苦しい」という言葉があります。相手を思いやる気持ちはもちろん、ビジネスシーンで謝罪の意を伝えるときに使えるなど、意外と使える場面が多い「心苦しい」という言葉の使い方や意味をご紹介します。

「心苦しい」の敬語表現

自分や相手の心情を表現するための言葉に「心苦しい」という言葉があります。一見するとネガティブな意味しかないように感じられますが、じつは相手に対しての敬意を表現するための言葉としても使えるのをご存知でしょうか。使いこなせるようになると、言い回しの幅が大きく広がります。今回は「心苦しい」の言葉の意味や敬語表現の方法をご紹介します。

「心苦しい」の意味

「心苦しい(こころぐるしい)」はgoo辞書では、下記のような意味があると記載されています。

「心苦しい」は、人の心の動きを形容した言葉で、もともとは自分自身の心が痛むさまや自分自身の内面を表現する言葉として使われていました。のちに、相手の気持ちや心情に対しても使われるようになり、現在では自分のみならず、相手に対して使われることも一般的になっています。

1 心に痛みを感じるさま。つらく切ない。
2 申し訳なく思うさま。気がとがめる。
3 他を気遣うさま。気の毒だ。また、気がかりである。心配だ。

出典: https://dictionary.goo.ne.jp/jn/78139/meaning/m0u/ |

謙譲語

謙譲語は、自分についてへりくだって相手を立てる、敬語の表現方法のひとつです。「心苦しい」を謙譲語で表現するときには、自分自身がかなしく思ったり、心が痛むような思いをしたことを相手に伝えたいときに使いましょう。

・大変心苦しゅうございました。

・今回はお役に立てず、心苦しゅうございます。

「心苦しかったです」と伝えるよりも、より一層強い敬意が感じられます。ただし、いくら強い敬意をや共感を伝えたいからといって多用しすぎると、言葉の価値が薄れてしまいますので、使う場面を選別して使う必要があります。

「心苦しい」の敬語での使い方

自分の心境や申し訳ない気持ちを「心苦しい」という言葉で表現すると、相手に対する申し訳なさを伝えやすいのでですが、相手が上司などの目上の方だった場合、敬語を使って伝える必要があります。では、敬語表現を用いて「心苦しい」という言葉を伝えたいときには、どのように使えばいいのでしょうか。例文を用いてご紹介します。

敬語の種類

敬語には、尊敬語・丁寧語・謙譲語の3種類があります。それぞれに使うべき場面が決まっており、間違って使ってしまうとかえって失礼にあたる場合もあります。

尊敬語は、相手をうやまう気持ちを表す敬語表現であり、おもに目上の相手に対して使う言葉です。「○○なさる」や「○○される」といったふうに、語尾が特徴的に変化します。

丁寧語は、語尾を「です・ます調」の言葉でしめくくったり「お・ご」を文頭に付ける敬語表現です。聞き手に直接敬意を表すことができ、目上の相手だけでなく、同僚や近しい関係者など、相手を問わず使うことの多い言葉です。

謙譲語は、自分がへりくだることで相手を持ち上げたいときに使う敬語表現です。英語では適する表現がないなど、日本人特有のセンスを感じます。

勤める会社によって若干表現は変わる場合がありますが、ビジネスマナーのひとつとして、敬語の基本的な使い方はぜひ覚えておきましょう。

使い方

「心苦しい」という言葉は、相手になにかを依頼するときなどに多く使われ、へりくだって相手を立てつつ、相手の動向を見守るときに使われます。また、相手の意に添えない結果になってしまった場合の前提の言葉としても使われます。

たとえば、相手に対して断りの言葉を伝えたいときを例に考えてみましょう。

・今回はお断りさせていただきます。

このような返答をしてしまうと、どことなく冷たい印象を受けます。こんなときに、文頭に「大変心苦しいのですが」と入れてみましょう。

・大変心苦しいのですが、今回はお断りさせていただきます。

ほんの一文ではありますが、文章から受ける印象が変わったことが分かります。いわゆる「クッション言葉」として「心苦しい」という言葉を用いることで、断りの意思とともに、相手に対する配慮を伝えることができます。

「すみませんが」という言葉のかわりにも

また、「すみませんが」や「おそれいりますが」といった言葉のかわりに使うこともできます。

気心のしれた同僚やお世話になっている上司など、親しい相手に対してであれば「すみませんが」でも構わない場合がありますが、ビジネスシーンで使う言葉としては口語的すぎるため、適しません。では、仕事に関する依頼をするときを例に取って考えてみます。

・すみませんが、期日を変更していただけませんでしょうか。

期日の変更を依頼することについて謝罪はしていますが、口語的表現であるために謝罪の気持ちが少し弱く感じられてしまいます。

・大変心苦しいのですが、期日を変更していただけませんでしょうか。

「心苦しいのですが」と言い換えてみると、はじめに示した例文よりも謝罪の気持ちや相手へ敬意をはらっている印象を受けます。依頼するときには、こちらの誠意や申し訳なさを伝えることが大切なので、必要に応じて使い分けましょう。

メールでの使い方

今やビジネスシーンから切り離すことのできないメール。ほとんどの職種で連絡手段として利用されていますが、メールでも「心苦しい」という言葉を活用できます。基本的な使い方は先ほどご紹介したとおりですが、メールでは、相手からの返答や回答を求めるときに使うのがです。

・お忙しいところおそれいりますが、○月×日までにご返答いただけますようお願いいたします。

相手に対して、期日を設けて回答を依頼する場合、このようなメールを送信する場合があります。「おそれいりますが」という言葉は、ビジネスシーンでよく使われる言葉のひとつです。

・お忙しいところ大変心苦しいのですが、○月×日までにご返答いただけますようお願いいたします。

「おそれいりますが」を「心苦しいのですが」と言い換えるだけで、相手へ期日についてお願いすることと合わせて、配慮する気持ちも伝えられます。ぜひ活用してみてください。

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初回公開日:2018年02月27日

記載されている内容は2018年02月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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