Search

検索したいワードを入力してください

「手間をかける」の敬語表現・の使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年09月04日

「手間をかける」という言葉はよく使われていますが、「手間をかける」という正しい敬語表現を知らないという人も多いのではないでしょうか。「手間をかける」の正しい敬語表現や使い方についてご紹介していますので、参考にしてみてください。

「手間をかける」の敬語表現

「手間」とは、仕事を仕上げるのにかかる労力や時間のことを言います。つまり、「手間をかける」とは、仕事を仕上げるために、自分自身が労力や時間をかけることを指す言葉です。相手に対して手間をかけさせてしまったことを敬語表現にする場合は、「手間をかける」ではなく、「手間を取らせる」が正しい使い方です。

似たような言葉に「手数(てすう)」という言葉があります。手数とは、「他人のためにことさらかける手間」という意味があります。手数(てすう)には他人のために手間をかけるという意味がありますので「手数をかける」という使い方になります。

「お手間をおかけして~」という使い方をすることがありますが、相手に対して手間をかけさせてしまったと言う意味で敬語にする場合は、「お手間を取らせてしまい~」もしくは「お手数(てすう)をおかけして~」という使い方が正しい使い方です。

「手間をかける」のは自分自身?

「手間暇(てまひま)をかける」という言葉がありますが、手間暇をかけて何かを成し遂げるのは自分自身です。つまり、「手間暇かける」とは、時間や労力を惜しまないという意味がありますが、時間や労力を惜しまないのは、自分自身ということです。

たとえば、「手間暇をかけて友達のためにたくさんのパーティー料理を準備しました」や「手間暇をかけて、おそろいの浴衣を作りました」などのように自分が時間や労力を惜しまずに何かを作った場合に「手間暇をかける」という言い方をします。

「手間をかける」のは自分自身であって、他の誰かにかけてもらったというときに使う言葉ではないというのが、この言葉からもわかるのではないでしょうか。

「手間をかける」の敬語での使い方

上記でご説明のとおり、「手間をかける」のは自分です。敬語表現にする場合は、相手がかけた手間つまり相手に対して「手間をかけさせてしまった」という意味の言葉を敬語にしなければなりません。「手間をかける」という正しい敬語表現は、「手間を取らせる」です。これを敬語にした「お手間を取らせる」が正しい敬語表現ということになります。

また、相手がかけた手間のことを表現する言葉に「手数(てすう)」があります。これは他人に対してかけた手間という意味がある言葉なので、「お手数をおかけする」ということは、相手に対して、「手間をかけさせてしまって」という意味になります。

この2つの言葉が混同してしまい「お手間をおかけしてしまい~」という使い方をする人がいますが、これは敬語の使い方として間違いということになります。

敬語の種類

敬語には、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」といった種類があります。「手間をかける」というのは自分の仕事に対してかけた手間を表す言葉なので、相手が仕事に対して手間かけたという意味を表す言葉ではありません。

つまり、相手に対して、「手間をかける」という表現はそのまま敬語にしてしまいますと、誤りということになります。相手に手間をかけさせてしまったという意味を敬語にする場合は「手間を取らせる」という表現になります。この言葉を敬語にする場合は、「お手間を取らせる」になるということです。

使い方

相手に対して手間をかけさせてしまったということを伝えたい場合は、「お手間を取らせてしまい、申し訳ございませんでした」のような使い方をします。

また、自分のために労力を費やしてもらわなければならない場合は、「お手数をおかけしますが~」のような使い方をします。「お手間をおかけしますが~」という使い方は間違いですので、間違えないように注意しましょう。

メールでの使い方

メールなどで「手間をかける」ことに対して申し訳ないということを伝えたい場合や、「手間をかける」必要のある作業を依頼しなければならない場合に、「手間をかける」ということを敬語にする必要があります。

はっきりとした使い分けに決まりがあるわけではありませんが、相手のところに訪問するためのアポイントなどを取る場合は、「来週、出張で東京に参ります。お手間は取らせませんので、ご挨拶の時間をいただきたくご連絡いたしました」のように使うと良いでしょう。

また、相手が「手間をかける」作業をしなければならない場合は、「お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします」といった使い方をすると良いでしょう。

上司への使い方

上司に対して「手間をかける」という言葉を敬語にする場合も、メールでの使い方と同じように使うと良いでしょう。

短時間でできる報告などをしたい場合は、「お手間は取らせませんので、本日○○についてのご報告をする時間をいただくことは可能でしょうか」といった使い方をすると良いでしょう。

報告するのは、自分なので、どれくらいの時間がかかるか予測することが可能です。この場合は、相手にそんなに時間をかけずにお話しすることが可能ですと伝えても失礼にはなりません。

手間を取らせないは失礼になる?

上司に対して何かを依頼しなければならない場合は、「手間をかける」ではなく、「手数をかける」を敬語にし、「お手数をおかけしますが~」という表現を使う方が良いでしょう。

この場合、作業を行うのは自分ではなく上司です。依頼した仕事の作業時間がどれくらいになるかは、依頼した本人にはわからないため「手間を取らせない」という言い方は失礼になることがあります。

「手間を取らせない」という言葉には、そんなに時間はかかりませんという意味合いがあります。相手の「手間」に対して、第三者がそんなに時間はかからない仕事ですという言い方は失礼になります。何かを依頼する場合は、「お手数をおかけしますが~」を使うようにしましょう。

ビジネスでの使い方

次のページ:「手間をかける」を敬語表現するときの例文

初回公開日:2018年04月04日

記載されている内容は2018年04月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests