「心に留める」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年10月06日
ご承知おきください
「お含みおきください」と同じような意味で「ご承知おきください」という敬語表現もあります。しかし、「ご承知おきください」は、敬語の中でも謙譲表現の「承知いたす」の印象が強いため、目上の人に対して使うと、失礼な印象で受け取られてしまうことがあります。
そのため、目上の人に対する敬語として使うときは、「ご承知おきください」ではなく、「お含みおきください」を用いる方が望ましいと言えます。
「心に留める」の同義語の類語
「心に留める」の類語には、さまざまありますが、「心に留める」の意味、「心の中で思っておく」「心の中で意識して忘れないようにする」の「心」を「頭」に変えると、「頭で思っておく」「頭の中で意識して忘れないようにする」となり、これは、「覚えておく」「記憶しておく」と言い換えることもできます。
そこで、「覚えておく」「記憶しておく」について見ていきましょう。
覚えておく
「覚える」には、記憶する、習得する、体や心に感じる、思われる、思い出して話す、自然と思い出す、似合う、他人からそのように思われる、分別するなどの意味がありますが、「心に留める」の類語として用いられるときは記憶する、つまりある事柄を心に留めるという意味で用いられます。
また、このときの「覚える」は、「記憶」「追憶」などで使われる「憶」を用いて、「憶える」と書き変えられることもあります。
記憶しておく
「記憶」には、一般的に使う、過去の経験を忘れずに心に留めておくことという意味のほかに、心理学では、生物に過去の影響が残ることを指し、情報工学などでは、コンピュータに必要なデータを蓄積することを指すなどの意味があります。
「心に留める」の類語として用いるときは、もちろん、過去の経験を忘れずに心に留めておくの意味が当てはまります。さらに、「~しておく」には、前もって何かをすること、そのままの状態で放置することの意味があり、「記憶する」が忘れず心に留めるという行為を指すのに対し、「記憶しておく」は心に留めたままの状態を指すことがわかります。
また、「記憶しておく」は、「記憶に留める」と言い換えることもできます。
心と気と意と内心
「心に留める」に似た表現に「気に留める」「意に留める」「内心に留める」「胸の内に留める」などがあります。「気」には、①心や意識、生命などの様子や働き、②自然現象、③雰囲気、④あるものが持つ独特の香りなどの意味があり、「気に留める」と表現するときは、①の意味で使われるため、「心に留める」と同義であると言えます。
また、「意」には、気持ち、考え、意見など、心の中に思うことを指したり、言動が示すことや、意味、わけを指したりする意味があり、「意に留める」と表現するときは、前者の意味で使われ、これも「心に留める」と同義であるということができます。
しかし、「内心」「胸の内」はともに「心のうち」を意味し、「内心に留める」「胸の内に留める」はともに、心に秘める、人には言わない、内緒にするなどの意味になります。同じ心でも、単なる「心」と「心の中(うち)」では、意味が大きく異なります。
心に留めておきたい名言
「心に留める」と言って思い浮かべるのは、心に留めておきたい言葉、つまり「名言」ではないでしょうか。名言は、仕事や日常生活などにおいて励みになったり、私たちの考え方や視点を変えたりするなど、多くの影響を与えてくれます。
もちろん、人によって良いと思う名言や、影響を受ける名言は異なります。しかし、長い人生を生きていく中、待ち受けているだろうさまざまな困難を乗り越えていくとき、心の支えとなる名言があれば、人はどんなに強くなれるでしょうか。
名言は書籍や有名な人の言葉にだけあるのではなく、いつもそばにいる人の言葉の中にあったり、ふと耳に入った言葉の中にあったりすることもあります。何気なく過ごしている日常にも、素敵な名言があふれています。素敵な名言に出会えるよう、少し意識してさまざまな言葉に耳を傾けてみませんか。
初回公開日:2018年02月28日
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