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「貸す」の敬語表現・貸すの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年04月03日

ビジネスシーンに限らず、何かとよく使う「貸す」という言葉ですが、これの正しい敬語の使い方をご存知でしょうか。この記事では「貸す」の敬語表現だけでなく、使い方のポイントなど詳しくご説明しています。社会人なら知っておくべき内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

次に、謙譲語の「型」である「お(ご)~する」に「貸す」を当てはめてみます。すると、「お貸しする」になります。これは謙譲語として正しい表現をしています。

謙譲語は自分や身内の動作を表す敬語で、目上の方に向けて述べる際に用いられます。

なので、たとえば「私の辞書を先輩にお貸しします」「弟が先生にパソコンをお貸しした」は、それぞれ自分(身内)が「貸す」という行為を表しており、さらに「目上の人」に向けて発言しています。これが「貸す」の謙譲語の正しい使い方です。

自分や身内が「貸す」という行為をし、それを目上の方に向けて言う場合にのみ謙譲語の「お貸しする」が使えます。逆の言い方をすると、目下の人向けて発言する場合や、目上の方の行為の場合には謙譲語は使えませんので、この違いをしっかり覚えておきましょう。

丁寧語だとどうなる?

丁寧語で「貸す」を表現したいなら、「貸します」と表しましょう。過去形の場合は「貸しました」です。

上述したように、謙譲語は目上の方に対しての発言で使えますが、目下(もしくは自分と同等)の人に向けて発言する場合には丁寧語を用いて表現しましょう。「後輩の○○くんに辞書を貸しました」「今、同僚に○○を貸しています」などと表現できます。

敬語のルールとして、自分と同等、もしくは自分より立場が下の人に対してはへりくだる必要がないとされているので、目下(同等)の人に謙譲語を用いるのは不適切になります。

尊敬語は目上の方の動作にしか使えない敬語ですので、尊敬語も目下の人には使えません。以上のことから、目下の方に向けて発言する場合は丁寧語で表現しましょう。

「貸す」の敬語での使い方は?

「貸す」を敬語表現した場合の使い方についてご説明します。

基本的な使い方のポイントはこれ!

基本的な使い方のポイントは、目上の方が「貸す」という動作をする場合には尊敬語の「お貸しになる」を用い、自分や身内が「貸す」という行為をし、なおかつ、それを目上の方に対して発言する場合は謙譲語の「お貸しする」を使います。

「する」の部分を「いたす」にして「お貸しいたします」としてもOKです。また、自分や身内が「貸す」動作をして、それを目下の人に向けて述べる場合には丁寧語の「貸します」を用います。

基本的にはこれさえ押さえておけば正しい敬語が使えますので、ぜひ覚えてください。

メールでの使い方は?

メールにおいての使い方も同じです。ただ、メールに限らず書面など文字に起こすような場合には、堅苦しい表現のほうが好まれます。ですので、できる限り尊敬語か謙譲語で表現するようにしましょう。

ビジネスメールを作る際のポイントは、「挨拶・名乗り」+「要旨・詳細」+「終わりの挨拶」です。

【例文】「貸す」の敬語を使ったメール作成

たとえば、「お世話になっております。○○会社の○○です。先日はお越しいただき、ありがとうございました」などと挨拶と自分の名前を言い、「ご質問頂いた内容についてお返事させていただきます」などとメールの内容の要件を述べます。

「○○の件ですが、もしお手元に○○が到着していない場合、こちらで代わりの○○をご用意し、当日お貸しいたしますので、その際はお申し出くださいますようお願いいたします」などと、伝えたい内容を詳しく記します。

そして最後に、「今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」「ご質問等ございましたら、何なりとお申し付けください」というように終わりに挨拶をしてメールを締めくくります。

この「挨拶・名乗り」「要旨」「詳細」「終わりの挨拶」はビジネスメールでは基本の「型」になりますので、ぜひ覚えておきましょう。

契約書で「貸す」はどのように表現する?

これまで説明してきたように、メールや契約書などでは「貸す」の敬語表現をする際は、できるだけ尊敬語か謙譲語で表現します。それは、書面においては堅苦しい表現のほうが好まれるからです。

「貸す」と似た意味を持つ単語で「貸与(たいよ)」という言葉があります。これは「返却することを前提に貸し与える」という意味を持っています。「貸し与える」という意味から、これは上の者から下の者へ貸し出してるということが分かります。

契約書というのは、主に上の者から下の者に向けて交わされる書面になります。就職した際など、契約書に記載されてある「制服貸与」という言葉が分かりやすいでしょう。

以上のことから、契約書においては、主に上の者から下の者に向けて交付される書面なので、下の者に向けて何かを貸す場合「貸与する」を敬語表現しましょう。「貸す」よりも「貸与」の方が堅苦しい表現なので、書面ではこの表現の方が好まれます。

「貸す」を敬語表現するときの例文

それでは「貸す」の敬語表現をした例文をご紹介します。

ポイントは目上の人が「貸す」動作をした場合は尊敬語で、自分や身内が「貸す」ことをして目上の人に言う場合は謙譲語、目下の人に言う場合は丁寧語です。

目上の人に述べる場合は?

次のページ:「貸す」の別の敬語表現例

初回公開日:2018年04月12日

記載されている内容は2018年04月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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