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「食べる」の謙譲語と例文・尊敬語/丁寧語との使い分け

更新日:2024年09月12日

「食べる」の敬語は自分が食べる時と、相手が食べる時とでは、使い方が違います。自分が食べる時は謙譲語、相手が食べる時は尊敬語を用います。では「食べる」を尊敬語、謙譲語で表すとどのようになるでしょうか。もう一度おさらいをして、綺麗な言葉遣いを心がけてください。

「食べる」の尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分け

食べることは、生き物の基本的な行動のひとつで、私たち人間は、「食べる」と言う言葉を日常的にとてもよく使って生活しています。日本語には敬語表現があり、自分が食べる時、相手が食べる時によって、言葉は変化します。

他人に対して教養がないなぁと感じる時はどんな時かというアンケート調査では、「敬語の使い方に誤りを見つけたとき」という回答が常に上位にきていることからも、敬語の正しい使い方は社会人に強く求められていると言えるでしょう。

「食べる」の尊敬語は何だろう、謙譲語は何だろう、そもそも尊敬語と謙譲語はどう違うのかなど今さら人に聞けないなぁと延ばし延ばしにしてきた敬語の表現を今一度確認しておきましょう。

尊敬語・謙譲語・丁寧語を簡単におさらい

日本語には敬語の表現がありますが、尊敬語(そんけいご)、謙譲語(けんじょうご)、丁寧語(ていねいご)は、敬語を大きく三つに分けたときの種類です。

尊敬語は、相手を高める時に使います。動作の主体は自分ではなく話し相手で、言う→おっしゃる、見る→ご覧になる、来る→いらっしゃる、などが相当します。

謙譲語は、自分をへりくだることによって、結果的に相手を高める場合に使われます。動作の主体は自分で、言う→申し上げる、見る→拝見する、来る→参る、などが相当します。へりくだるということは、卑しめるということではありません。

丁寧語は、「です」「ます」「ございます」や、「お弁当」「お酒」「お茶」など接頭語として「お」を付ける方法でも使われます。

「食べる」の尊敬語

「食べる」の尊敬語としては、「召し上がる」「上がる」「お食べになる」「食べられる」があります。「食べる」と言う行為は生きていく上で最も大事なことの一つではありますが、その分、本能の部分と直結しているため、「食べる」と言う行為や言葉自体を恥ずかしいと感じる人が少なからずいるのも事実です。

従って、「食べる」の尊敬語の中では、「食べる」と言う言葉を使わない「召し上がる」「上がる」の方が表現が美しく、また敬意の度合いも高くなります。

「食べる」の尊敬語の例文

■冷めないうちにどうぞお召し上がりください。
■さあ、どうぞ。お口に合うかどうかわかりませんが、心をこめてご用意いたしましたので、たくさんお上がりください。
■遠足の時、担任の先生が私たちのグループに入って、いっしょにお昼をお食べになりました。
■夕食はもう食べられましたか

【注意する点】
「食べられる」は「食べることができる」という可能の表現法としても用いられるため、なるべく避けたほうが無難です。代わりに「夕食はもうお済ませになりましたか」のように使うとよいでしょう。

二重敬語には気をつけて

「食べる」に限りませんが、敬語を二重にして使われる表現には注意が必要です。「食べる」の敬語表現でよくある誤りは「お召し上がりください」です。「召し上がる」がすでに尊敬表現の敬語なので、それに丁寧な表現として「お~」をつけると、二重になります。

厳密に言えば誤りですが、一般的には許容されている範囲で、使っても非常識とまではなりません。しかし、「お召し上がりになられる」のようにさらに敬語(なられる)が加わると、くどくなりますし、敬語の使い方としても明らかな間違いになります。同じように、「お食べになられる」もNGです。

「食べる」の謙譲語

「食べる」の謙譲語は「いただく」、「頂戴(ちょうだい)する」です。しかし、辞書には、「食べる」が「賜(た)ぶ」「飲む」「食う」の謙譲語、または丁寧語であると記されています。歴史的に「食べる」はそもそも謙譲語だったものが、現代の口語表現として、さらに「いただく」「頂戴する」と言うようになりました。

「食べる」の謙譲語の例文

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初回公開日:2017年10月25日

記載されている内容は2017年10月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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