「借りたい」の敬語表現・借りたいの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年09月05日
「借りたい」を敬語表現するときの例文
借りたいを敬語表現にするに当たって、一番押さえたいポイントは、「誰が」借りたいのかという点です。これだけクリアにしておけば、尊敬語謙譲語とややこしい敬語の間違いはなくなるでしょう。
【例文】サンプルを借りたい
【尊敬語】(客が)サンプルを所望なされております。お借りしてもよろしいでしょうか。
【謙譲語】(自分が)サンプルをお借り(拝借)したいのですがよろしいでしょうか。
【丁寧語】サンプルをお借りしたいです。
【例文】知恵を借りたい
【尊敬語】◯様が、課長のご意見をお聞きなさりたいとおっしゃっています。
【謙譲語】お知恵を拝借(お借り)願いませんでしょうか。
【丁寧語】お知恵をお貸しください。
「借りたい」の別の敬語表現例
「借りたい」の別の敬語表現は、謙譲語である「拝借する」や、また「借用する」「貸していただきたい」、お金を借りたい場合には「用立てる」「立て替える」「融通する」などを使います。
「拝借」は借りるの謙譲語表現です。「拝借させていただけませんでしょうか」「拝借してもよろしいでしょうか」などと丁寧語と組み合わせます。しかし拝借には、「借りてそのまま貰う」という俗にある意味もあるため使うときには、前後の文章に少し気をつけましょう。また「ご拝借」のように、拝借の接頭語に「ご・お」をつけるのは、二重敬語になるので注意しましょう。
「借用」は、借りて使うことを言います。敬語表現は、接頭語の「ご」をつけ「ご借用」とし、丁寧語と組み合わせて「ご借用させていただけませんか」としますが、あまり使いません。「借用」は「借用書」「借用願い」など文書で使われます。
使いわけが大切
「借りたい」と一言で言っても、尊敬語や謙譲語でたくさんの言い換えがあります。要点はただ一つ、「主語は誰なのか」ということです。これさえ把握していれば、「借りたい」だけではなく、どんな言葉でも的確な敬語を操ることができるでしょう。
しかし言葉だけに翻弄されるのは良くありません。言葉を発することで最も大切なことは、「伝わる」ということです。いくら敬語で飾り立てても肝心の内容が伝わらなければ、意味をなしません。
「借りたいの尊敬語ってなんだっけ」と考えすぎて、「お客様が、ペンをお借りなさりたいとおっしゃっています」と言っても伝わりません。「お客様へ、ペンをお貸し願いますか」としたほうが、シンプルかつ伝わりやすい敬語表現です。ビジネスで使う言葉は、簡潔でわかりやすく丁寧に、が最も重要なことです。
初回公開日:2018年02月22日
記載されている内容は2018年02月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。