「なのに」の敬語表現・なのにの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日：2024年03月06日
「なのに」の類語の中で丁寧な接続語として使えるものはあるでしょうか。
「でも」は断定の助動詞「だ」の連用形が用いられていると考えられるため、丁寧な接続語ではありません。「だが」も助動詞「だ」＋接続助詞「が」で、「だけど」も助動詞「だ」＋「けど」の接続語であるため、丁寧な言い方ではありません。
「ですが」は「だが」の丁寧な言い方で、助動詞「です」＋助詞「が」の接続語です。「ですけれども」は助動詞「です」＋「けれども」の接続語です。
逆接の接続語を整理してみましょう。
丁寧な接続語
「なのに」の類語で丁寧な接続語は「ですのに」の他には、「ですが」「ですけれども」です。
丁寧ではない接続語
「なのに」の類語で丁寧ではない接続語は、「でも」「だが」「だのに」「けど」「だけど」「だけれど」「だけれども」「けれど」などです。丁寧ではない接続語は、軽く使われる話し言葉や短縮形の接続語、助動詞「だ」がベースの接続語などです。
ですが
「なのに」の敬語表現「ですが」は使いやすいおすすめの接続語です。例文は次のようになります。
「休日なのに仕事で会社へ行った」→「休日ですが仕事で会社へ行きました」
「お正月なのに仕事で忙しい」→「お正月ですが仕事で忙しいです」
「せっかくだけど断る」→「せっかくですがお断りします」
「野菜なのに甘酸っぱくてジューシーだ」→「野菜ですが甘酸っぱくてジューシーです」
「4月なのに雪が降って寒い」→「4月ですが雪が降って寒いです」
ですけれども
「なのに」の敬語表現「ですけれども」の例文を見てみましょう。話し言葉としては丁寧な接続語です。
「人のことなのに自分のことのように気になる」→「人のことですけれども、自分のことのように気になります」
「不器用なのに、作品を完成することができた」→「不器用ですけれども、作品を完成することができました」
「大変な努力が必要なのに、あきらめずに頑張る」→「大変な努力が必要ですけれども、あきらめずに頑張ります」
「○○さんは完璧なのに、いつも失敗を恐れている」→「○○さんはいつも完璧ですけれども、いつも失敗を恐れています」
「学生なのに、正社員で働いている」→「学生ですけれども、正社員で働いています」
敬語表現で使えない接続語
「なのに」は敬語表現では、相応しくない接続語であることがわかりました。普段使っている接続語が敬語表現でも使えるかどうかは、意識しないとわかりません。接続語の成り立ちを見ると、敬語表現として相応しいかわかります。
丁寧ではない「接続語」は話し言葉であることが多いため、敬語表現で話すときに思わず出てしまわないように注意が必要です。
初回公開日：2018年03月02日
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