「会いに行く」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月29日
「会いに行く」を敬語表現するときの例文
会いに行く理由や場面は多種多様です。ビジネス上の打ち合わせのために会いに行くこともあれば、恩師を訪ねることであったり、日ごろ会う機会の少ない祖父母が入院してお見舞いに行く場合など、相手の状況や自分との関係によって、表現が微妙に異なってくるでしょう。この項目では、いくつかのシーンを想定した例文を紹介していきます。
顔を見に行く
次の例文は、入院していた上司が退院して自宅療養になったとの知らせを受け、お見舞いに行きたい意向を伝える場面を想定したものです。
退院おめでとうございます。社内で倒れられたときには、部署の者一同、とても心配しておりました。病院へのお見舞いはご迷惑かと思い自重しておりましたが、ご迷惑でなければ皆で部長のお元気になられた姿を拝見したく、ご自宅をお訪ねさせていただきたく存じます。部長のご都合やお加減はいかがでしょうか。
訪問するのは自分なので、「ご」はつけません。また、相手の許可を得た上で自分が行動するので、「させていただく」という謙譲語で表現します。
改まった挨拶をしに行く
次の例文は、日ごろ行き来の少ない親族の家に、配偶者と一緒に結婚後の挨拶のために会いに行くことを想定したものです。
先日は私たちの結婚披露宴にご列席いただきありがとうございました。当日は何かと慌ただしく、御礼やご挨拶ができなかったので、改めて伯父様と伯母様がお揃いのときにお伺いしたいと思いますが、お時間をいただけますでしょうか。
日ごろ気さくに話せる相手でも、改まったことであり、この例文では会いに行く相手が目上の人なので、「お伺いしたい」という謙譲語で相手の都合を尋ねる文章になっています。
初顔合わせの人に会いに行く
仕事の上で、前任者の急な傷病や退職などの不測の事態から、顔合わせをしたこともないまま担当を任される事態になったというケースもあるでしょう。いち早く相手の担当と滞りなく仕事を進めるためにも、引き継いだことを伝えると同時に顔合わせのアポイントを取る必要に迫られた場合の例文を紹介します。
このたび、健康上の理由から休職しました××の後任で御社を担当させていただくことになりました○○と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。つきましては、先般ご要望のありました資料のお届け方々、ご挨拶に上がりたいと存じますが、お時間を頂戴できますでしょうか。
近頃ではあまり使われていないそうですが、「上がる」も「行く」の謙譲語です。「挨拶に上がる」という表現で、会いに行く意向が相手に伝わる言い方の1つになります。
「会いに行く」の別の敬語表現例
会いに行くことの敬語表現は一般的に「伺う」という謙譲語を使うことが多いのですが、会いに行く理由や目的、状況などによって、別の敬語表現がたくさんあります。この項目では、最もよく使われる「伺う」を使った表現を含めた、さまざまな敬語の表現例を紹介します。
お会いしに伺う
例文:それでは、XX日の11時にお会いしに伺います。
主に口頭で会いに行くことを述べるときに使われる表現です。ビジネスでもプライベートで目上の人に述べるときでも使える敬語表現なので、文章として見る機会や耳にする機会が多いでしょう。謙譲語でありながらも堅苦し過ぎない表現として、多くの人に使われている敬語の表現です。
参る
例文:担当の私とともに部長の●●も御社に参ります。
上の例文では、最も立ち位置の「御社」に対してへりくだる謙譲語「参る」を使っています。「部長」は「私」より上位の人ですが、「御社」よりへりくだるべき立場のため、自社の人間として「部長」も含めて自分を一段下げた敬語表現の形を取るのが正しい敬語の使い方となります。
訪問いたす/訪問される
例文1:当方が御社に訪問いたします。
この例文は、自分が相手の元へ会いに行く場合の敬語表現です。「いたす」が謙譲語に当たります。自分が会いに行くので、別の言い方である「訪問」に「ご」はつけません。
例文2:先方には部長がご訪問なさいました。
この例文は、自分の上司に当たる部長が会いに行ったので、「なさる」という尊敬語を用いた敬語表現になっています。
訪ねる時間をいただく
初回公開日:2018年02月26日
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