「承りました」の意味と使い方|ビジネスで失礼にならない敬語表現
更新日:2024年09月08日
「承りました」という言葉はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉なので、毎日のように耳にしている人も多いのではないでしょうか。しかし、実際に適切な場面で使えているかどうかや、似た意味の言葉との使い分けなどまで理解して使えているのでしょうか?
本記事では「承りました」という言葉の意味をはじめとして、どのようなシーンで使うべき言葉なのか、誰に対して使うのが適切なのかを改めて理解できるよう例文を用いて解説しています。また、「承りました」の英語表現の解説もしていますので、日頃英語を話すことが多い人にもぜひ読んでほしい内容です。
この記事を読むことで、これまで何気なく使っていた「承りました」という言葉をしっかりと理解し、必要な場面に応じた類義語との正しい使い分けもできるようになります。
正しい敬語を身につけたいと考えている人はぜひこの記事を読んでみてください。
「承りました」の意味
ビジネスシーンでよく使われる敬語「承りました」ですが、まずは意味について確認していきましょう。「承りました」という言葉は、相手の言葉に対して、「きちんと聞きました」「引き受けました」という意味を持ちます。この意味だけ考えると、他の敬語にも置き換えられるのではないかと思った方もいらっしゃるでしょう。似た意味の敬語は確かに存在しますが、使い方が微妙に異なります。
この「承りました」の場合、例えば、コールセンターなどでオペレーターなどが最後に自分の名前を名乗るときに「○○が承りました」と言います。これは、「自分が要件を聞きました」「自分が対応しました」という意味が込められています。これは「承りました」という敬語しか使えません。「承りました」という敬語は、ただ引き受けたのではなく、それまでの内容を「自分が聞きました」「対応しました」という意味になります。
「承りました」の使い方
先述のとおり「承りました」には、相手の言葉に対して「きちんと聞きました」「引き受けました」という意味を持ちます。
そのため、社外・社内問わずビジネスシーンでは幅広く使える言葉のように思われますが、実際には「相手からの依頼に対して責任をもって任務を遂行する」という意思を伝える表現でもあるため、あまり気軽に使うべきではないこともあります。
ではどのようなシーンで使うべきなのか、社外で使う場合と社内で使う場合に分けて見ていきましょう。
社外で使う場合
「承りました」は主に社外の取引先や顧客との電話やメールの際に使う言葉です。
例を挙げると、電話で取引先や顧客からの注文や予約を受けた時に「ご注文を確かに承りました」「〇月〇日に予約を承りました」というように使います。また、伝言を頼まれた時に「確かに〇〇が承りました」と自分の名前を伝える場面でもよく使われます。
相手からの要望に対して「きちんと聞いた」だけでなく「責任をもって対応します」という場面で使うべき言葉なので、すぐに対応ができる確証がない場合には「承りました」を使うことは避けるのがベターでしょう。
社内で使う場合
「承りました」という言葉は「謹んで承る」というニュアンスを含んでいるため、社内ではあまり使わないことが一般的です。上司や先輩に対しては「承知いたしました」などの別の敬語表現が適切と言えるでしょう。
しかし、社内でも社長や役員クラスの立場の方に対しては「承りました」を使っても不自然ではありません。
「承りました」の注意点
「承りました」は自分をへりくだる表現である「謙譲語」の敬語です。そのため、同僚や後輩に対して使うことは不自然にあたります。また、「承りました」は先述のとおり「謹んで承る」というかしこまった表現であるため、上司や先輩との日常のコミュニケーションの中で使う言葉としては少し堅苦しい印象になってしまいます。
「承りました」は「聞いた内容に対して責任をもって対応する」という意味を持つ言葉であるため、気軽には使うべきではありません。それを理解したうえで、必要な場面で適切に使うようにしましょう。
「承りました」の言い換え表現
「承りました」と似た意味の言葉はたくさんあります。言い換えの表現と、実際どのような場面で誰に対して使うのが適切なのかを見ていきましょう。
かしこまりました
「かしこまりました」は「承りました」と同じく「謙譲語」という種類の敬語になります。そのため、上司や先輩などの目上の人や、お客様と話をする際に使うのが好ましいでしょう。この「かしこまりました」という言葉の意味は「相手の命令を受ける」「相手の言葉を十分に理解した」という意味になります。
「承りました」との意味の違いこそありませんが、「かしこまりました」の方が「承りました」よりも丁寧な表現だとされています。「承りました」は相手の要望を受け入れること、「かしこまりました」は相手の言葉を十分に理解し命令を受け入れることなので、その少しの差で「かしこまりました」の方が丁寧とされています。
そのため、お客様やクライアントから要望があった場合には「かしこまりました」を使用した方が印象が良いでしょう。
承知しました
初回公開日:2018年03月26日
記載されている内容は2018年03月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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