「前もって」の敬語表現・前もっての使い方と例文・別の敬語表現
更新日：2024年09月15日
「前もって」の敬語表現
「前もって」という言葉の意味は、「事前に」「あらかじめ」といった意味の言葉です。「前もって」という言葉に特定の敬語はありません。
「前もって」という言葉のように特定の敬語がないという言葉は他にもありますが、特定の敬語がないということは、そのまま「前もって」という言葉を使ったとしても、相手の人に失礼になるということはないということが言えます。
「前もって」の敬語での使い方
「前もって」とは、何かをやる前に準備する、何かをやる前に連絡をするといったように、当日より前に何かを行うという意味で使われる言葉です。
「前もって」という言葉自体は失礼な表現な言葉ではありませんが、ビジネスシーンなどで使う場合は、「事前に」や「あらかじめ」といった表現の方が敬語として丁寧に聞こえる場合もあります。「前もって」「事前に」「あらかじめ」はいずれもほぼ同じ意味で使われる言葉です。使う相手や使う場面で使い分けると良いでしょう。
敬語の種類
敬語の種類には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」があります。「尊敬語」は、相手の言動や行動に対して敬意を表すときに使います。「謙譲語」は、自分の言動や行動に対してへりくだった表現にする場合に使います。「丁寧語」は、文末を「です」「ます」といった表現にすることや言葉の前に「お」や「ご」を付けることで丁寧な表現にすることで敬語にします。
これらは、相手と自分との関係や状況などで使い分ける必要があります。
使い方
「尊敬語」は、相手の言動や行動に対して、自分が表現するときに使います。たとえば、「山田課長が来る」といった場合は、「来る」のは上司ですので、「来る」という言葉を尊敬語の変え、「山田課長がおいでになる」といった使い方になります。
自分が取引先に行く場合は、取引先に行くのは自分なので、取引先の相手に敬意を表し、自分の行動をへりくだった表現に変える「謙譲語」を使います。この例文の場合は、「（取引先に）伺います」になります。
「取引先に行く」という言葉を丁寧語にすると、「取引先に行きます」になります。このように、敬語は使う相手や内容に応じて使い分けることが必要になります。
「前もって」のように特定な敬語がない言葉の場合は、「前もって」に装飾されている言葉を敬語に変換して使い、状況や相手に合わせて、「前もって」の類語に置き換えて使うようにすると良いでしょう。
メールでの使い方
「前もって」という言葉を使う場合、社外の人に対して使う場合と社内の人に対して使う場合があります。
社内の人に対して「前もって」を使う場合
社内の人に使う例としては、本社で研修を行う場合、地方の営業所の人はホテルなどに宿泊する必要がある場合があります。本社の近くのホテルを探さなければならないため、本社の総務の人が研修に参加する社員のホテルをすべて手配することがあります。
このような場合にメールで「研修に参加される人の中でホテルの手配を希望される場合は、前もってご連絡ください」といった使い方をします。この場合、「事前に」や「あらかじめ」といった類語を使っても問題ありません。
社外の人またはお客様に連絡する場合
同じようにホテルなどの予約をする場合、お客様がネットでホテルを予約することがあります。このようにネット予約した場合、ホテル側が予約の確認をメールでお客様に送ることがあります。
「○月○日（○）～○月○日（○）2名様 1泊でご予約を承りました。チェックインの時間は15時～22時となっております。時間内にチェックインができない場合は、お電話にて前もってご連絡いただきますようお願いいたします」
「前もって」でも失礼ではないのですが、このような場合は「事前に」や「あらかじめ」という言葉が良く使われています。
「前もって」の品詞とは？
「前もって」の品詞は、副詞です。副詞とは、おもに「動詞」「形容詞」「副詞」を修飾する言葉で、副詞をつけることで様態（ありさま、状態）や程度などに制限を加える働きを持たせることができます。
つまり、「前もって」単体に意味を持たせるというよりも、「前もって」に続く言葉の制限を加えたり、状態を表すときに使われる言葉だということです。
敬語は、相手の言動や行動、または、自分の言動や行動に対して使う言葉なので、装飾された言葉自体を敬語にするというよりも、装飾された言葉の部分を敬語にすることで敬語表現に変えることができる言葉だということが言えます。
「前もって」を敬語表現するときの例文
初回公開日：2018年03月16日
記載されている内容は2018年03月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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