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「意見を聞く」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年04月24日

「意見を聞く」の敬語表現とは?職場でよく使う「意見を聞く」の正しい敬語表現を、敬語の種類と使う場面に分けてご紹介します。尊敬語・謙譲語のどちらを使うべきか、誰に対して話すときにはどのような敬語表現が適切か、例を用いて分かり易く説明します。

「意見を聞く」の敬語表現

職場の色々な場面で、「意見を聞く」と言いたいとき、正しい敬語表現に迷うことはありませんか。今回はこの表現をピックアップして、意見を聞く相手などの状況によって、適切な敬語用言を遣えるようになるためのヒントをご紹介します。日頃使っているその表現は正しい敬語ですか。この機会に、敬語の正しい使い分けをマスターし、ワンランク上の会話を目指しましょう。

「意見を聞く」立場による使い分け

まず敬語には、大きく分けて尊敬語、謙譲語、丁寧語の三つがあります。丁寧語は「~です。」や「~ます。」のような、文の語尾を丁寧にする、私たちが普段から会話で使っている簡単な敬語です。

しかし、尊敬語、謙譲語には立場による使い分けがあります。ビジネスシーンではよく使われますが、意外と使い分けるのが難しいもの。どのように使い分けるのでしょうか。それぞれの敬語表現について詳しく見ていきましょう。

「意見を聞く」尊敬語での表現は?

尊敬語とはどのような敬語でしょうか。尊敬語は、その名の表すように、相手を尊敬して言い表します。話し手である自分よりも、聞き手や話の中心人物を高めて言う表現ですので、尊敬語の動作主は常に自分以外の誰かになります。

「いる」や「来る」の尊敬語である「いらっしゃる」のように、完全に形が変わるものもあれば、「お~になる」のように、動詞に付け加える尊敬表現もあります。また、人やものに対して「お」や「御」をつけるのも尊敬語のひとつで、「御主人様」や「お手紙」がこれにあたります。

では、「意見を聞く」場合、はどうでしょうか。まず、聞きたい「意見」というのは相手からもらうものなので、尊敬語を用いて「ご意見」とするのが良いでしょう。しかし、動詞である「聞く」の動作主は自分ですので、「お聞きになる」などの尊敬語を用いた表現に変えるのは適切ではありません。

「意見を聞く」謙譲語の表現は?

相手を高める尊敬語に対して、謙譲語とは、自分の動作などをへりくだって言い表します。どちらも相手に対して敬意を表すという目的は同じですが、「拝見する」や「いただく」などに代表される謙譲語は、自分の立場を下に下げることで相対的に相手を高める表現で、謙遜語と言われることもあります。

「意見を聞く」場合、話し手の自分が動作主である動詞「聞く」の謙譲表現を用いるのが正解ですから、「お聞きする」というのが良いでしょう。さきほど尊敬語として紹介した、「お~になる」という表現と混同しがちですが、「お~する」は謙譲語にあたります。

「意見を聞く」の敬語での使い方

今まで見てきたように、尊敬語と謙譲語の使いどころを誤ると、失礼にあたることもあります。ここでは、敬語の種類による使い分けと、場面ごとの使い方をご紹介します。

敬語の種類による使い分け

尊敬語と謙譲語。敬語の種類は理解しても、使う場面には注意が必要です。誰に対して話しているのか、意見する人と話の聞き手どちらをより敬うべきか、これらの状況によって、使うべき敬語の種類は変わってきます。

聞き手から意見を聞きたいときは単純に、相手を敬って「ご意見をお聞きする」という表現をつかうのが適切でしょう。しかし、敬うべき聞き手に対して、自分側の人間からの意見を聞く旨を伝えたいとき、「ご意見」という尊敬語を使ってしまうと失礼にあたります。聞き手よりも意見する人を高める表現になってしまうからです。

こういう場合は、自分側の人間に尊敬語を使わず、シンプルに「意見をお聞きする」というのが良いでしょう。

尊敬語と謙譲語は、話の中心人物や動作主によって使い分けるものですから、「意見を聞く」のように、一つの表現の中に尊敬する相手のものと謙譲する自分の動作が入っている場合は、注意が必要です。

「意見を聞く」敬語表現の使い方

「意見を聞く」の基本的な敬語表現としては、「ご意見をお聞きする」といのは正しい表現です。しかし、この尊敬語+謙譲語の表現は、話し手である自分が、聞き手に対して意見を聞く、という場合に限ります。

ビジネスシーンでは、聞き手を一番高く位置付けて敬語を使うことを忘れてはいけません。普段尊敬語を使って話している上司も、例えば取引先相手に話をするときは、自分側の人間、つまり謙譲語を使う対象人物になります。場面によって適切な使い方ができるようになりましょう。

「意見を聞く」メールでの使い方

ビジネスメールでの敬語表現も、基本的には会話表現と変わらないと思ってよいでしょう。ただ、メールでの文体は口語よりも堅く形式ばったものが多く、砕けた言い方では不自然です。また、前後の会話の流れに助けてもらえないので、より注意が必要だと言えます。

「先日ご提案いただいた件ですが、○○に意見をお聞きしてから改めて~」や「よければ○○様のご意見をお聞きしても~?」など、「意見を聞く」の正しい敬語表現に加えて、前後により丁寧な言葉を付け加えることで、メールで用いるのにふさわしい文章になります。

この辺の細かい敬語表現ももちろんですが、宛名や書き出し、締めの言葉や署名の挿入など、ビジネスメールに必要な事項をしっかり守って書くことが前提になります。

「意見を聞く」を敬語表現するときの例文

ここまで、場面によって敬語の使い方が異なると述べてきましたが、実際どのようなシチュエーションで「意見を聞く」の敬語表現をつかうのでしょうか。使う場面による例文をいくつか見ていきましょう。

例えば、取引先に、自分の会社側の人に意見を聞くと伝えたい場合、「○○に意見をお聞きして、~」というのが適切でしょう。また、話している相手に対して意見を聞きたい旨を伝えるなら、「○○様のご意見をお聞きしてもよろしいでしょうか?」などと、相手の「意見」に「ご」という接頭語をつける尊敬表現を用いるべきです。

ここまで見てこなかったシチュエーションとしては、話しの聞き手が誰かに意見を聞くという話をする場合などが挙げられます。この場合は、意見を聞く動作主は相手になりますから、「聞く」は謙譲語ではなく尊敬語を用いて、「ご意見をお聞きになる」という表現を使うと失礼のないように伝えることができます。

「意見を聞く」の別の敬語表現例

「意見を聞く」の敬語表現は他にもあります。少し限定された使い方になりますが、よく使われる表現をくわしく見ていきましょう。

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初回公開日:2018年02月23日

記載されている内容は2018年02月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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