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「心に留める」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年10月06日

日常生活でもビジネスでも良く使う「心に留める」ですが、目上の人に対して使っても失礼にあたらない?目上の人に対して使うときには、別のふさわしい敬語表現がある?そんな疑問にお答えするため、「心に留める」の敬語表現などについて紹介します。

「とめる」とは?

一口に「とめる」と言っても、「止める」「留める」「停める」などがあり、使い方もそれぞれ異なります。「とめる」を使う場面には、

①動いているものを動かないようにするときのほかに
②動きや動こうとしているものを中断させたり、やめさせたりするとき
③動かないように固定するとき
④意識を集中させるとき
⑤ある場所にとどめておくとき

などがあります。この中で「止める」は全般的に、「留める」は主に③、④、⑤で、「停める」は①、②を乗り物に対して使うときなどに用いられます。

「心に留める」の意味

「とめる」の意味が分かったところで、「心に留める」について考えてみましょう。心に「留める」であるため、「とめる」の使い方の中では⑤がふさわしく、「心の中にとどめておく」と解釈することができます。

しかし、この「心の中にとどめておく」は、そのとどめる深さの度合いによって、さらに二種類の意味を持たせることができます。一つは、いつも心の中で思っている、つまり、心がける、踏まえるという意味で、もう一つは、いつも心の中で意識しておき、忘れないようにする、つまり、心に刻む、肝に銘じるという意味です。

「心に留める」の敬語表現

「心に留める」を用いる例としては、「心に留める」様子を指すときと「心に留める」ことを期待するときの二つがあります。「心に留める」様子を指すときは、「心に留めています」と言い換えることができ、「心に留められている」「心に留めさせていただく」「心に留めます」などのように敬語表現することができます。

また、「心に留める」ことを期待するときは、「心に留めてください」と言い換えることができ、「お心にお留めください」「心に留めたいと存じます」などのように敬語表現することができます。

「心に留める」の敬語での使い方

では、具体的に「心に留める」を、敬語の中でどのように使うのか見ていきましょう。

敬語の種類

敬語には三種類あり、それが誰の言動であるのかによって使い分けをします。まず、その言動が敬意を示す相手のものである場合は、「~なさる」「~される」などの尊敬語を用います。そして、その言動が自分のものである場合は、「お~する」などの謙譲語を用います。

謙譲語は、自分の言動をへりくだらせることで、相手に敬意を表す敬語として使います。最後に、その言動が誰であるのかに関わらず使うことができる敬語として、丁寧語があります。丁寧語は、動詞に「~です」「~ます」をつけたり、名詞に「お」「ご」をつけたりして用いられます。

使い方

「心に留める」を使う場面には、相手が心に留めるとき、自分が心に留めるとき、相手でも自分でもない第三者が心に留めるときの三パターンが考えられます。まず、相手が心に留めるときは、心に留めるのは相手の言動になるため、尊敬語を用いて「心に留められる」「心に留めなさる」のように使うことができます。

次に、自分が心に留めるときは、心に留めるのは自分の言動になるため、使う敬語は謙譲語となり、「心にお留めする」「心に留めさせていただく」のように使うことができます。最後に、丁寧語を使うと「心に留めます」「心に留めています」のように使うことができます。

また、相手に、心に留めてほしいと思うときには「心にお留めください」「心に留めておいてください」のような敬語表現を使うことができます。

メールでの使い方

メールで「心に留める」を使うときというのは、相手に「心に留めて」おいてほしいことを伝えるときか、自分が「心に留め」ようと思っていることを相手に伝えるときと考えられます。

まず、相手に「心に留めて」ほしいことを伝えるときには、「心に留めておいてください」「心にお留めおきください」などのような敬語表現になります。しかし、ビジネスシーンで実際に良く使われている敬語表現を見ると、「ご留意ください」「ご了承ください」「お含みおきください」などのように言い換える方が自然な言い回しであることがわかります。

次に、自分が「心に留め」ようと思っていることを相手に伝えるときには、「心に留めさせていただきます」などのような敬語表現になります。

「心に留める」を敬語表現するときの例文

「来週、避難訓練を実施したいと思っています。来週のいつ行うのかについては、訓練をより効果的なものとするために教えません。ぜひとも、来週のどこかで、避難訓練があるということを心に留めておいてください。」

ここでは、先生が生徒に話しているなど、目上の人や立場が上の人が、下の人に話している場面で使われる例文であるため、敬語は、尊敬語ではなく、丁寧語を用います。

「先日はお忙しい中、本校にお越しいただき、ありがとうございました。先生にご講演いただけたことを、あの場にいた全員がうれしく思っております。ご講演中に、先生が繰り返し主張されていたことを、日々の生活の中で心に留めさせていただきます。」

これは、敬語の中でも、自分の「心に留める」という言動をへりくだらせて、相手に敬意を示す謙譲語を用いた例文です。

「心に留める」の別の敬語表現例

メールでの使い方で紹介したように、「心に留める」は「ご留意ください」「ご了承ください」「お含みおきください」などの敬語表現に言い換えて使うこともあります。その敬語表現の意味や使い方がわかりやすい「ご留意ください」「ご承知ください」に比べて、「お含みおきください」という敬語表現は、少し使いにくいと感じませんか。

しかし、敬語表現「お含みおきください」は、ビジネスシーンなどでもよく用いられています。そこで、敬語表現「お含みおきください」の意味や使い方について見ていきましょう。

お含みおきください

「含む」には、①口の中に入れたままの状態を指す以外に、

②成分や内容として内側に包んでいる様子
③心の中に思いや感情などを納めている様子
④事情を理解して心に留めている様子
⑤感情を表情や態度に表すこと
⑥中に何かを包んでいるような形のこと

などの意味があります。「お含みおきください」として用いる場合は、④の意味で用いるのがふさわしく、相手に事情を理解して心に留めてほしいということを敬語表現した言い回しであると言えます。

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初回公開日:2018年02月28日

記載されている内容は2018年02月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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