「許してくれてありがとう」の敬語表現・使い方・別の敬語表現例
更新日:2024年07月04日
「許してくれてありがとう」がビジネスシーンで使う時に使われる例文を紹介します。メールでは、過度に敬語表現を使わないほうがいいことがあると説明しましたが、謝罪の正式文書などでは、敬語を使って堅い表現にしたほうが誠意が伝わりやすいです。
寛大なご処置を賜り
まず、「許してくれてありがとう」の中の「許し」に形容詞をつけることで、敬意を表すことができます。例えば「寛大(かんだい)な」などです。
そして、「許し」を「お許し」などの尊敬語にするだけでもいいですが、仕事の内容によっては納期延長許可や、工事の施工許可などさまざまありますので状況に応じて変更しましょう。例えば「ご処置」のように処置に「ご」という尊敬語を付けます。
これに「下賜(かし)する」という「(目上の人が)物を与える」を意味する言葉の尊敬語「賜る」を使って「寛大なご処置を賜り、誠にありがとうございます」などと表現します。
なお、「賜る」は「くれる」の謙譲語として使う場合があります。尊敬語と謙譲語の混在は間違いとなりますので、使い方に注意が必要です。
「許してくれてありがとう」の別の敬語表現例
寛大なご処置
「寛大なご処置」の例文は先ほど紹介しました。この他には「寛容(かんよう)な」という言い方が良く使われます。
「寛容なご処置を賜り、誠にありがとうございます」
となります。このように、少し難しい言葉を使うと言葉に重みが出て「許してくれてありがとう」より敬意を表すことができます。
寛大な措置
「寛大な措置」の「措置」に「ご」をつけて「ご措置」という尊敬語にすることができます。このほかにも「ご配慮」「お心使い」「ご容赦」などさまざまな言葉を尊敬語にすることができます。
「許してくれてありがとう」の謙譲語という敬語表現のところでも触れたように、自らがへりくだることで敬意を表すことができます。例えば、
「寛大な措置をいただきまして、誠にありがとうございます」
などと使います。
その他
「許してくれてありがとう」を意味する、他の敬語表現を例文で見ていきましょう。
「寛容なご配慮、誠に感謝いたします。」
「優しいお言葉、誠にありがとうございます。」
「お気遣いをいただき、恐縮です。」
「ご配慮をいただけましたことを、大変感謝しております。」
英語
「許してくれてありがとう」を英語でいうと以下のようになります。
Thank you for forgiving me.
英語では丁寧な表現はありますが、日本語のように複雑な敬語表現はありません。
相手に許してもらうには
「許してくれてありがとう」や、それを敬語で言うためには、そもそも、しっかり謝罪し、許しを乞わなければなりません。迷惑をかけたのに放置していては、相手の怒りは静まるどころか高まってしまいます。
プライベートで敬語を使う必要がない相手では「ごめん、許して」「本当に申し訳なかった」「心から謝ります」などでかまいませんし、相手が許してくれたら「許してくれてありがとう」などと返答すればいいです。
しかし、ビジネスシーンでは、もっと気遣いが必要です。
始末書
「始末書」とは、相手に迷惑をかけた内容を説明する書類ですが、許しを得るということが目的でもあります。始末書は、
・不始末の内容
・不始末の理由・原因の説明
・反省とお詫び
・二度と不始末を起こさないと誓う
・結び
のような構成で書かれることが多いです。そして、この最後のところで、「今回に限り、寛大なる措置をお願い申し上げます。」などが使われます。他にも「ご宥恕をたまわりたく存じます」「ご寛恕いただきたく存じます」などの表現がありますので、覚えておきましょう。
誠意をもって謝ろう!
初回公開日:2018年02月16日
記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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