「回覧を回す」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年06月29日
「回覧を回す」の敬語表現は?
「回覧を回す」は、「かいらんをまわす」と読みます。「回覧」は、ビジネスにおける社内文書のひとつで、特定のメンバーに回していく文書で、文書に回覧先が載っているので、目を通したら捺印または、チェックをつけて、速やかに次の回覧先に回します。宴会の案内や各種の通知など配布の必要がなく閲覧で十分な場合に使用します。
「回覧を回す」のは、ビジネスだけでなく学校や町内会などのグループでも盛んに行われています。「回覧を回す」は、回覧の重言(じゅうげん、じゅうごん)です。「回覧を回す」の敬語表現は、「回覧をお願いします」です。
正しい日本語なのか?
「回覧を回す」の表現は『回』の文字が二回入っていて、いわゆる、重言と呼ばれる表現です。重言とは、「頭痛が痛い」や「詳しい詳細」といったように、同じ意味の言葉を重ねて表現することをいいます。
重言自体は、意味を強調するもので間違ってはいないのですが、ビジネスにおいては、回覧を強調しなければいけない状況は、ほとんどなく、日本語の使い方を知らない人と評価されてしまう可能性があるので、「回覧を回す」を表現するときは、「回覧です」や「この文書を回してください」と表現するほうがよいでしょう。
回覧の歴史は?
回覧板ができる前の近隣との伝達は、伝言や伝言板が使用されていました。第二次世界大戦前に隣組が出来たのを機に連絡手段として回覧板が普及したといわれています。隣組はなくなりましたが、地域の回覧板は、現在も続いています。
回覧の注意点は?
回覧文書は、通知事項や資料などを順番に回覧して閲覧する文書です。回覧には、回覧を回す側と回される側と双方に注意点があります。
回覧を回す側の注意点は?
回覧を回す側の注意点として以下の点に注意します。
・丁寧でなくてもいいですがわかりやすく簡潔に書きます。
社内文書なので丁寧である必要はありませんがわかりやすく簡潔に内容が伝わるように書きます。
・文体は 「です」「ます」調 、箇条書きは 「である」調で書きます。
前文や挨拶は、書かないで件名からすぐに本文を開始して最後は「以上」で締めくくります。
・回覧リストを作ります。
回覧文書をスムーズに回覧するためには回覧リストの添付が必要です。回覧する順番と既読後の確認印を押す欄も忘れずに作ります。回覧リストの最後に、「最後は、○○までお願いします」と一文添えると戻り先がわかりやすくなります。
・回覧文書を綴じます。
回覧文書が複数枚にわたる時は、まとめてホチキスで綴じます。A4サイズは、左上で綴じ、B4横サイズの資料は、そのまま読めるように折って綴じこみます。
回覧を読む側の注意点は?
回覧を読む側の注意点として以下の点に注意します。
・回覧が回ってきたら、早めに目を通し、速やかに次の人に回します。
回覧を何日も止めておくのはマナー違反で、回覧を読む他の人や回す人に迷惑をかけてしまいます。期限のあるものについては、なおさらです。
・回覧をなくさない。
回覧を閲覧するものとして一番やってはいけないことです。回覧を止めたままにすると書類の山に埋もれたりして、紛失のリスクも増します。
・回覧文書にメモ書きなどをしない。
個人のものではないので回覧文書にメモ書きしたりすると、他の閲覧者に迷惑をかけてしまいます。
・回覧文書を破損しない。
回覧文書を破いたり、飲み物をこぼさないようにします。
・目を通したら確認欄に捺印またはサインをして次の人に回します。
確認欄への捺印またはサインを忘れてしまうと、回覧を回した人は、既読か未読かの確認を取る手間が増えてしまいます。
「回覧を回す」の敬語での使い方は?
初回公開日:2018年02月16日
記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。