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「お考え」の使い方と例文・敬語の種類・お考えの別の敬語表現

更新日:2024年09月04日

「お考えを聞かせてください」といったら上司に怒られてしまった、といったご経験はありませんか。何がいけなかったのか、どう言い換えればいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。今回は「お考え」の敬語の使い方や、正しい敬語表現方法についてご紹介します。

敬語「お考え」の意味

「考える」というのは、常日頃から使うことが多い言動のひとつです。皆さまも一度は口にしたり耳にしたことはあるでしょう。「それではみなさん、お考え下さい。」クイズ番組を見たことのある方は聞き覚えのあるセリフではありませんか。

この「お考え」こそが「考える」という言葉の敬語表現です。今回はこの「お考え」の使い方や例文について、考えるの意味から改めて見直していきましょう。

「考える」

まずは「考える」の意味から復習していきましょう。考えるとは、「知識や経験などに基づき、筋道を立て頭を働かせること」「あれやこれやと思いをめぐらすこと」「工夫をして物事を作り出すこと」「取り調べて事実を明らかにし、罰すること」「占い、その結果を判断・解釈すること」という複数の意味を持っている言葉です。

これによってさまざまなシーンで使われることの多い言葉ですが、しばしば「思う」との違いに困惑してしまう方もいらっしゃるそうです。「思う」は主観的な希望や感じたことを表すのに対し、「考える」は客観的に分析した結果や感じたことに対する判断をいいます。感情的か知的かで使い分けるといいでしょう。

敬語「お考え」の使い方

それではさっそく「お考え」について触れていきましょう。冒頭で述べたとおり、「お考え」というのは「考える」という動詞の敬語表現です。ではなぜ「お考え」という形へと変化していったのか、まずは敬語の種類と使い方についてのおさらいからしていきましょう。

「今更おさらいをする必要があるのか」と問いたくなるお気持ちもわかりますが大切なことなので細かく敬語とは何かということから触れていきます。そうすることで「なぜこのように言葉が変化したのか」「どのようにして言葉が変化したのか」を確認しながら進めることができるので分かりやすく述べていくことにしました。

敬語の種類

敬語は大きく3種類に分けることができます。

1つ目は相手の言動について高め敬意を示す「尊敬語」、2つ目は自分や自分の身内・組織などをへりくだって言うことで敬意を示す相手を高める「謙譲語」、そして3つ目が丁寧な言葉遣いで物事を述べる「丁寧語」です。

尊敬語は敬意を示す相手にのみ使うことができるので自分自身には使いません。逆に謙譲語は相手に使うと大変失礼になってしまうので、敬語を使う際は注意しましょう。響きが綺麗だからといってむやみやたらに使うのは禁物です。丁寧語は敬意を示す相手の存在や話の内容は関係なく、丁寧に言葉を表現することで成り立つ敬語です。

使い方

尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種の敬語についておさらいできたところで、「お考え」はどの敬語に当てはまるものなのか見ていきましょう。「お考え」というのは「考える」という言葉に「お」という接頭語がつくことで成り立っている敬語です。

「○○さんのお考えをお聞かせください」という形でしたら、○○さんの考えたことについて丁寧に表しているということになりますので、この文では丁寧語を使っているということになります。

「お考え」の直後に「になる」とつけるのであれば、相手の考えている行動について述べているということになるので、それは尊敬語を使っているということになります。

自分の動作に関する名詞については「お・ご」などの接頭語を使うこともありますが、動作そのものに接頭語を使うことはしません。よって「お考え」という敬語は謙譲語で表現することはないです。

敬語「お考え」の例文

それでは次に「お考え」という言葉を使った例文について見ていきます。使い方と実際の例文を見ていけば、他の言葉に当てはめることができ、実際のビジネスシーンに役立つはずです。いくつか挙げた例文に使われている「お考え」はどういった敬語であるのか考えていきましょう。

お考え下さい

まず1つ目に見ていく例文は「お考え下さい」です。この言葉は先ほども触れたとおり、「考える」に「お」という接頭語をつけ、「もらう」の丁寧語である「下さい」をつけて成り立っている言葉です。よってこの文は同じ目線や目下の人などに使う丁寧語でできているということになります。

「考えてください」とは命令とも受け取れる言葉であるため尊敬語はありません。失礼に当たるので間違っても目上の方に「お考え下さい」と使わないように気を付けてください。どうしても目上の方に「考えてほしい」ということを伝えたいときは「ご検討くださいませ」という尊敬語に言い換えるのがベストでしょう。

お考えをお聞かせ下さい

次は「お考えをお聞かせ下さい」についてです。こちらも「お考え下さい」と同じように丁寧語であるので間違いというわけではありませんが、目上の方に対して使う場合は失礼だと感じる方もいらっしゃるので言葉を変える必要があります。

謙譲語として表す場合は「お考えをお聞かせいただけませんか」という形にしましょう。「もらう」の謙譲語である「いただく」を使うことと、疑問形にかえることで相手に失礼のない伝え方になっています。

メールなどの文面の場合は、「思います」の謙譲語である「存じます」を使い、「お考えをお聞かせいただきたく存じます」と伝えるのがいいでしょう。もちろん「お考えをお聞かせ下さい」は間違いではないので、丁寧語で話すべき相手にはこれを使いましょう。

お考えの通り

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初回公開日:2018年02月14日

記載されている内容は2018年02月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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