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敬語「承る」の意味とは?使い方・例文・注意点・英語表現を解説

更新日:2024年08月30日

「承る」という敬語の意味をきちんと理解していますか?同じ読みの「受け賜わる」と混同して使っている人もいるでしょう。この記事では「承る」の意味や使い方、似た言葉との違いを紹介します。敬語の知識を身につけたい人は、ぜひ参考にしてください。

「承る」は自分をへりくだり、相手を敬う言葉です。目上の人に対して使う言葉ですが、親しい間柄の上司などには、かしこまりすぎてしまう場合もあります。

その場合「承る」と同じような意味の言葉に言い換えるといいでしょう。「承る」の言い換え表現として使える敬語を以下に紹介します。

「承諾する」

「承諾する」は、相手の意見や希望、要求などを聞き、それを受け入れるという意味です。「承る」という文字が入っていますが敬語ではありません。「承諾する」を敬語として使う場合、丁寧語である「承諾します」や尊敬語の「ご承諾になる」が一般的です。

「承諾する」を「承る」と同じ謙譲語で使う場合は、「承諾いたす」や「承諾させていただく」となります。これは、目上の人に対して、意見を聞き入れる意思を示す表現です。

「拝聴する」

「承る」の言い換え表現の1つとされるのが「拝聴する」です。「拝聴する」とは、相手の意見を謹んで聞くという意味があります。「聞く」という言葉の謙譲語であり、ビジネスシーンでもよく使われる言葉です。

「拝聴する」という言葉を使う時には、注意点があります。「拝聴」という言葉がそもそも謙譲語であるため、「拝聴いたします」や「ご拝聴」は二重敬語になり、誤った使い方です。「承る」の言い換えとして使う場合は、二重敬語にならないよう注意しましょう。

「拝受する」

「拝受する」とは、「受け取る」をへりくだっていう言葉です。ビジネスシーンでは、目上の人や取引先の相手から何かを受け取った場合などで使用されます。目上の人からの連絡を受け取った場合など、「承る」の言い換えとして利用できるでしょう。

「拝聴する」と同じく、「拝受する」もこれだけで謙譲語です。「拝受いたしました」と使うと二重敬語になってしまいます。一般的に使われている表現ですが、二重敬語が気になる場合は、「拝受しました」と使いましょう。

「承知する」

「承知」は、事情を知ること、依頼・要求を聞き入れる、事情などを考慮し許すという3つの意味があります。「承る」の言い換えに当たるのは、依頼・要求を聞き入れるという意味で使われる場合です。

ビジネスシーンでよく耳にする「承知しました」ですが、これは丁寧語です。より相手に敬意を払うためには、「承知いたしました。」という謙譲語にすると良いでしょう。

「頂戴する」

「頂戴する」は、「もらう」の敬語で、「承る」と同じく謙譲語です。「頂戴する」というと、目に見える物に対して使う言葉と思われますが、意見や時間などをもらう場合にも使われます。「受ける」の意味で使われる「承る」の言い換えとして、利用することができるでしょう。

ビジネスや接客シーンでは間違った使い方をされる場合があります。よく耳にするのが、「お名前を頂戴します。」です。しかし名前は「もらう」ものではありません。本来「聞く」ものであるため、「お名前を承ります。」が正しい敬語の使い方です。

敬語「承る」の英語表現

「承る」は、「聞く」「受ける」「引き受ける」「伝え聞く」の4つの意味があります。その中でも「聞く」と「引き受ける」は英語で表現できます。

「聞く」の意味の「承る」は、「hear」「listen to」「be told」などです。「引き受ける」は「receive」という英語表現になります。

「承る」をそのまま英語にすることはできないため、「承る」それぞれの意味から、適切な英語で表現することが必要です。

また、英語表現には日本語のような謙譲的な表現は含まれません。謙譲的な言い方にするためには、前後の文章からも丁寧な言いまわしにしましょう。

敬語「承る」の意味を理解して適切に使用しましょう

この記事では、「承る」の4つの意味や使い方を紹介しました。

「承ります」と言っても、ただ用件を「聞く」だけでなく、「引き受ける」という意味にもなります。紛らわしい場面では、他の言葉に言い換えるのがいいでしょう。

「承る」の4つの意味の違いを理解し、適切な場面で上手に使い分けましょう。

初回公開日:2018年03月23日

記載されている内容は2022年11月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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