「構いませんか」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現
更新日：2024年01月06日
「構いませんか」の敬語表現
「構いませんか」という言葉は、「構わないか」という言葉を丁寧に表現した言葉です。「構わない」とは「差し支えないこと」や「気にならないこと」を意味する言葉ですので、「構いませんか」は、「これで問題ないですか」や「それで大丈夫ですか」と、相手の都合を聞くときに使う言葉だということができます。
「構いませんか」は敬語の中でも丁寧語に当たる言葉ということはできますが、敬語として使うには、少し敬意の薄い言葉であるといえます。それでは、この「構いませんか」という言葉はどのように敬語に置き換えることができるのでしょうか。次項から敬語での表現について詳しく見ていきましょう。
謙譲語では？
謙譲語というのは敬語の中でも「自分に関係することに対してあえてへりくだっていう言葉遣い」のことです。「構いませんか」の「構う」という言葉には謙譲語の表現がないため、「構いませんか」を謙譲語にすることはできません。
しかし、「構いませんか」という言葉を、同じように相手の都合を伺う言葉である「いいですか」に置き換えて考えることで、「構いませんか」よりも丁寧な、謙譲語の表現を見つけることができます。
「いいですか」の謙譲語の表現は「よろしいですか」です。「よろしい」という言葉が「いい（良い）」の謙譲語になります。「構いませんか」が単に「構わないか」の丁寧な表現であるのに対し、「よろしいですか」は謙譲語ですので、「よろしいですか」の方がより敬意を示した表現になります。
したがって、相手の都合を聞くときには「よろしいですか」や「よろしいでしょうか」と訊くとより良いと言えるでしょう。
「構いませんか」の敬語での使い方
それでは、「構いませんか」を敬語で使うときのことについて、より詳しく見ていきましょう。
敬語の種類
「構いませんか」という言葉の敬語での使い方を知る前に、敬語の種類について知っておきましょう。これを押さえておくことで、「構いませんか」の敬語での使い方について、より簡単に理解することができます。
丁寧語
丁寧語は「誰に対しても失礼なく使うことができる単に丁寧な言葉遣いのこと」です。「ですます調」や「美化語（お茶の「お」やご飯の「ご」など、名詞に付いてその言葉を丁寧にする言葉）」などが、丁寧語の例に挙げられます。
「構いませんか」という言葉も、「構わないか」の「ない」と「か」を敬語の丁寧語にした表現でいうことができます。しかし、丁寧語は「誰にでも失礼なく使える」と言ったものの目上の人など、特別敬意を示すべき人に使うには敬意の足らない言葉遣いであるといえます。
したがって、そうした場合にはこれからご紹介する、謙譲語や尊敬語を使うべきであるといえます。
謙譲語
謙譲語は上記で説明した通り、「自分や自分に関係することや人、もの、動作などについてあえてへりくだって表す言葉遣いのこと」です。「へりくだる」というのは「自分の立場を低く見せること」を意味します。したがって、謙譲語はそういう態度をとることで、相手の立場を自分より上であるとすることで、敬意を払う言葉遣いであるといえます。
謙譲語には「いただく」や「存ずる」などの言葉があります。これらの言葉はそれぞれ「もらう/食べる」や「思う」という言葉を謙譲語にした言葉です。このように謙譲語で表現することのできる言葉はいくつかありますが、全ての言葉を謙譲語に置き換えることはできないので、謙譲語に置き換えることのできない言葉は、他の言葉に置き換えて使う必要があります。
また、目上の人に自分のことを述べるときに使う言葉が、謙譲語であるといえます。目下の人や自分と同じ立場の人には使えないので、注意が必要です。
尊敬語
尊敬語は「目上の人や目上の人に関係することやもの、人、動作に対して使う言葉遣いのこと」です。「お納めになる」や「お思いになる」などの言葉が、尊敬語の例に挙げられます。尊敬語も目上の人に使う言葉ですので、目下の人や同じ立場の人には使いません。
また、謙譲語と同じように、全ての言葉を尊敬語に置き換えることはできないので、尊敬語で表現できない言葉は、他の尊敬語に置き換えて使う必要があります。
敬語での「構いませんか」の使い方
「構いませんか」は丁寧語の説明のときにもお話ししたように、この言葉自体が敬語の丁寧語の表現であるといえます。日常会話でフランクに使う分には十分な言葉の表現であるといえるでしょう。しかし、使うときにはいくつか注意が必要な言葉であるということができるでしょう。
初回公開日：2018年04月24日
記載されている内容は2018年04月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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