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「どうしますか」を別の敬語表現に言い換えよう!注意点も詳しく解説

更新日:2024年11月10日

「どうしますか」の敬語表現を正しく使いこなせていますか。この記事では、「どうしますか」の敬語表現とその使い方、注意点について解説しています。記事の内容を理解すると状況に応じた使い分けもできるようになるでしょう。敬語に自信がない人は、ぜひ一読してください。

主体が目上の相手の場合

主体となる人物が目上の相手の場合、相手の言動に対して使う尊敬語を使います。「どうしますか」の尊敬語は「どうなさいますか」と「いかがなさいますか」です。それぞれを用いた例文を確認してみましょう。

  • 課長、このプレゼン資料はどうなさいますか
  • 部長、A社から創立20周年記念パーティーへの招待状が届いておりますが、いかがなさいますか。

主体が自分の場合

主体が自分となる場合には、自分を下にへりくだらせて相手を上に立てる謙譲語を用います。つまり、「どうしますか」の謙譲語である「どういたしましょうか」と、さらに丁寧な表現である「いかがいたしましょうか」です。例文で実際にどう使うのか確認しましょう。

  • 次の商談の約束時刻までまだ時間がありますが、どういたしましょうか。
  • 明後日の先方への手土産はいかがいたしましょうか。

メールや手紙で使う場合

ビジネスシーンのうち、メールや手紙の中で「どうしますか」を用いることはおすすめできません。取引先の意向や上司の判断を確認したい場合は、より丁寧な「いかがいたしましょうか」や「いかがなさいますか」などを、正しく使い分けて対応すべきです。

相手の行動や意思を確認したいなら「いかがなさいますか」を、相手に自分がどう行動してほしいのかを聞きたいのなら「いかがいたしましょうか」を使いましょう。それぞれについて例文を示すので、参考にしてください。

  • お支払いは、カード、コンビニ決済、銀行振込がございますが、いかがなさいますか。
  • 明日の会議資料ですが、いかがいたしましょうか。

「どうしますか」の敬語表現を使う際の注意点

「どうしますか」の敬語表現は、似たような言葉であっても全てが同じように使えるわけではありません。適したシーンで正しい使い分けができるように、紹介する注意点をしっかりと理解しましょう。

二重敬語に注意

既に敬語になっている言葉に同じ種類の敬語を重ねて使うことを、二重敬語と呼びます。二重敬語は、過剰な敬語表現で相手に不快感を与えてしまうため誤りと判断される言葉です。

例えば、「いかがでしたでしょうか」について考えてみましょう。「いかがいたしましょうか」と似ていますが、「でした」と「でしょうか」には同じ丁寧語の「です」が含まれています。したがって、「いかがでしたでしょうか」は二重敬語となり、誤った敬語表現なのです。

行動の主体が誰かに注意する

「どうしますか」の代わりとして用いる言葉は、言動の主体によって選び方が変わります。「どうしますか」自体は主体が誰であろうと使用できますが、「どうなさいますか」「どういたしますか」などの尊敬語や謙譲語は違うのです。

「どうなさいますか」や「いかがなさいますか」といった尊敬語は、相手の行動に対する言葉です。逆に「どういたしますか」や「いかがいたしますか」といった謙譲語は、相手の意向に沿って自分がどう行動してほしいのかを問いかけます。

最終的に誰が行動するのかを念頭に使い分けを行いましょう。

敬語の分類を理解する

現在の敬語は、丁寧語・尊敬語・謙譲語の3分類から5分類へとなったことを知っていますか。丁寧語と尊敬語はそのままに、謙譲語が謙譲語Iと謙譲語IIに分けられ、美化語を入れることで5分類となります。

丁寧語は、「です・ます・ございます」を語尾に用いることで、相手が自分よりも上位であることを表す言葉です。「なさる」や「おっしゃる」といった尊敬語は、相手の言動そのものに敬意を示すことで相手が自分よりも上位であることを表します。

謙譲語Iは、「いただく」や「申し上げる」といった自分の行為を受ける相手を上げる表現です。「いたす」「参る」といった謙譲語IIは、自分の行為をへりくだることで相手が自分よりも上位であることを示します。

美化語は、「お料理」や「お手洗い」などにつく「お」のように上品とされる言い回しや言葉遣いを指しています。

二重敬語などの誤った使い方を防止する意味でも、各分類の特徴を理解することが大切です。

「いかがいたしますか」には注意が必要

一見正しく見える「いかがいたしますか」は、正しい敬語とは言えない表現です。この言葉を目上の人に対して「課長、〇〇の件についてはいかがいたしますか」のように使っているなら、今すぐ改めましょう。

正しい敬語と言えない理由は、尊敬語と謙譲語の使い分けがきちんとできていないからです。例として挙げた文の主体は、自分よりも目上の方にあたる課長になります。この場合、課長を高めることで敬意を表さなくてはならないのですが、使われているのは「する」謙譲語である「いたします」です。これでは文の主体と敬意を示す方法がちぐはぐになってしまっています。

したがって、挙げた例の場合では「いかがなさいますか」に直すのが正解です。文の主体が自分なら「いかがいたしましょうか」に直しましょう。

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初回公開日:2018年03月04日

記載されている内容は2018年03月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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