「良い」の敬語表現・良いの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月15日
「良い」の敬語表現
「良い」の意味にはいろいろとあり、漢字表記に直してみると「良い」、「好い」、「善い」と3つの書き方があり、それぞれの表記によって微妙に意味合いは違ってきます。まず「良い」という書き方は一般的な書き方で、「それでよろしい」、「それでかまわない」という言い方の代表的な表現となります。
「好い」という表現の場合はやや話者の主観が入る形となり、「それが好き」、「その形が好きだからそれでよい」となります。つまり、「話者にとってそれでよい」という形になるため、相手の方としては「それでかまわない」とならない場合もあります。
「善い」の場合は主に「善行(よい行ない)」を示す意味合いとなるため、これは人が守るべき道徳において「よいこと」という意味合いになります。
「良い」の敬語での使い方
「良い」という言葉を敬語表現によって相手に伝える場面は、主にビジネスシーンで使われる場合が多く、「それでかまわない」という意志を伝える際の重要な言葉になります。
・かまいません。
・良いです。
・良いでしょう。
・申し分ありません。
・申し分ございません。
・まったく問題ありません。
・まったく問題ございません。
・それで結構です。
・それで十分です。
・誠にありがとうございます。
・感謝いたします。
・それでよろしくお願いします。
・それでよろしくお願いいたします。
これらの言葉が一般的に使われますが、どの場合でも相手に「それでかまわない」、「その決定でよろしくお願いいたします」という旨を伝える形となります。
敬語の種類
日本語の敬語表現には主に3種類の使い分けがあり、1つ目は尊敬語、2つ目は謙譲語、3つ目は丁寧語となり、それぞれの敬語表現によっていくつもの敬意を示す姿勢が相手に伝えられます。
尊敬語は「目上の人や立場が上位にある人に対し、話者が一報的に敬意を示す敬語表現」となり、もっぱらビジネス上のやり取りで頻繁に使われる敬語表現となります。謙譲語は「相手と自分の立場や姿勢を問わず、話者が自発的にその姿勢や立場を低めて敬意を示す敬語表現」となり、これはビジネスシーンでもプライベート(日常生活)でも多くの場面で使われます。
丁寧語は「不特定多数の人々に公示できる、丁寧な言葉遣いによる敬語表現」を指し、主に「です・ます調」で当たり障りのない敬語表現となります。
「良い」の敬語の使い方
日本語に限らず言葉を覚える際には、実際に自分で例文を作り、その例文に覚えるべき言葉を当てはめて覚える方法が実に効果的です。そうして実践的に覚えることによって1つ1つの言葉の意味や用法を多角的に理解でき、「自分の言葉・表現」として言葉を使いこなすことができるようになります。
・その決定で一向にかまいません。
・ぜひそのタイトルでよろしくお願いいたします。
・そのようにお決めくださり、誠に感謝いたします。
・その方向で、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
・そのご企画でまったく問題ございません。
・そのお取決めで結構でございます。
主に「相手の意志決定」にしたがう姿勢に対して「自分もその考え・決定でよいです」という旨を伝える形になり、相手の考え方・複数人によって決定された事項に沿う表現となります。
メールでの「良い」の使い方
ビジネスメールで「良い」の敬語を相手に伝える際でも、先述でご紹介しました「良い」の敬語表現を使ってかまいません。メールではもちろん文語表現となるため、表記ミス・誤字脱字などのケアレスミスを必ずなくしておくことを心がけましょう。
・先日にお決めいただきました決定で、どうぞよろしくお願いいたします。
・そのようにご採択くださりまして、誠にありがとうございます。
・ご企画されましたプランでまったく問題ございません。
・今後ともどうぞよろしくお願いします。
メール(文語表現)の場合は対話の場合と違い、あるていど堅い表現になってもかまいません。むしろ文語表現で相手に内容を伝える場合は、文章表記の正確さ・表記ミスがないこと・言葉遣いや言葉選びの正しさなどが注目されるため、主に表現に注目することが大事です。
「良い」を敬語表現するときの例文
先述でも少しご紹介しましたが、言葉を慣用句(自分の言葉や表現)として把握する際には、その言葉を「実際に使って覚えること」が効果的です。この場合も「良い」という言葉をぜひ実際に使ってみて、いろいろな表現法があることを確認しましょう。
・そのご企画で間違いないかと想定できます。
・そのお考えでよろしいと存じます。
・そのご決定でどうぞよろしくお願いいたします。
・どうぞそのプランで今後の事業をお進めください。
・さすがでございます。
・了解いたしました。
・まったく問題ないと存じます。
「良い」という旨をビジネスシーンで相手に伝える場合は、主に一般的に使われている「良い」という表記で伝えてください。「好い」や「善い」という表現は文法・文意的に不適切となるため、漢字表記には十分気を付けましょう。
都合の良い
「都合が良い」というのはこの場合、「相手の考え方や決定が、現状から今後の状況や環境において都合が良い」ということを全面的に伝える表現となります。つまり、相手が決めたことに対し、「その決定は現状から今後において非常に都合が良いので、ぜひそれで行きましょう」という、これも相手の意志尊重への姿勢を含めた敬語表現となります。
・そのお取決めは非常にご都合も良く、今後のプランにおいても問題ございませんので、ぜひその決定でよろしくお願いいたします。
・そのお考えは、電子メディアで宣伝する際にとても好都合でございます。
・会議でお決めになられた事項こそ、まさに弊社の現状にとっても好都合でございます。ありがとうございます。
このように、相手の意志を尊重する姿勢で敬意を示し、その相手の考え方や決定事項に「自分も賛同します」という敬語表現に置き換えられます。
対応が良い
相手の対応が良い場合に、その相手の言動をほめる表現となりますが、この場合でも相手に失礼のないよう配慮した敬語表現がビジネス上のやり取りで取られます。これは主に挨拶としての敬語表現として認められます。
・そのようにあたたかいご配慮をくださり、誠に恐縮です。
・たくさんのご支援をいただくことができましたことを、誠に感謝いたします。
・そのようにあたたかくお見守りくださり、誠に感謝申し上げます。
・これまでのご助力のほどを誠に感謝し、今後ともどうぞあたたかくお見守りください。
初回公開日:2018年04月07日
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