「いません」の敬語表現・「いませんの」使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年09月26日
在籍していない
「会社名は確認したが部署を確認し忘れた」「店名は確認したがチェーン展開している店で、どの店舗の人だったのか分からなくなった」「相手が自己紹介の折に社名を偽った」など、その人がどこに所属している人だったのか分からずあちこち探さなくてはならなくなるようなことは時折起こります。
「××さんはそちらにいますか」と、いないスタッフの名前を聞かれた場合は、質問している相手は前述のような状況にあると考えられます。そのため、「その人はいません」ではなく「こちらには在籍していません」と答えるのが適切です。
外出している
「××さんはいますか」「××さんをお願いします」などのことを言われたが、××は外出している、というような場面では「××は外出しております」などの返答をします。
「いつもお世話になっております。佐藤さんをお願いできますでしょうか」「恐れ入ります。佐藤はただ今外出しております」などの使い方をします。
確認した範囲にはいない
大人数が集まる場所などで「××さんはいますか」「××さんを見かけませんでしたか」などのことを聞かれた場合は、探している人がいる以上その相手は存在しているはずなので、「いません」ではなく、「見かけていない」「私が見た範囲ではいません」などの答え方をします。
「田中さんを探しているのですが、見かけませんでしたか」「私が見た範囲ではいませんでした」、「妹がこちらに避難していると思うのですが、いませんか」「そのお名前で名簿を確認した範囲では、こちらにはいらっしゃいません」などの使い方をします。
「いません」の別の敬語表現例
「いません」は「いない」の丁寧語です。謙譲語では「おりません」になります。また、「いません」とだけ言うのではなく、「こちらには」など範囲を限定して「いません」と答えることも多いです。
おりません
「おりません」は謙譲語です。取引先などから電話がかかって来て、同僚や上司に代わって欲しいと言われたが、その人が「いない」という場合は「おりません」と答えます。
「佐藤さんはいますか」「恐れ入ります、今佐藤はおりません。外出しております」などの使い方をします。
謙譲語ですので、相手先の人の所在を答える折に使うと失礼になります。「佐藤はそちらにおりますか」「おりません」は間違った表現です。「おられません」「いらっしゃいません」が正しい敬語表現になります。
こちらにはいません
「英語が話せるスタッフはいますか」「マクロが使えるスタッフはいますか」などの問いに対して「いません」「おりません」と答えるのは問題ありません。
しかし「そちらに娘は遊びに行っていますか」「そちらに佐藤花子さんという方はいますか」などの問いに対して「いません」とだけ答えると、失礼という訳ではありませんが相手を少し落ち込ませてしまう恐れがあります。このような場合には「こちらには」「私が見た範囲では」など「いない範囲」を限定して伝えた方が丁寧です。
いらっしゃいません
「いません」の尊敬語は「おられません」の他に「いらっしゃいません」があります。「部長はこちらにおられますか」「いらっしゃいません」などの使い方をします。
「いません」の敬語表現を使いこなそう!
「いません」は「いない」の丁寧語です。謙譲語では「おりません」、尊敬語では「おられません」「いらっしゃいません」になります。
「Aさんはいますか」「いません」であれば、「いない」という敬語はAさんにかかります。このため「そちらにAさんはいらっしゃいますか」と自社のスタッフのことを尋ねられた場面などでは「おりません」と謙譲語で答えます。
「いません」の敬語表現を押さえて使いこなせるようになりましょう。
初回公開日:2018年03月06日
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