「見習う」の敬語表現・見習うの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日：2024年07月26日
「見習う」とは
日常生活の色々な場面で遭遇する「見習う」という言葉ですが、この言葉には大きく二つの意味があります。
一つ目は、「見て覚えること」や「見て学ぶこと」という、仕事や作業を覚えることを指す意味です。もう一つは、「他人の良いところを見て、同じようにすること」という、良いところを真似するという意味です。
今回は、この「見習う」という言葉について敬語ではどのような表現をするのかについてお話します。同時に、別の表現や言い回しはあるのかという点にも注目してみましょう。
「見習う」の敬語表現
「見習う」という言葉の意味から、誰かがしている行動に対して真似をし、自分の力にしていくというニュアンスの意味が込められています。そのため、真似をする張本人に対して言う場合と第三者の行為を真似することを言う場合では、言い回しを変えたほうが無難です。では、「見習う」の敬語表現を見てみましょう。
「見習う」張本人との会話の場合
職場などで、先輩社員と仕事をしている後輩のあなたは、まだ右も左もわからない作業者だったとします。その職場の中でも雑用もままならない状態ですので、毎日がてんやわんやの状態です。あなたは「どうすれば作業を効率良くできるか」を、先輩の行動を見ることで覚えることでしょう。
このような状況をイメージすると、「見習う」の表現が見えてきます。上で出てくる先輩作業者とあなたが、つぎのような会話をしたとします。
・まだこの作業がうまくいかないので、○○さんのタイミングを見させていただいています。○○さんのコンテナ交換のタイミングを見習いたいと思います。
この言い方だと、最後の「思う」という言葉のために、熱意が打ち消されることもあります。では、次のような表現にしてはどうでしょうか。
・○○さんのコンテナ交換のタイミングを見習わせて頂きます。
単に語尾を変えただけですが、仕事に対する熱意をより感じることでしょう。
「見習う」相手が上司や自分と第三者である場合
先ほどは見習う張本人の先輩に対して会話をした場合の表現例でしたが、今度は話をする先輩とも自分自身とも関係のない第三者を見習う場合だったとします。
・となりの製造ラインの○○さんの動きはとても効率的なので、自分自身も○○さんの動き方を見習いたいと思います。
この場合は、ある意味関係のない人を見習おうとしているため、思うという表現を使ったとしても、上司や先輩も悪い気はしません。このように、見習う相手に合わせて表現は変えてみましょう。
「見習う」の敬語での使い方
「見習う」という言葉の意味や敬語での表現について見てきましたが、実際に使う場合には、どのように使えばいいのでしょうか。「見習う」という言葉は、他者の行動に対して、それを自分の行動に反映させるという意味合いの言葉ですので、基本はこの言葉を使う場合には、自分が相手よりも下げて相手を高めて使うようになります。
「見習う」で使う敬語表現を確認する前に、敬語の一般的な内容について確認してみましょう。まずは、5種類の敬語について見てみましょう。
敬語の種類
日本語で敬意を表すために言葉は変化していきます。敬語で表す言葉を確認していくにあたり、まずは日本語にはどのような敬語の種類があるのか確認しておきましょう。以前は3種類の敬語を教わっていましたが、現在敬語は5つの種類に区分されています。「尊敬語」「謙譲語Ⅰ」「謙譲語Ⅱ」「丁寧語」「美化語」です。それぞれの特長について内容と合わせて確認してみましょう。
話し相手や話題に登場する人物、その人側の物や動作、状態などを高めて表現する敬語を尊敬語といいます。話題に登場する人物を低めることによって、その相手方の人を高め敬意を表す敬語を謙譲語Ⅰといいます。また、謙譲語Ⅱは、話題に登場する人物を低めることによって、聞き手に敬意を表す敬語をいいます。
話し手の丁寧な気持ちを直接表現する敬語として丁寧語、表現の上品さや美しさをあげるために使う敬語として美化語があります。
使い方
さて、改めて敬語の種類とその内容についてご説明いたしましたが、ご理解いただけたでしょうか。謙譲語については厳密には二つの種類に分かれましたが、ここでは謙譲語として自分の位置を相手より落して相手をたてる敬語として説明します。
「見習う」に話しは戻しますが、「見習う」での敬語表現は、語尾に続く言葉で敬語の表現を変えて使うことになります。敬語で使う場合は、自分が相手の行動を真似させていただくという繋がりになりますので、謙譲語としての使い方となります。
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初回公開日：2018年03月22日
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