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親の扶養に入っている場合の年金・控除方法と義務・条件

更新日:2020年08月28日

親の扶養に入るとか親を扶養に入れる時の条件にはどうようなことがあるのでしょうか。別居している親の場合や、扶養に入れると税金や年金、健康保険などはどうなるのかなどのメリットやデメリット、扶養に入れる手続き方法など関連する事項を含めて紹介します。

扶養家族とは

扶養家族というのは、収入が少なくて生活面で助けてもらう必要がある家族のことです。働き世代の人については、収入が少なくて生活を助けてもらうために親に扶養してもらう場合と、収入がなかったり少ない親の面倒をみるために扶養する場合の2つがあります。

また、扶養家族には大きく分けると税法上の扶養家族と、健康保険上の扶養家族の2つがあります。それぞれ定義と扶養家族の要件も異なります。

税法上の扶養家族

所得税では控除対象になる扶養家族がいる場合に、一定の金額の所得控除が受けられます。これは配偶者控除とは別で、扶養家族に対しての控除です。税法上で控除対象の扶養家族になるためには、12月末の時点で次の4つの要件を満たしている必要があります。

・配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)であること。
・納税者と生計を一にしていること。
・年間の合計所得金額が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)。
・青色申告者または白色申告者の事業専従者でないこと。

以上の要件が所得税法に定められ、その年の所得税の控除対象者になることができます。住民税も同じような要件で控除が受けられますが、住民税の場合は前年度の要件を満たしているかが控除の対象になります。

税法上の扶養控除は、親を扶養家族にすることで得られる特典になります。要件を満たしているか確かめてみましょう。

健康保険上の扶養家族

健康保険上の扶養家族の範囲は、健康保険法で次のように規定されています。

・配偶者、子、孫、弟妹、父母などの直系親族
・上記以外の3親等内の親族(義父母・兄姉など)で同居している人
・内縁の配偶者の父母、連れ子で同居している人(内縁の配偶者死亡後も認められる)

上記の3条件のいずれかに該当すれば扶養家族の範囲となります。また、扶養家族となるには次のような収入の限度額が設けられています。

・60歳未満の場合は年収が130万円未満で、かつ保険料を払っている被保険者の年収の2分の1未満であること。また、保険料を払っている被保険者から仕送りを受けている場合は、130万円未満の年収が仕送り額より少ないこと。

扶養家族の親族の範囲と年収の限度額をクリアすれば、扶養家族になることができ、保険料の負担なしで健康保険に加入することができます。親の扶養家族になる条件を満たしているか確認しましょう。

親の扶養に入る条件

親の扶養に入る時に、税法上の扶養家族の場合は扶養される人には特にメリットは発生しません。健康保険上の扶養家族になれば、保険料なしで健康保険に入ることができるメリットが発生しますので、その場合の扶養家族になれる条件をもう一度確認してみましょう。

健康保険上の扶養家族の条件の注意点

扶養家族として認められる親族の範囲では、親子という直系の親族なので何の問題もありません。年収の限度額は130万円未満ですが、この年収には交通費などの諸手当とボーナスも含まれ、親の年収の1/2未満である必要があります。

130万円を月割にした108,334円未満を月額基準額と言いますが、3ヶ月連続してこの月額基準額を超えると最初に超過した月の一日にさかのぼって、月額基準額以上の収入があったとみなされて認定が取り消されます。また、連続する3ヶ月の平均が月額基準額を超えた時も月額基準額以上の収入があったとみなされ、その平均を超過した最初の月の一日から認定が取消されます。

年収の限度額と月額基準額をクリアすれば、親の扶養家族に入ることができます。

別居している親の扶養に入れるのか

親と別居している場合でも条件を満たせば扶養家族として認められます。その条件は次のようになっています。

同居していなくても認められる親族の範囲は
・父母、祖父母、曾祖父母
・妻、夫(双方に戸籍上の配偶者がいない場合は内縁関係でもよい)
・子、孫、弟妹
となっているので、親と子の場合は同居していなくても何の問題もありません。

同居していなくても認められる年収は130万円未満が条件ですが、同居していない場合は次の条件が加わります。
・130万円未満の年収が、被保険者からの仕送り額よりも少ないこと
つまり、同居していない親の扶養に入るには、親からの仕送りを受けてその金額が自分の年収より多くなければなりません。

なお、この仕送り額の条件は健康保険上の扶養家族の場合で、所得税など税法上の扶養家族の場合は仕送りを行なうことは条件になっていますが、仕送り額についての明確な基準は定められていません。

親の扶養に入るメリットとデメリット

条件を満たせば親の扶養に入ることができることがわかりましたが、親の扶養に入ることによるメリットとデメリットは何なのかをみてみましょう。

親の扶養に入ることのメリット

親の扶養に入ることのメリットは健康保険上のメリットで、健康保険料を支払わなくても健康保険に加入することができます。扶養になる条件の年収130万円での健康保険料は毎月約5500円程度です。この保険料を払わなくて医療費3割負担の健康保険制度に加入できるのは大きなメリットでしょう。

健康保険の他に社会保険には厚生年金がありますが、厚生年金で扶養家族として年金保険料が免除されるのは、国民年金第3号被保険者に該当する人で会社員などの厚生年金第2号被保険者に扶養されている配偶者とされています。親の扶養に入る場合は親子関係ですから、この厚生年金の扶養制度の対象にはなりません。

親の扶養に入るということは、親に生活を支援してもらうということですから、生活そのものも楽になるということが実質的な大きなメリットでしょう。また、親の所得税などの控除金額が増えるのもメリットになります。

親の扶養に入ることのデメリット

親の扶養に入ることのデメリットは、直接的に損失が出るというようなことはありませんから特には無いと言えるでしょう。

ただ、年収制限がありますから、本来はもっと働いて収入を得ることができるのにそれができない、収入機会の損失はデメリットとも言えます。また、一人の社会人として独り立ちすべき年齢や立場にいるなかで、親の扶養、支援を受けていることへの周囲の人などからのいろいろな指摘や非難などが、心理的な負担になることもデメリットと言えるでしょう。

親の扶養に入っている場合の年金や健康保険

親の扶養に入っている時の年金や健康保険は、前項までに説明したように健康保険料の支払いは不要になります。年金は親に扶養してもらうことによって特典はありませんが、年収が低いので保険料の免除の対象になる可能性があります。

初回公開日:2018年03月30日

記載されている内容は2018年03月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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