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頂戴するの敬語や使い方・言い換え・いただくとの違い|謙譲語

更新日:2024年01月29日

「頂戴する」をどのように使用していますか?「頂戴」は「もらう」の謙譲語であることから、一般的に珍しくない「お名前を頂戴できますか」などの使い方は誤りになります。「頂戴する」の意味や使い方、間違った使われ方や類語・言い換えについて説明しました。

「頂戴する」を実際に使用してみましょう、と言っても使い方がよく分からないこともあります。間違った使い方もありますが、その誤りが普通のように用いられていることもあるため注意が必要です。それでは「頂戴する」の間違った使い方を踏まえて、正しい使い方についてをご紹介します。

お名前を頂戴できますか

電話における対応などで名前を聞く時に「お名前を頂戴できますか」といった文が用いられることがあります。聞いた感じは違和感ないとも言えますが、敬語としては誤りになります。

「頂戴」は「(物質的に)もらう」ことなので、「お名前を頂戴できますか」は「あなたの名前を私にください」と言っていることと同じになります。そのため、名前を聞きたい時に「頂戴する」を用いることはNGです。

相手の名前を聞きたい時には「お名前をお聞きできますか」「お名前をお伺いできますか」「お名前をお願いします」などの言葉を使うことが適しています。「言ってもらいたい」ではなく「聞きたい」という意味を意識して、使用する言葉を間違えないようにしましょう。

頂戴することは可能でしょうか

「頂戴することは可能でしょうか」は、敬語抜きにすると「もらうことはできる」ということになります。問題ないかのようにも思えますが、敬語としては「可能でしょうか」が問題点として挙げられます。

「可能でしょうか」は「もらうことはできる」と聞いている立場であるのに、すでに可能なことを暫定しているかのうな口調になるため、相手に不快な気持ちを抱かせてしまうことがあります。

そのため「頂戴することは可能でしょうか」ではなく「いただいてもよろしいでしょうか」に言い換えましょう。「もらっても良いのか」を聞く側としては、低姿勢さを表すことが敬意および丁寧な印象につながります。

意見を頂戴しても

「意見を頂戴してもよろしいでしょうか」などの文でよく用いられますが、これは「お名前を頂戴しても〜」と同じように「あなたの意見を私にください」という意味になるため、言葉遣いとしての間違いがあります。

「意見をもらいたい」のではなく「意見を聞きたい」ことを伝えたい状況ですので「ご意見をお伺いしてもよろしいでしょうか」などの使い方が適します。「もらう」の謙譲語「頂戴する」ではなくて「聞く」の謙譲語を使用しましょう。

「頂戴する」の類語や言い換えはある?

「頂戴する」は「もらう」の謙譲語ですが、「もらう」は「聞きたい」の意味と混合されがちです。敬語表現を要する状況では「もらう」と「聞きたい」の使い方をハッキリ区別する必要があるため、「聞きたい」の意味で「頂戴したい」などと用いないように気を付けましょう。

では、誤って「頂戴したいのですが」などと用いてしまう状況においての正しい言い方はどんな言い方でしょうか。それは「頂戴する」の類語や言い換えを見ることでわかる多め、以下で「頂戴する」の類語・言い換えをお伝えしていきます。

類語:賜わる

「賜わる(たまわる)」は「もらう」の謙譲語であり、主に「目上の人から物などをもらう」時に使用されます。「もらう」の意味に関しては「頂戴する」と同じですが、「賜わる」には尊敬語としての役割もあります。

尊敬語では「与える」の意味になり、「目上の人が物などをくれた」ことを伝える時に使用します。「与える」は自分の物を他者に渡して、その人の物とすることです。「もらう」は他者から受け取ることなので、表現したい伝え方に合わせて言い方を変えると良いでしょう。

類語:いただく

「いただく」は「頂戴する」と同じく「もらう」の謙譲語としても使えますが、「食べる・飲む」の謙譲語でもあります。「頂戴する」や「賜わる」よりも用途が広い言葉です。また「賜わる」に関しては、尊敬語の意味もありますが「いただく」や「頂戴する」は謙譲語として使うことしかしません。

「いただく」は、謙譲語なので自分がいただく時に用いますが、最近は「冷めないうちにいただいて」などの誤用が増えているとされます。この使い方では、尊敬語の扱いになってしまうため、謙譲語を使う表現としては間違いです。正しくは「いただきます」や「いただいてもよろしいでしょうか」など、自分の動作を示す時に使います。

類語:拝受する

「拝受」は「受け取る」の謙譲語です。「受け取る」は「もらう」と同義になるため、ニュアンスは少し違いますが「拝受する」は「頂戴する」の類語に当てはまります。

ニュアンスの違いから、主に使用する状況も異なります。「頂戴する」は「もらう」の謙譲語としてさまさまな物に関した「もらう」で用いることが可能ですが、「拝受する」はメールや手紙を「受け取った」の意味で用いられることが多いとされます。

言い換え:伺う

「お名前を頂戴したいのですが」で触れましたが、この言い方は間違いになるため「お名前をお伺いできますか」などに言い換えましょう。「伺う」は「訪問する」の謙譲語としても使用されますが、この文では「聞く」の謙譲語として扱っています。

言い換え:お聞きする

お名前を聞く時には「伺う」ではなく「お聞きする」を用いることもできます。「伺う」の方が丁寧な言い方になりますが、「お名前をお聞きできますか」でも問題ありません。

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初回公開日:2017年10月31日

記載されている内容は2017年10月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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