「許してくれてありがとう」の敬語表現・使い方・別の敬語表現例
更新日:2024年07月04日
「許してくれてありがとう」の敬語表現
「許してくれてありがとう」とは、なにやらドラマのセリフのようですが、ビジネスシーンでも使われることがあります。とはいっても、このまま使うのではなく、相手の立場やシチュエーションに応じて、正しく敬語表現を加える必要があります。
今回は、謝罪するときに便利な「許してくれてありがとう」の表現を勉強していきましょう。
「許してくれてありがとう」の敬語での使い方
「許してくれてありがとう」の使い方を紹介します。その前に、敬語表現の種類を説明します。既にご存知の方は飛ばしてください。忘れてしまった人は、この機会に復習しましょう。日本語では、複雑な敬語表現がありますが、まずは、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3つを覚えておくことが重要です。
ただしこの従来の敬語の分類は、平成19年に国によって改正され、尊敬語、謙譲語、丁重語、丁寧語、美化語の5分類に細分化されました。詳しく知りたい方は、下の「文化審議会」が発表した「敬語の指針」を読んでください。
敬語の種類
丁寧語
丁寧語は文を丁寧にしたい場合に使います。これは相手の立場や内容に関係なく使うことができます。例えば、本記事は「です」「ます」調で統一していますが、これらも丁寧語となります。
今回の「許してくれてありがとう」では、例えば「ありがとう」に「ございます」をつけて「許してくれてありがとうございます」などとします。「ございます」は謙譲語のようにも考えられますが、丁寧語に分類されます。
謙譲語
謙譲語とは、目上の人に対して自らがへりくだることで、敬意を表現する言葉です。「許してくれてありがとう」に謙譲語を使えば、「くれて」という部分を「いただく」という謙譲語で表現することができます。
尊敬語
尊敬語とは、社会的な地位が上の人や、年上、親など目上の人を敬って使う言葉です。尊敬語の簡単な使い方は「お」や「ご」をつけて表現します。
今回は「許してくれてありがとう」なので、そのままでは使うことはできませんが、「許し」という言葉に対して「お」をつけ「お許し」と尊敬語で表現することができます。
使い方
敬語表現の種類を紹介しましたが、原則的に謙譲語と尊敬語を混在させることはできません。
したがって「許してくれてありがとう」の文を変形して「お許しいただきましてありがとうございます」などとしがちですが、「お許し」という尊敬語と「いただく」の謙譲語が混在してしまっているので使い方としては間違いです。「許していただき感謝しております」などのように、どちらかに統一しましょう。
メールでの使い方
メールでの使い方といっても、特別なことはありません。「許してくれてありがとう」は友人や同僚などに使うことができます。問題はビジネスメールです。謝罪をするということは、何らかの迷惑を相手にかけてしまった状況です。このため、失礼のないように細心の注意を払いましょう。
それには、次項で紹介するように、「許す」や「ありがとう」をより敬意を表す言葉に置き換えることが必要です。ただ、メールの場合、あまり表現が硬すぎると読みにくく、回りくどい印象を恐れがあるので気を付けましょう。
「許してくれてありがとう」の部分は、結局のところ自分の気持ちを伝えているに過ぎないので、今後どのように改善していくか、過ちを二度と起こさないために何をするなど具体的な内容で補強したほうが良い場合も多いです。
「許してくれてありがとう」を敬語表現するときの例文
初回公開日:2018年02月16日
記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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