「急いで」の敬語表現・急いでの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年09月02日
「急いでいます」は、「急いで」+「います」で成り立っています。「います」は「いる」を丁寧語にしたものなので、「急いでいます」は丁寧語の扱いになります。「急いでいます」=「急いでいるの丁寧語表現」だと考えれば、分かりやすいでしょう。この「急いでいます」を用いた例文には、「締め切りに間に合うよう急いでいます」などがあります。
急いでおります
「急いでおります」は、「急いで」+「おります」で成り立ちます。「おります」は「居る」の連用形「居り」に丁寧語「ます」を付けた表現なので、「急いでおります」は丁寧語表現に分類されます。「急いでおります」を使用した例文には、「開店に向けて準備の方を急いでおりますので、もうしばらくお待ちください」などがあります。
急いでください
「急いでください」は、「急いで」+「ください」で成り立っています。「ください」は「くれ」の尊敬語表現になりますが、命令形の印象が強いため、強く要求するべき時のみ使用した方が良いでしょう。命令形としても「ください」は「くれ」の尊敬語になるため、「急いでください」は尊敬語表現ということになります。例文には、「約束の時間が迫っております。急いでください」などがあります。
急いでおられる
「急いでおられる」は、「急いで」+「おられる」で成り立ちます。「おられる」は「居る」に尊敬の意を持つ「れる」を付けたものなので、「急いでおられる」は尊敬語表現として扱われます。「急いでおられる」を使用した例文には、「◯◯様は急いでおられます」などがあります
急いで対応いたします
「急いで対応いたします」は、「急いで」+「対応」+「いたします」で成り立っています。「いたします」は「する」の謙譲語「いたす」に丁寧語「ます」を付けたもので、敬語分類では謙譲語に属する表現になります。そのため、「急いで対応いたします」も謙譲語として扱います。「対応」の部分は、他の行動を意味する言葉(返信・連絡・準備など)にしても良いです。
急いで拝見します
「急いで拝見します」は、「急いで」+「拝見」+「します」で成り立ちます。この文の中で注目したいところは、「拝見」です。「拝見」は「見る」の謙譲語で、「します」も丁寧語という敬語表現になりますが、丁寧語と共に尊敬語や謙譲語が文中に含まれる場合、その文は丁寧語表現ではなく、尊敬語や謙譲語の表現として扱われます。つまり、「急いで拝見します」は謙譲語になります。
「拝見いたします」という形が用いられることもありますが、これは二重敬語になるため、避けた方が良いでしょう。二重敬語とは、1つの文中に同種の敬語表現が2つ以上存在している表現のことです。「拝見」は「見る」の謙譲語、「いたします」は「する」の謙譲語ですので、1つの文に謙譲語が2つあります。よって、「拝見いたします」は二重敬語になります。
急いで向かいます
「急いで向かいます」は、「急いで」+「向かいます」で成り立っています。「向かいます」は「向かう」に丁寧語「ます」を付けたものなので、「向かいます」を1つの表現として扱います。「向かいます」の部分は、「行います」や「伺います(訪問するの謙譲語)」などにしても良いでしょう。
「急いで」を別の敬語表現にすると?
「急いで」を敬語を要するシーンで使用する際は、別の表現に言い換えた方が良い状況もあります。「急いで」の言い換え表現の中には、敬語ではないけれども、丁寧な言葉遣いだとされているものも存在します。それでは、敬語を要する中でも使える、「急いで」の別の表現をご紹介していきます。
早めの対応
「急いで」の言い換えになる部分は「早め」で、「早め」には「決まった時刻よりも少し早い」の意味があります。「急いで」の意味となる「急ぐ」が表すのは「普通より短い時間で事をしようとする」であり、「時間的に早くする」という点で同じです。
しかしながら、表現の仕方に違いがあります。「急ぐ」は「普通より短い時間で事をしようとする」、「早め」は「決まった時刻より少し早い」とあります。つまり、「急ぐ(急いで)」は「事を行う時間を短くする」こと、「早め」は「事を始める時間を早くする」ことです。
「早めの対応・急いで対応」の違いを、以上の意味を踏まえて考えると、「早めの対応」が表すことは「少し短い待ち時間で対応する」です。一方の「急いで対応」は、「早く対応できるようにする」ことを表しています。意味的には似ていますが、ニュアンスには多少違っていると言えます。
早々に対応
初回公開日:2018年03月20日
記載されている内容は2018年03月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。