「嬉しかったです」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年06月09日
「あのとき嬉しかったなぁ」と敬語で伝えたい
「あのとき、ああしてもらって嬉しかった」、「こんなことを言ってもらって嬉しかった」ということを伝えたくなることは、誰しもあることでしょう。では、その気持ちを敬語で伝えるにはどのように表現したら良いのでしょうか。
この記事では「嬉しかったです」の敬語での表現についてご紹介します。これからお礼のメールを書こうという方も、次会ったときに伝えたい想いがある方も、ぜひ読んでみてください。
「嬉しかったです」の敬語表現
「嬉しかったです」の敬語表現を考えるとき、「嬉しかった」という気持ちを伝えるのだから、「嬉しかった」に敬語の「ですます」をつけて、「嬉しかったです」とすればそれで敬語じゃないか、考える方も少なくないことでしょう。
しかし、実は「嬉しかったです」という表現は敬語の表現ではありません。これは、「嬉しかった」という言葉が、「嬉しい」という形容詞だからです。これに対して「です」は「〜だ」の敬語表現です。他の形容詞が「美しいだ」、や「悲しいだ」というような使い方をしないように、「嬉しい」という言葉も「嬉しいだ」とは使いません。
ですので、「嬉しかったです」と言ってしまうと「嬉しかっただ」という言葉になってしまうので、「嬉しかったです」は正しい敬語ではないと言えます。それでは本当はどのように言葉に表すのが正しいのかについて、次項から敬語の種類に分けてみていきましょう。
丁寧語
「丁寧語」で「嬉しかったです」と伝えたいときには、「嬉しく思いました」というのが正しい表現です。「嬉しい」は形容詞なので、このままでは敬語と繋げることができません。ですので、「思い」という名詞と繋げて、「嬉しい思い」という形にしてから敬語に変えます。
謙譲語
「嬉しかったです」を「丁寧語」にすると「嬉しく思いました」になることは、先にお伝えしました。それでは、謙譲語にするとどうなるのでしょう。これは「嬉しく存じました」という表現になります。
「嬉しい」という言葉は「丁寧語」のときと同じように、この言葉自体は敬語に変えることはできない言葉です。ですので、他の敬語に変換するときも、「嬉しい」の後ろについている言葉を変えます。「存じる」は「思う」の謙譲語なので、「嬉しく思いました」の「思いました」を「存じました」に変えることで、謙譲語の表現になります。
尊敬語
「尊敬語」で「嬉しかったです」ということはできません。なぜなら、「嬉しかったです」というのは、話し手である自分自身の気持ちであって、相手の気持ちではないからです。自分のことを述べるのに、「尊敬語」は使いませんので、「尊敬語」で「嬉しかったです」とは言えません。
「嬉しかったです」の敬語での使い方
「嬉しかったです」を敬語で使うときには、どんなことに気をつけた方が良いのでしょうか。この項では、「嬉しかったです」の敬語での使い方について、より詳しくご紹介します。
敬語の種類
「嬉しかったです」の敬語での表現を考える前に、敬語の種類についておさらいしておきましょう。敬語の種類についてしっかり理解しておくと、「嬉しかったです」に限らず、他の多くの言葉の敬語表現についても、どのように使うか察しがつくようになります。ぜひ、ここでよく確認しておきましょう。
丁寧語
「丁寧語」は「誰にでも失礼なく使うことができる単に丁寧な言葉遣い」のことです。「嬉しかったです」と言う言葉に入っている、この「です」という言葉や、お菓子の「お」やご飯の「ご」と言った美化語と呼ばれる言葉が、「丁寧語」の例に挙げられます。
「丁寧語」は敬語の種類の中でも特によく使う種類の敬語です。日常会話で使うこともできますし、ビジネスシーンなどのかしこまった場面でも使うことができます。敬語を使うと言ったら、この丁寧語を基本に使い、場面によって以下に紹介する2種類の敬語を使い分けると言えるでしょう。
初回公開日:2018年04月03日
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