「できれば」の敬語表現・できればの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年07月04日
「できれば」の敬語表現
「できれば」の敬語表現について見ていきます。まずこの「できれば」、という語句は条件付けの言葉で可能であるならば、という前置きで使われる単語です。はっきりと断定せずに、別の言葉と組み合わせて用いられるため、ソフトに伝えやすい表現です。そのため比較的使いやすい言葉だ言えます。
ここからは、この「できれば」が実際に敬語表現ではどのような使い方がなされているのかを説明します。
丁寧語
「できれば」の丁寧語として「出来ましたら」があてはまります。丁寧語は、話し手が聞き手に対して丁寧に言う敬語表現です。自分以外の全ての聞き手に対してなされる表現なので、使いやすい敬語表現とされています。その反面、目上の人の区別や距離感が適度に保てない面があるので、配慮が必要な場合もあります。
謙譲語
「できれば」の謙譲語について見ていきます。謙譲語は自分の行う動作に対して用いられ、自分を下げて相手を相対的に上げる表現です。一般的に対外的な目上の人や上司に使われるので、格式めいた敬語の表現となります。
この「できれば」を謙譲語で表現する場合、場面によって自らの動作を下げる表現となるので、「恐縮ですが」、「失礼かと存じますが」などとなります。
尊敬語
「できれば」の尊敬語表現は、「よろしければ」となります。尊敬語は自分よりも目上の人に対して使われ、相手を立てる敬語表現です。この「よろしければ」にお願いの語句を合わせて婉曲的な敬語表現として成立します。
「できれば」の敬語での使い方
「できれば」の実際に使う際の敬語表現について見ていきます。敬語表現は用法を正しく使いこなすことと並行して、関わりを持つ人への接し方も考慮に入れる必要があります。例えば社外の目上の人に対して「出来ればお願いいたします」と伝えた場合、少し失礼な印象となります。少なくともビジネスの場と、それ以外の生活場面では使い分ける必要があります。
ここからは敬語の種類と場面べつの「できれば」の使い方を紹介します。
敬語の種類
敬語の種類は上記で紹介した丁寧語、謙譲語、尊敬語の3種類ですが、近年ではこれに謙譲語が二つに分化しています。具体的には話に登場する第三者を低める謙譲語Ⅰ、また第三者をひくめることにより、聞き手に敬意を表す謙譲語Ⅱ(丁重語ともいいます)の5種類と定義されています。
これらの敬語表現に加えてビジネス上使われるビジネス敬語と呼ばれる表現も存在します。敬語の知識の幅ほ広げるとともに、その知識を場面によって使い分ける応用力もビジネスにおいての必須スキルだという点もおさえておきましょう。
使い方
「できれば」の敬語表現についての使い方ですが、やはり敬語をビジネス上で使うなら、誤用は避けたいところです。具体的には二重敬語といった「できることでいらっしゃれば」など、丁寧な敬語を使おうとするあまりに過剰な敬語表現や、間違った用法をすることです。
他にも仕事で使う敬語表現は場面によって注意点が異なります。ここからはビジネスで用いる場面の多いメールでの「できれば」の敬語表現と、上司への使い方について解説します。
メールでの使い方
メールでの「できれば」の敬語表現ですが、まずお願いのメールを作らないでよい方法を模索しておくことが重要です。「できれば」の意味は婉曲的な表現ではありますが、相手にこちらの都合で動いてもらう事になります。
基本的にメールでの連絡は、時間に余裕のある時に適している連絡手段です。お願いのメールで打診する前に、相手にわずわらしい思いをさせない気遣いも必要となります。それでもどうしてもメールを使う時は、できる限り丁寧に伝えましょう。
その際の注意点として、二重敬語の一種である敬称の混在に気を付けましょう。よく間違えるのが「ご担当者様」「部長様」などです。前者は正しくは「担当者様」で後者は「部長」と表現されます。
上司への使い方
初回公開日:2018年03月16日
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