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「したためる」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年09月03日

皆さんこんにちは、今回は「『したためる』の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例」と題して、「したためる」という表現の意味やその用例について、さまざまな情報源や分野をもとにご紹介します。「したためる」という言い方は実際に、どういうときに使われるのでしょう。

「書く」と「描く」の使い分けについては、「字を書くこと」と「絵を描くこと」の違いに認められますが、その「書く(描く)」という作業はどちらも「人が手でしていること」に変わりないため、文章上では「したためる」という表現でその意味が伝えられることが多いです。

「絵をしたためる」という言い方は「文章をノートなどにストックしておく・書き移しておく」という表現と同じ意味合いで使われる場合が多く、とにかく「人が自分の主張を伝えるために書く(描く)」という行動を表す際にも、「したためる」という表現は普通に認められることになります。

手紙を書く場合の「したためる」の意味

「文章を書くこと」を「したためる」と表現するため、「手紙を書くこと」はもちろんその表現の範囲に収められます。

・長い長いお手紙をしたためさせていただきました。
・あなたさまへの想いの丈を、存分にしたためています。
・いま、わたくしの心の隅々までを、このお手紙にしたためています。
・さみしさのつれづれに、手紙をしたためています。(井上陽水『心もよう』より)

このように「したためる」という言葉の意味は「書き記すこと」を全面的に意味する言葉で、特に一人称視点による書き方(日記に見られる書き方)でも相手を想定した書き方でも、どちらでも使える便利な敬語表現になります。

酒などを「したためる」という表現と意味

「したためる」の意味には「食事をする」という意味合いもあり、「昼食をしたためる」や「ディナーをしたためましょう」といった、一見、見慣れない・聞き慣れない表現で言われることもあります。

この場合の「したためる」の意味合いには「嗜(たしな)む」という「○○を好んで楽しむ・親しむ」などの姿勢が認められ、「食事を楽しむ」、「酒を呑むことを楽しむ」といった「そのことに慣れ親しむ」という意味合いと話し手の姿勢がうかがえます。

「したためる」の別の敬語表現例

「したためる」という言葉は主に「書くこと」、「食事をすること」、「整理・整頓をすること」などの謙譲語に見られる敬語表現ですから、その意味合いに注目して、「書く」、「食事する」、「整理・整頓する」という言葉の敬語を「別の表現で言えばどうなるか」について考えればよいです。

・お書きになられる。
・お書きになられます。
・(意見や考えを)お送りいたします。
・召し上がる。
・召し上がられます。
・お召しになります。
・食事をなさる。
・お食べになります。
・ちょうだいいたします。
・ご撤去ください。
・お片付けになります。
・お片付けください。

このように「御(お)」をつける形で語尾を敬語に合わせて表現するか、またその言葉そのものを別の言い方に置き換えて表現されます。

具体的な謙譲語の意味

「謙譲語」というのは敬語表現の1つであり、大きく3つに分けられた敬語表現の「尊敬語」と「丁寧語」に関連する敬語として広く認められています。

「謙譲」の意味は一般的に「自分の立場や姿勢を低め、さらに相手の位置を自発的に高めて敬意を表すこと」を言い、これは実際に相手と自分の立場に関係なく、話し手が自発的に行なう遜った姿勢になります。

「したためる」という敬語表現もこの謙譲語に認められ、多少なりとも「相手を尊敬する姿勢」はありますが、それよりも「自分の言い方や主張の姿勢を自発的に低めること」の意味合いが強く認められ、つまり「控えめな表現」や「謙遜」として一般的に認められます。

「したためる」の類義語や言い換えの敬語

「したためる」という言葉の直接的な類義語はわかりにくいでしょうが、これは先にお伝えしました「お書きになる」や「お召しになる」、「お片付けください」などの表現に見られる謙譲語と丁寧語を含めた言い方・表現が、「したためる」の直接的な類義語を見つける際のヒントになります。

【「したためる」の類義語や言い換えの敬語】
・表現される
・執筆なさる
・筆を執(と)る
・ペンを執る
・一筆したためる
・書きつける
・書き記(しる)す
・記録なされる
・表明される
・作文をなされる
・お食事になる
・召される
・お片付けをなさる
・しまわれる
・整えられる
・嗜(たしな)まれる

これらの言葉は全て「したためる」の根本的な意味合いにある「書く」、「食べる」、「片付ける」などの類義語にも認められます。

「したためる」という意味と正しい用例を覚えておきましょう

いかがでしたか。今回は「『したためる』の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例」と題して、「したためる」という表現の意味やその用例について基本的な内容から、さまざまな分野を引き合いに出してご紹介しました。

「したためる」という表現は日常用語として確かに使われますが、それでも一般的に使用頻度や見聞の頻度はどうかと言うと、「書く」や「食事する」という行動を示す言葉としては、あまり深く認識されていないのが現状でしょう。「『したためる』が使われる分野では使われるが、それ以外の分野ではほとんど見ない」という実際は見え隠れします。

しかし、「したためる」という表現は主に謙譲語という「敬語表現」として扱われるため、否が応でも使わなければならない機会もあるでしょう。そのときのためにもぜひ、この「したためる」という言葉の正しい意味や用例をしっかり把握しておきましょう。

初回公開日:2018年02月14日

記載されている内容は2018年02月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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