「お金をもらう」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月08日
「お金をもらう」の敬語表現は?
ビジネスシーンにおいて、金銭のやり取りが行われることは、多くあります。会社などの組織では、経理部がまとめて行うことでしょう。ですが、個人的に金銭の授受が行われる場面は、会社内だけでなく、日常生活にも多くあるのではないでしょうか。そんなとき、「お金をもらう」ことを敬語で表現することがあります。
今回「お金をもらう」という言葉の敬語表現について説明していきます。
「もらう」とは?
「お金をもらう」の「もらう」について、これは漢字で書くと「貰う」です。辞書には2つの意味が載っています。
もらう:他動詞
①他人の好意・親切による行為を受ける。
②他人の物事を引き受ける。
です。
②の意味で使われるのは、例えば「その喧嘩、俺がもらおう」といったときに使われます。ですので、「お金をもらう」の「もらう」は①の意味で使われています。
この「もらう」には物やお金の授受だけでなく、例えば「身柄をもらい受ける」「嫁をもらう」のように使われることもあり、この場合「頼んで引き受ける」というニュアンスを含みます。
また、動詞の連用形に助詞「て」+「もらう」で、「お前に行ってもらおう」「うんと勉強してもらおう」のように、相手の行為を依頼または期待して、それによって自分が利益を受ける意味で使われることがあります。
「お金をもらう」の敬語表現は?
社会生活で「お金をもらう」ことがあった場合、必ず文書やメールなどでお礼文を書きます。もしくは、口頭でお礼を言う場合もありますが、そんなときはいずれにしても、お金をもらったことを敬語に直して表現するでしょう。
「お金をもらう」を敬語にする場合、「お金」と「もらう」の両方、もしくはどちらか一方を敬語表現にします。両方にするか、いずれかにするかは、その時と場合によります。
敬語表現は大きく「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つに分類されます。ですのでまず、この3つの分類で、「お金をもらう」の敬語表現について説明します。
「お金をもらう」の尊敬語は?
「お金をもらう」を尊敬語にするとどうなるでしょう。
まず、尊敬語とは相手の動作や持ち物など、相手に関わる物事について述べるときに使われます。つまり、主語は相手です。
例えば、「お客様がいらっしゃいます」という文は、主語がお客様、述語が「来る」の尊敬語である「いらっしゃる」という成り立ちです。
文章を尊敬語にする場合、「お~になる」「お~られる」や「お~くださる」とします。
「お金をもらう」は主体が自分ですので、そのままの意味で尊敬語にすることはできません。「お金をもらう」を相手主体にして言い換えると「お金を受け取る」になります。「お金を受け取る」を尊敬語にすると、「お金をお受け取りになる」「お金をお納めになる」となります。
例文:
「上司はお金をお受け取りになりました」
「○○部長はお金をお納めになりました」
「お金をもらう」の謙譲語は?
謙譲語とは、自分の物や行為をへりくだることで、相手に敬意を払う言葉です。つまり、動作の主体は自分、もしくは自分の身内、自分の組織の人になります。
例えば「私が伺います」という文章であれば、主語は「私」になっており、「尋ねる」ことを謙譲語にした言い方が「伺う」ですので、この文章は謙譲表現になっています。
「お金をもらう」ことを謙譲語にするとどうなるでしょう。「もらう」の主体は自分ですので、「お金をもらう」は謙譲語にすることができます。「もらう」の謙譲表現は「頂く」「頂戴する」ですので、「お金を頂く」「お金を頂戴する」となります。
例文:
「私はお金をいただきました」
「私は○○部長よりお金を頂戴しました」
「お金をもらう」の丁寧語は?
丁寧語とは、「丁寧な言葉遣いで、相手に敬意を表す言い方」です。語尾を「です」「ます」「ございます」とするのが主な使われ方です。
ですので、「お金をもらう」を丁寧語にすると、「お金をもらいます」「お金をもらいました」となります。
例文:「私はお金をもらいます」「先日私はお金をもらいました」
「お金をもらう」の敬語での使い方は?
それでは、これらは敬語はどのような場面でどのように使われるのでしょうか。以下に説明します。
「お金をもらう」の敬語の種類は?
先に説明したことをまとめて書いてみます。
「お金をもらう」の尊敬語:「お金をお受け取りになる」「お金をお納めになる」
「お金をもらう」の謙譲語:「お金を頂く」「お金を頂戴する」
「お金をもらう」の丁寧語:「お金をもらいます」「お金をもらいました」
「お金をもらう」は3種類の敬語のいずれにも変換することができます。
初回公開日:2018年03月28日
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