Search

検索したいワードを入力してください

「したためる」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年03月22日

皆さんこんにちは、今回は「『したためる』の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例」と題して、「したためる」という表現の意味やその用例について、さまざまな情報源や分野をもとにご紹介します。「したためる」という言い方は実際に、どういうときに使われるのでしょう。

「したためる」は敬語表現なのか

「したためる」という言葉は「認(したた)める」と漢字表記し、その基本的な意味は「物を書くこと」や「○○のための支度をすること」、また「食事をすること」や「整理・整頓すること」などを指す、さまざまな意味合いを持つ言葉として認められます。この「したためる」という言い方は、基本的に「書く」という言い方の別の言い換えになります。

この「書くこと」の敬語表現には、「お書きになる」や「召されます」、「お書きする」、「お伝えする」などの「御(お)」をつける表現が一般的で、「食事をすること」や「部屋を整理すること」を言う場合でも「したためる」ではなく、「お召しになる」や「お片付けをする」などと「御」をつけた上で敬語表現として見合う語形に直して使われます。

物書きや作家が使う「したためる」という表現など

多くの小説を覗いてみると、この「したためる」という表現・形容が要所において使われていることがわかります。この「したためる」という言い方は古来の日本の言葉・文法上での表現として認められ、最近ではあまり使われなくなった、古語表現で敬語のようにも想定できます。

この「したためる」という言葉が出てくる箇所について見れば、その状況や背景では「その同じ文章内において敬語表現がなされている箇所で、『したためる』が使われていること」がわかり、昔では現在とは違い、「したためる」は敬語として使われていることがうかがえます。

しかし、「したためる」という言葉は一人称視点で描かれている小説や日記の内でも散見されるため、相手を必要としない空間において使われる「したためる」の意味合いを問う上では、敬語表現というよりも、謙譲語的な表現が強くうかがえるでしょう。

「したためる」の敬語での使い方

「したためる」という表現は「書くこと」の別の表現(副詞的な文法上の表現)となり、敬語としては認められません。「書くこと」の敬語表現について言えば先述のように、「お書きになる」や「お書きになられる」、また「書かせていただきます」や「お書きあそばされる」といった、昔の言葉・表現に見られた古語的な表現に置き換えられます。

しかし、この「したためる」という言葉は謙譲語として使われる場合があり、その上ででは敬語の1つとして認められる場合があります。この場合は相手に対する尊敬の念に踏まえ、「自分の立場を遜らせて言う『書かせていただきました』という表現」となり、直接的な尊敬語として認められないにせよ、状況によっては敬語に分類されることがあります。

敬語の種類

ここで少し敬語の種類についてお伝えします。敬語には、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つがあり、尊敬語は「目上の相手を敬った言葉や表現」を意味し、謙譲語は「相手の立場に関係なく、自分の立場を低めた姿勢をもって表現する敬語」で、さらに丁寧語は「相手と自分の立場に関係なく、不特定多数の人に向けて丁寧に相対する表現」として認められます。

どれも敬語のうちに含まれますが、それぞれの敬語の性格によってその用途が分かれ、場合や状況、話し手と聞き手の立場の違いにきちんと配慮した上で、どの敬語を使うかを決めておかなければなりません。

敬語の使い方

社会に出れば一般常識として「敬語の使い方」はマスターしておくことが望ましいです。

【一般的な敬語の使い方】
・自分のこと=わたくし、わたし(男性・女性を問わず)
・相手のこと=○○さま、こちらの方
・男性=男の方
・女性=女の方
・団体や集団=皆さま、お客さま
・自分が所属する会社=弊社(へいしゃ)、わたくしどもの会社
・先方(相手)の会社=貴社さま、御社
・同伴する人=お連れさま、お連れの方々
・勤務先=お勤め先
・住所=お住まい、おところ
・誰か(他人)=どなたさま、どちらさま
・夫=ご主人さま
・妻=奥さま
・子ども=お子さま
・行動(する)=なさる、される

この辺りの敬語の使い方はごく一般的に認められる表現で、ぜひ覚えておくことが望ましい敬語表現になります。

メールでの使い方

「メールを書くこと」や「SNSへの書き込み」などについて「したためる」という表現が謙譲を表す敬語になるのかについて言えば、確かに「メールを書く」という点だけに焦点を当たれば敬語として認められる場合もありますが、基本的に「メールを書く」というのは「メールを送信する・送ること」を意味するため、「書く」よりも「送付」の意味が強まります。

そのため、「メールをしたためました」という表現を敬語として表現する場合は、「メールをお送りさせていただきました」や「送付させていただきます」というように、「送る」という意味をメインにした敬語表現が望ましくなります。

「したためる」を敬語表現するときの例文

先述でご紹介しましたように、「したためる」という表現は尊敬語としての敬語ではなく、自分の立場を遜らせた上で表現する謙譲語としての敬語に認められます。そのため「したためる」という言い方を敬語表現にする場合には、相手の立場が自分より上位・下位にあっても関係なく、自分の姿勢を遜らせた表現をすることが一般的です。

【「したためる」を敬語表現するときの例文】
・お返事をしたためさせていただきました。
・今後におきまして、わたくしの心のうちをしたためさせていただきます。
・皆さまのために、お部屋を3つ4つしたため(ご用意)させていただいております。
・現在、彼らとともに夕食をしたためて(食べて)おります。
・あの方は、非常に素直なお考えをこの小説においてしたためられました。

絵を描く場合の「したためる」の意味

次のページ:「したためる」の別の敬語表現例

初回公開日:2018年02月14日

記載されている内容は2018年02月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests