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「できるだけ」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年04月08日

普段の何気ない生活の中で「できるだけ」という言葉を少なくとも一度は使ったことがあるでしょう。何か頼みごとをするときに用いられやすいこの言葉は敬語としても成り立つのでしょうか。今回は「できるだけ」を目上の人に使う際どういった敬語表現をすべきなのかご紹介します。

メールでの使い方

ではビジネスシーンで触れることの多いメールに関した「できるだけ」という言葉に注目してみましょう。自分が送ったメールに対する返事をできるだけ早く欲しいとき、皆さまはどのような言葉でそれをお伝えしていますか。目下の人や同じ目線相手には「できるだけ早くご返信ください」でよいでしょう。では目上の人にはどのように伝えれば不快感を与えずに済むのか、対策を考えてみましょう。

1つ目は期日を設けることです。「○○日までにご返事いただけますよう、よろしくお願いいたします」と一言添えるのが良いでしょう。2つ目はクッション言葉を用いるということです。「恐れ入りますが(もしくは「お手数おかけしますが」)、可能な限り早めのご返事をお願いいたします」とお伝えしましょう。

「できるだけ」を敬語表現するときの例

では次に「できるだけ」を実際に敬語表現するときの例を見ていきましょう。表現例を頭に入れて置けば実践でも役に立てるはずですので、ぜひ参考にしてみてください。ただし目上の人に対して「できるだけ」という表現はあまり用いるべきではないということを前提にしてください。

はやく

先ほどのメールの返信に関した例でも使用したように、「できるだけ」には「はやく」という言葉が続くことが最も多いと言えるでしょう。「早く」と書く場合は時間や時期を差し、「速く」はスピードを差す場合に用います。使い分ける例として、できるだけはやくメールの返事が欲しい場合は一般的に時間を差すので「早く」と書きます。仮に返事のメールを書くスピードをはやくしてほしい場合は「速く」と表します。

そのほかに、できるだけはやく来てほしいことをお願いする場合は、目上の人には「可能な限りお早めにお越しくださいますようお願いいたします」、丁寧語表現でしたら「できるだけ早く来てください」とお伝えしましょう。

多く

次に「できるだけ」に続く言葉として挙げられるのは「多く」です。何かを受け取るときやもらうときなどに用いられることが多いこの言葉は、「できるだけ早く」と同じように目上の人に対しては「可能な限り」に置き変えて伝えることをおすすめします。

「できるだけ多くのご意見・ご要望をお待ちしております」といった自分の利益を目的とした例文以外にも、「できるだけ多くの方にご利用いただきたい」などたくさんの人に対する要望を述べる際にも用いられます。

「できるだけ」の別の敬語表現

「できるだけ」という言葉の意味を考えてどのように「できるだけ」を使うことができるかを知ることができたことでしょう。しかしこの言葉だけを用いて相手に伝えては単調に伝えてしまいかねなくもなってきます。そこで相手により伝わりやすく、ニュアンスを考えるには他にも似たような言葉で「できるだけ」という意味を相手に伝えられるように考えていきましょう。

まったく違った意味で捉われないようにするためにも、違ったニュアンスを含んでしまう言葉を使う際は意味をしっかり把握し、「できるだけ」と同じニュアンスで相手に伝えられるように考える必要がでてきます。

極力

「できるだけ」という言葉の類語には「極力」というものがあります。これは「きょくりょく」と読み、「力の限りをつくすさま。できる限り努力をする。精いっぱい」という意味を持っています。「できるだけ」に非常に似た意味を持っているため、「極力早く向かいます」などのように置き換えて表現することが可能です。

しかし最近では「極力」と文頭につけることでその言葉を否定的な意味で捉われてしまう傾向になりつつあります。例えば「極力頑張ります」という文ですと「できる限り精いっぱい頑張りますが、失敗する可能性もある」というようにも捉えることができます。正しい敬語の本当の意味よりも第一印象や言葉のニュアンスが大切なビジネスシーンでは、あまり使うべき言葉ではないことが考えられます。

「できるだけ」の類語とその違い

では最後に、「できるだけ」と同じ意味で使われている類語とその用途の違いについて詳しく見ていきましょう。意味や違いを把握し、使い分けを徹底することによって自身の語彙力が高まります。ビジネスの場で最も重要なコミュニケーションを円滑にとれるようにするためにも、豊富な敬語を使いこなしましょう。

なるべく

「なるべく」という言葉は「できるだけ」を敬語表現する際に置き換えとして用いられることもあります。「できるだけ。できる限り」の意味を差すため「できるだけ」とまったく同じ意味であることが言えます。

異なる点を強いて挙げるならば「なるべく」はこちらからの頼み事をできる限りしてほしいと伝える際に用いられやすいです。また、相手に対してそうしてほしい・こうしてほしいというような気持ちが込められているときにも「できるだけ」よりも「なるべく」という言葉を使うといいでしょう。

ただしこの「なるべく」は敬語表現として正しいといえる言葉ではありません。上司やお客様などの目上の人に対して「なるべく」と伝えたいときは「可能な限り」と置き換えるのが良いでしょう。もしくは、急いでいるときには「至急」や「○○時までに」と言葉を変えて伝えましょう。相手に不快感を与えてしまわないよう心がけて敬語を使いましょう。

「できるだけ」のより丁寧な表現は「可能な限り」

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初回公開日:2018年03月31日

記載されている内容は2018年03月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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