「期待する」の敬語表現・期待するの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年09月07日
そもそも期待とは?
そもそも「期待」とはどういう意味なのでしょうか。自分が相手に「期待する」ということは、相手が何かを成し遂げたり、行動したりすることをあてにして自分は待っていることをいいます。自分は何もしないと言っているようなものなので、他力本願的な意味がその言葉自体に含まれています。そのため目上の人を相手に「期待する」を使うのは不適切とされています。
しかし、目上の方であっても、期待したい気持ちを伝える場面は全くないとは言い切れません。もし、その気持ちを伝えたい場合どのように表現したらよいのでしょうか。
「期待する」の敬語表現は「期待しております」ではない?
相手に自分が期待をしていることを伝えたいとき、「期待しております」と言ってしまいたくなります。しかし、相手が目上の方の場合、「期待する」をそのまま使うと見下したいい方になってしまうため、「おります」を後ろにつけたとしても、敬語表現にはならず、失礼な言い方になってしまいます。
しかし、その気持ちを伝えたい場面はよくあることです。「期待する」を尊敬語、謙譲語でどう表現してよいか、または使える場合の状況を解説していきます。
「期待する」を尊敬語で伝えたい!
自分が相手に「期待する」気持ちを伝えたい場合、前述したとおり「期待する」をそのまま敬語として使用できません。「期待」に代わる言葉に置き換えて敬語表現にしましょう。
期待するからには何らかの成果を出すことを相手に求めたり願ったりすることになるので、「お祈りいたします」といった言葉に言い換えれば失礼にはあたりません。
「期待する」の謙譲語は?
謙譲語とは、自分の事を目上の方にへりくだって言いたいときに使う言葉なので、相手が自分に「期待する」ことをお願いする状況になります。その場合は、素直に「ご期待ください」という表現で問題ありません。また、相手から期待している旨を言われた場合は、「ご期待に添えるよう精進してまいります」といった使い方ができます。
「期待する」の敬語での使い方は?
冒頭から説明しているとおり、「期待する」を敬語としてそのままでは使用できないため、置き換えられる敬語をもう少し詳しく紹介していきます。
「期待する」から敬語として置き換えられる言葉の種類は?
相手が行動することをあてにすることをあからさまに伝えるのは失礼ですので、目上の方に伝えたい場合は、期待している事柄や状況に応じて「祈念する」・「祈る」・「切に願う」などの願う気持ちで置き換えましょう。
「期待」という言葉の類義語は多くありますが、類義語のほとんどは「期待」と同じようにあまり敬語としてはふさわしくないとされているものがほとんどです。
置き換えられる言葉の使い方は?
前述した「期待する」から置き換えられる言葉は敬語になっていないので、それらを敬語で表現したい場合は、「祈念しております」・「お祈り申し上げます」・「切に願っております」と表現するとよいでしょう。「祈念しております」は「祈念いたしております」と表現するとより、丁寧な敬語表現になります。
メールや手紙での使い方は?
メールや手紙の場合は締めくくりの文章に重ねて伝えたい気持ちを添える場合があります。「期待する」気持ちを最後に添えたい場合には、「さらなるご活躍をお祈り申し上げます」というような一文添えることで、より強く気持ちを伝えることができます。
敬語からは離れてしまいますが、「希わく(こいねがわく)はあなたに祝福あらんことを」と言ったような一文を添えると手紙としては恰好のつく締めくくりになります。ただし、これは敬語表現とはいえないので、目上の方へのメールや手紙には使用しないようにしましょう。
初回公開日:2018年02月14日
記載されている内容は2018年02月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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