【状況別】雇われ社長の給料・リスク・オーナーとの違い
更新日:2024年06月02日
雇われ社長とは
社長と聞くとイメージとしてはお金を持っていたり、豪遊してそうという連想する方が多いのではないでしょうか。社長業にも色々な種類があり、種類によって給与も報酬も異なります。ゼロからイチを作り出す、個人経営者も社長ですし、株主が居て会社の方針や事業の方向性を決める謂わば雇われ社長も社長業の一つです。
色々ある社長業のメリット、デメリット、給与、報酬がどれぐらいの違いがあるのかお伝えします。
状況別雇われ社長の給料・報酬
雇われ社長も会社の規模や売上、利益によって全て異なります。大手企業と中小企業でも違いがありますし、雇われ社長をする際の株主=オーナーとの取り決めによって報酬額も大幅に違いがあります。では、どれぐらいの違いがあるのでしょうか。
中小企業の雇われ社長について
雇われ社長が実際に経営する会社の規模で大幅に異なります。中小企業という括りも幅が広いので、大きさや売上、利益率によっても違いが生じます。中小企業の雇われ社長の平均年収は約4000から4500万円と言われています。ここから会社の規模によって変動が生じます。
従業員数が1000人以上の場合は、約5000万円前後です。従業員数が300~999人の場合は、約4000万円前後になります。従業員数が300人未満の場合は、約3100万円前後となることが多いのではないでしょうか。会社が雇用する人数が多ければ多いほど、比例して雇われ社長の年収も増える傾向があります。
大手企業の雇われ社長について
では、大手企業と言われる会社の雇われ社長の報酬はというと、中小企業とは少し異なります。大手企業の場合は給与のみならず、「利益配当請求権」というもの駆使することができます。「利益配当請求権」とは自分自身で持っている株数に応じて、配当金をもらうことができる権利です。
大手企業の雇われ社長の場合は、役員報酬と配当金が年収となります。誰もが知っている会社の社長となるともちろん、数十億円を年収と受け取ることもできるという事です。大手企業の配当収入、役員報酬が多いは下記のをご参照ください。
役員の報酬
個人ではなく法人として、会社という組織に所属していると、どれだけ利益や売上を上げても1年間の中でもらえる額が既に決まっている事が多いです。いわゆる年俸制度です。逆に利益や売上を下げてしまっても次年度の給与額は下がる可能性はあるものの、その時に収入が激減することはほぼありません。
雇われ社長も役員も、もらえる額が期の始まりに確定されています。稼ぐという部分のみでは個人経営のほうが利益や売上を上げた分、収入として実りはあるのではないでしょうか。
雇われ社長になるリスク
雇われ社長が負う可能性があるリスクは幾つかあります。お金の部分はどこまでリスクがあるのかや、責任の範囲って意外と明確にご存知の方は少ないでしょう。実際のリスク部分や責任の範囲をお伝えします。
責任の重さ
雇われ社長の責任は何から何までに発生してくるのでしょうか。そもそも雇われ社長はオーナーとは違い、会社の経営についての判断や意思決定を下す必要があります。会社が経営不振になった場合、どんな判断をし軌道修正させられるかということが仕事になります。色々な意思決定を下すため、会社の方向性を示す大きな役割の仕事になります。
経営不振で会社倒産という事になれば、会社の意思決定を担っていた雇われ社長の責任となることが多い上に、負債を背負う可能性もあります。責任の所在や重さは相当強いのではないでしょうか。
借金
雇われ社長は、経営不振で会社を倒産にさせた場合、負債が発生しています。この負債分を背負う必要はあるのでしょうか。雇われ社長になる前、オーナー(株主)とどういった話し合いの元で雇われ社長を引き受けたのかが非常に重要となります。
負債を背負わなくてもいいという内容で合意していたとしても、会社を倒産させるのに少なくみても50万から60万ほどの清算処理費用(倒産費用)が発生します。この清算処理費用は雇われ社長が負担するケースが多いでしょう。
雇われ社長を引き受ける際には万が一のことを考え、ある程度の貯金を用意しておくことをします。また、オーナーと口約束ではなく、書面での契約を交わす事を徹底しておくべきでしょう。
雇われ社長とオーナーの違い
雇われ社長とオーナーの大きな違いは、業績に対する責任と得られる収益で明確に違いがあります。また、何かを決定するときの権限の範囲に違いがあります。雇われ社長というのはサラリーマンの方と役職が違うだけで、置かれている状況はあまり変わりありません。
初回公開日:2018年04月12日
記載されている内容は2018年04月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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