「そんな中」の敬語表現・そんな中の使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年11月22日
「そんな中」という言葉の敬語表現にはいくつか種類があります。前に述べた「そんな折」「そのような折」という表現は主に手紙やメールで使用される言葉ですが、対面しているシチュエーションでは「そんな最中」「そんな状況の中」のような言葉を使うことがあります。
別の敬語表現がもたらす印象
「そんな最中」は「そんな中」に比べて、より限定的な時間を指すときに使われる敬語表現と言えます。一つの出来事が渦中にあり目まぐるしく状況が動いている時に、別の出来事が重なった時などに使う言葉です。結婚式で「そんな最中、二人は出会いました」という言葉を使うと、出会いが運命的であることを強調できます。
「そんな状況の中」は「そんな中」に比べて、二つの出来事の差が大きい印象を与えることもできます。「雨が降っていた。そんな中、彼は走っていた」という表現でも良いですが、「雨が降っていた。そんな状況の中、彼は走っていた」と書くことで、雨が降っていたことと、走っていることの対比をさらに印象的に表現することができます。
使い方
「そんな中」は、ある限定的な時間帯を指すよりは、置かれている状況を指すことが多いです。「暑い日が続いていた。そんな中、毎日練習した」のように、ある天気に置かれている状況など使います。「みんなが遊んでいた。そんな中、私は勉強をしていた」のように、周囲の状況と置かれている状況をわかりやすくすることができます。
間違った使い方
「暑い日が続いていた。そんな折、毎日練習した」という表現は適切でないということができます。「そんな中」は状況を示すのに適切ですが、「そんな折」は断定的な時間帯を指すため、後に続く「毎日」という言葉と適切に繋がらなくなってしまいます。
メールでの使い方
目上の人へのメールでは「そんな折」「そのような折」という敬語表現を使うことが一般的なのですが、状況に応じて「そんな中」という言葉を使うこともあります。ビジネスメールなど敬語を使うべき状況では「そんな中」より「そのような中」という表現にしたほうが、より丁寧な印象を与えることができます。
「引越しについて考えており、そんな中、貴社のホームページを拝見させていただきました」と書くと、自分の意思と状況を一度に伝えることができスマートな文面にすることができます。メールにて問い合わせをする際にはそれほど硬い敬語を使う必要もないため、「そんな中」という言葉を使っても問題ないでしょう。
「そんな中」を敬語表現するときの例文
「そんな中」という言葉は、敬語を使うべき場所において、状況を整理することができる言葉として非常に役に立つ言葉です。メールや手紙など文字で「そんな中」という言葉を使う場合と、直接対面して使う場合の例文をいくつかあげてみましょう。
「世間がオリンピックに湧いていた、そんな中、新郎新婦は出会いました」 |
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「大雨が降っていた。そんな中、傘もささずに立っていた」 |
「図書館は静まり返っていた。そんな中、本をめくる音だけが響いていた」 |
「転職活動を進めています。そんな中、貴社の募集要項を拝見させていただき応募致しました」 |
「家族は言い争いが絶えなかった。そんな中、私は成長していった」 |
「世間ではあなたは忘れかけています。そんな中、私はあなたを想い続けています」 |
そのような状況の中
「そのような状況の中」という言葉は「そんな中」をより丁寧にした敬語表現です。敬語を使う場面は、相手への伝わりやすさを重視すべきなので、丁寧すぎるということはありません。敬語を使うべき相手は、ビジネスであれば上司や取引先などがすぐに思い浮かびますが、私生活でも学生時代の恩師や病院の先生などがあります。
私生活やくだけた雰囲気の場でも、目上の人がいる場合、敬語が使えるかどうかは重要です。「そんな中、仕事をしていました」というよりも「そのような状況の中、仕事をしていました」という敬語表現にしたほうがより敬意の姿勢が伝わるでしょう。ビジネスシーンでないところだからこそ、敬語を使いこなすことで、あなたに対する評価を上げることができるでしょう。
「就職活動に難航していました。そのような状況の中、今の会社に拾ってもらいました」 |
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「周りから諦めろと言われていました。そのような状況の中、諦めずに頑張りました」 |
「失恋して落ち込んでいました。そのような状況の中、彼女と出会いました」 |
「人生の意義を見失っていました。そのような状況の中、私は旅に出ました」 |
「電気の供給が止まっていました。そのような状況の中、私たちは身を寄せ耐えしのぎました」 |
「そんな中」の別の敬語表現例
初回公開日:2018年04月22日
記載されている内容は2018年04月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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