「過ごす」の敬語表現・過ごすの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月11日
「過ごす」の敬語表現
「過ごす」という言葉の敬語表現と聞かれて、皆さんはどんな表現を浮かべるでしょうか。一般的に「お過ごしになる・お過ごしになられる」や「お過ごしください」などと「過ごす」という言葉に敬語になる表記をつけての表現でしょうか。
一般的な「過ごす」の敬語表現例では上記の「お過ごしください」や「お過ごしになられます」などの表現によって「過ごす」の敬語表現が認められ、この例はビジネス上でもプライベートでも多くの場面で使われています。
お過ごしください
一般的に「過ごす」という言葉の敬語表現を相手に伝える場合は、「お過ごしください」という表現がよく使われます。この他にも「ごゆっくりお過ごしください」や「お気兼ねなくお過ごしください」などと「過ごす」という言葉に別の表記をつけ添えて敬語表現にすることもよくあります。
旅行などに行くときに、滞在先のホテルの案内でも見られる「ごゆっくりお過ごしください」や「ごゆっくりどうぞ」といった不特定多数に向けての敬語表現の多くは、特にビジネス上で使用される「過ごす」という旨を相手に伝える最適な表現として認められます。
「お過ごしください」という表現は「過ごすこと」を相手に伝える際にとてもわかりやすい言葉でもあり、そのため多くの分野で普通に使われる「過ごす」の敬語表現としては非常に都合の良い言葉でもあります。
「過ごす」の敬語での使い方
先述しましたように「過ごす」の敬語表現として特に多いのが「お過ごしください」という、相手への配慮を含めた上で伝えられる「満足した生活・時間の過ごし方」を提供する文句と言えます。
旅行会社やホテル企業、またレストランやショッピングモールのさまざまな会社に至るまで、この「お過ごしください」という「過ごす」の敬語表現は専門用語として使われています。
この「過ごす」の敬語表現を伝える際でも、敬語の種類に見られる尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つの言い方に分けて表現される場合が一般的です。まずはこの一般的な「過ごす」の敬語表現とその用法を覚えることが大切です。
敬語の種類
日本語の敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があり、この3つの敬語表現の分野においてどの言葉も、その場面や流れに適当な敬語表現として置き換えられます。この「過ごす」という言葉も伝える相手や場面によって変容し、その話者と伝えられる相手との関係によって、いくつもの敬語表現の使い分けがなされます。
尊敬語は「目上の相手に対する敬意を示した敬語表現」を意味し、ビジネス上では頻繁に使われる敬語表現となるでしょう。謙譲語は「相手と自分の立場や関係性を問わず、話者が自発的に自分の立場や姿勢を低めて相手に敬意を示す敬語表現」で、これはビジネス上・プライベートを問わず、非常に多くの場面で使用されます。
丁寧語は「不特定多数に公示する相手への敬意を示す敬語表現」を言い、主に「です・ます調」などで締めくくられる丁寧な言葉遣いによって公示される表現となります。
「過ごす」の尊敬語での敬語表現
尊敬語で「過ごす」という敬語表現をする場合は、主にビジネス上などで相手への敬意を示す敬語表現となるため、上司に向けて「過ごす」という言葉の敬語を使う場面となります。
・ご休暇中、どうぞごゆっくりとお過ごしくださいませ。
・お幸せにお過ごしください。
・お元気で末長くお過ごしください。
・季節も寒くなってまいりました。どうかお体をご自愛くださいますよう心よりお祈り申し上げます。
・年末のご多忙のこととは存じますが、どうぞごゆっくりお過ごしください。
このように尊敬語で「過ごす」という旨を敬語で伝える場合は、特に「相手に敬意を示す姿勢で伝える」ことになるため、「お過ごしください」や「ご自愛ください」といった「○○してください」という表現が一般的です。
「過ごす」の謙譲語での敬語表現
謙譲語の性質としては先述でご紹介しましたように、「話者が自発的に自分の立場や姿勢を低めて相手に敬意を示す敬語表現」となるため、「自分が過ごさせていただく」という表現をするのが一般的な表現になります。
・日頃の度重なるご配慮をいただき、現在、わたしどもも暖かな環境の下(もと)、休暇を過ごさせていただいております。
・先日のセミナーイベントにおきましては、大変楽しく過ごすことができましたことを心より感謝いたします。
・ご高配をいただきながら、精力を蓄える期間をいただいております。
・今後のお仕事におきましてご進展をさせていただくことを念頭に置き、現在は目下療養中の身にあります。
・暖かなご配慮の下、このように休暇をいただき、誠に感謝申し上げます。
このように「過ごす」という言葉をそのまま表現してもよく、また別の敬語表現に置き換えて敬意を示してもかまいません。
「過ごす」の丁寧語での敬語表現
丁寧語で「過ごす」という言葉を伝える場合は簡単で、先述しました丁寧語の性質に配慮する上で、当たり障りのない言葉をもって「過ごすこと」、「過ごされること」を表現する形になります。
・どうぞごゆっくりお過ごしください。
・まったりした空間の中、季節のだいご味をご堪能ください。
・情緒豊かな○○庵にて、大切な時間をお過ごしください。
・どうぞご休暇中、ご自愛くださりながら、ゆっくりとお過ごしください。
このように、一般の旅行会社やホテル企業がホームページなどに記載している「過ごす」にまつわる敬語表現になります。
「過ごす」の敬語の使い方
先述でご紹介しましたように、「過ごす」という言葉は「自分が過ごす場合」と「相手が過ごす場合」の2つの言い換えが必要であるため、その敬語表現を言う場合にも、2種類の用途をもって使い分けておく必要があります。
メールでの「過ごす」の使い方
一般的に電子メールにはプライベート用メールとビジネスメールとがあり、いずれの用途で「過ごす」という言葉を伝える際でも「相手と自分の関係」や、その内容を伝える場面において言葉の使い分けがなされます。
・お過ごしください。
・過ごされたい(そのように過ごしてください)。
・ゆっくりと羽を休めてください。
・ゆっくりしてください。
・まったりお過ごしください。
・ご堪能ください。
・お休みください。
これらの言葉が「過ごす」にまつわる関連用語(日常用語)として認められ、どの言葉もその場面や用途によって使い分けられます。
初回公開日:2018年02月28日
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