「嬉しかったです」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現

更新日：2024年11月21日

「あの言葉が嬉しかったです」など、人からされたことで特別感謝したい、というときに「嬉しかったです」という言葉は使います。しかし、この言葉の使い方は敬語表現として正しいのでしょうか。この記事では「嬉しかったです」の敬語の表現について詳しくご紹介します。

謙譲語

「謙譲語」は「自分や自分に関係することやもの、動作、人について、あえてへりくだって言う言葉遣い」のことです。先ほど「嬉しかったです」を「謙譲語」で表したときの「嬉しく存じました」の「存ずる」や、「いただきます」といった言葉などが、謙譲語の例として挙げられます。

「へりくだる」とは「自分の立場を低く見せること」です。ということは、「謙譲語」はあえて「自分の立場を低く見せることで、相手の立場を高いと捉えていると言う姿勢を取ることで、相手に敬意を示す言葉遣い」と言い換えることができます。

ですので、目上の人と話していて、自分のことについて語るときはには使いますが、目下の人や同じ立場にいる人に向かっては使いません。また「立場を低く見せる言葉遣い」ですので、目上の人に関係することについて使うと失礼にあたります。あくまでも、自分に関係することを話すときだけ使う言葉遣いである、と覚えておきましょう。

尊敬語

「尊敬語」は「目上の人やその人に関係するものやこと、人、動作について語るときの言葉遣い」です。「お思いになる」や「お納めになる」などが「尊敬語」の例として挙げられる言葉です。「自分のことについて述べる言葉遣い」である「謙譲語」とは逆言葉遣いであると言えるでしょう。

この言葉も目下の人や同じ立場の人には使いません。ビジネスシーンなら「上司」や「お客様」、「取引先の方」などに使います。「そのとき最も敬意を示したい相手に関することに使う言葉遣いである」と覚えておくと良いでしょう。

敬語での「嬉しかったです」の使い方

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敬語の種類について理解したところで、「嬉しかったです」の敬語での使い方について考えましょう。すると、まず尊敬語は「嬉かったです」を表現ができない敬語であることに気づきます。「嬉しかった」というのが「自分の気持ち」であるのに対して、尊敬語は「最も敬意を示したい相手に関係することについて語るときの言葉遣い」だからです。

では、丁寧語と謙譲語ではどうかというと、丁寧語では「嬉しく思いました」と表現でき、謙譲語では「嬉しく存じました」ということができるとご紹介しました。こちらの2種類の敬語は、自分のことについて話すことができる敬語だからです。ですので、「嬉しかったです」と言いたい場合には、丁寧語か謙譲語でいうことになります。

メールでの使い方

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メールでも「嬉しかったです」と伝えたい時には、謙譲語か丁寧語を使って書き表します。メールで「嬉しかったです」を使う場合に注意しなくてはいけない点は、「嬉しかったです」と言っている内容が、相手に伝わるように書かなくてはいけないという点です。

例えば、「昨日もらったあの褒め言葉が嬉しかったな」ということを、メールで伝えたかったときに、「先日は嬉しく存じました」では、メールをもらった相手には何が嬉しかったのか、分かりません。ですので、この場合は「先日私にかけてくださった〇〇という言葉が、大変嬉しく存じました」というように書かなければなりません。

文面に限らず、「嬉しかったです」とは、「過去に起きた嬉しかったことについて述べる言葉」なので、「嬉しかったです」を使うときには、相手に「どの時の、何のことなのか」について伝わるように、使う必要があると言えるでしょう。

手紙での使い方

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手紙での使い方も、メールのときと変わりません。「嬉しかったです」は「過去について語る言葉」ですので、相手に「どの時のことを言っているのか」、「何について嬉しいと思ったのか」が伝わるように書きましょう。

ある時の褒め言葉が嬉しかったなら、「〇〇のときに下さったお褒めの言葉、とても嬉しく思いました。」と書きますし、お手紙を頂いたことが嬉しかったのなら、「お手紙をくださったこと、大変嬉しく存じました」という風に書きます。