「おばあちゃん」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月08日
「おばあちゃん」の敬語での使い方
「おばあちゃん」という言葉を聞くと、懐かしい気持ちになったり悩み事があっても「大丈夫だよ」という声がどこからか聞こえてきそうな、理屈では言い表せない不思議な安心感のようなものを感じる方も多いことでしょう。
日本語の「おばあちゃん」には私たちを温かな気持ちにさせるものがあります。「おばあちゃん」の敬語表現とはどんなものでしょうか。また使ってはいけない場合とはどんな場合でしょうか。ここでは「おばあちゃん」という言葉について詳しくみていきます。
「敬語」をさらっとおさらい
一般的には日本語の敬語は「尊敬語・謙譲語・丁寧語」の三つに大きく分類することができます。
①尊敬語(そんけいご)
目上や立場が上の人に使い、相手を立てる時の敬語です。
■尊敬語を使った表現への変換例
・自宅はどこですか。→お住まいはどちらですか。
・彼の父親の職業は何ですか。→彼のお父様のご職業は何でしょうか。
②謙譲語(けんじょうご)
自分がへりくだることで相手の立場を上げる時に使われる敬語です。
■謙譲語を使った表現への変換例
・言いにくいのですが、その日は行けません。→申し上げにくいのですが、その日はお伺いできません。
③丁寧語(ていねいご)
丁寧な言葉遣いをする時の敬語です。
■丁寧語を使った表現への変換例
・明日行くつもりにしている。→明日行くつもりにしています。
・皿を並べてください。→お皿を並べてください。
「おばあちゃん」の尊敬語としての使い方
上で確認したとおり、尊敬語としての敬語の「おばあちゃん」は相手や第三者のおばあちゃんであるケースがほとんどです。「おばあさま」「おばあちゃま」などが相当します。その他、身分の高い人たちが自分の祖母を呼ぶ時にもこの呼び方をすることがあります。
「おばあちゃん」の謙譲語としての使い方
謙譲語としての敬語の「おばあちゃん」は自分のおばあちゃんであるケースがほとんどで「祖母(そぼ)」がそれに相当します。
「おばあちゃん」の丁寧語としての使い方
「おばあちゃん」よりも丁寧な響きが高い敬語には「おばあさん」があります。「おばあちゃん」は親しい人との会話の中やメール、メッセージで使用することが多いのに対し、「おばあさん」となると会話を行う者同士の距離感が少し大きくなります。またお知らせなど公の文書の中でも「おばあちゃん」よりは使われることが多くなります。
また言葉は受け取り手の解釈次第で印象が変わるため、相対的なものでもあります。ですから高齢の女性に対して憎しみや嘲りの気持ちをこめて「ばばぁ」と言ったり、孫が親しみをこめて「ばーば」と言ったりすることがありますが、こういう言葉と比較すれば「おばあちゃん」は「ばばぁ」や「ばーば」の丁寧語ということもできます。
メールでの使い方
活字にすると敬語を使わなくてはならないような気になりますが、親しい相手ならメールの中でも「おばあちゃん」で十分です。「おばあちゃんによろしくね」「おばあちゃんのご病気が少しでもよくなりますように」と書いて問題はありません。目上や距離のある相手へのメールや、少し改まった文章の中では「おばあさま」と書きましょう。漢字では「お祖母様」「御祖母様」と書きます。
「おばあちゃん」を敬語表現するときの例文
尊敬語として
①専務のおばあさまが亡くなられましたので、専務は今日のミーティングに出席されません。
②あなたのおばあさまは100歳を過ぎて健康でいらっしゃるそうですが、健康の秘訣は何でしょうか。
③(小さい子供に)そのお洋服、おばあちゃまに買ってもらったんですって。とても可愛くて似合っていらっしゃいますよ。
④おばあさま、今日は寒くて天気も悪いので体を冷やさないように、このひざ掛けをしていてください。
謙譲語として
初回公開日:2018年02月14日
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