復命書の書き方・シチュエーション別・テンプレート
更新日:2024年06月17日
復命書とは
復命書とは「上司から命令を受けて、研修や会議、視察などに出かけた場合に、その内容を報告し、職務を果たしたことを示すために作成する文書」のことです。
社会人になって長い方でも企業勤めの場合、あまり聞き慣れない文書です。というのも、使用されるのは公務員の世界がほとんどだからです。「出張報告書」と捉えるとわかりやすいでしょう。ただし、厳密には「出張報告書」と「復命書」は似て非なる書類です。
報告書との違い
報告書は「出張した内容を報告する」ものですが、復命書は「命令の職務を遂行した」という内容になります。
出張命令・研修参加命令などの「命令書」が下され、その「命令書」に書かれた職務を遂行したということを、「復命書」に記載します。
復命書は、広い意味では報告書の一種と言えますが、報告書よりは簡潔なもので、一般的には復命書のテンプレートに沿って簡潔にまとめます。
復命書の役割
復命書とは、命令書にて予定されていた内容が、そのとおり行われたか復命書でチェックし、整合性を調べるための書類です。
仮に予定どおり行われなかった場合には、その理由を記載し提出します。官公庁で多く使われているのは、不正がないか厳しくチェックするためです。
公務員は、復命書を提出して初めて出張旅費が支給されますので、公務員にとっても重要な書類と言えるでしょう。
シチュエーション別・復命書の書き方
復命書の役割は「命令による職務を遂行した」ことを示す書類で、基本的には、下記のことを記します。
・報告年月日
・復命した人の所属と氏名
・出張、会議などの日時、場所
・出張、会議などの表題とその内容
・本人の所感など
・研修などに使用したテキストなどを資料として添付(あれば)
この基本項目のほか、シチュエーションごとに必要な項目があるので、例文を確認してみましょう。
研修における復命書
記載する項目は基本的には変わりませんが、研修における復命書では下記の項目も記載しましょう。
・研修の会場
・表題
・講師の名前、会社名、所属部署、役職名
これらの内容が必要になりますので、忘れずにメモをとりましょう。また、研修時のテキストや資料などは、持ち帰り会社に提出することになりますので、汚したり紛失しないように気を付けましょう。
学会における復命書
学会参加の復命書の場合は、学術的・専門的な項目を含みますが、理解できる特定の人に伝わればいいので、専門用語などの解説は必要ありません。
記載する項目は、基本的には同じですが、下記の項目を入れるとよいでしょう。
・学会名
・開催場所
・参加者、参加人数
・主要な発表テーマ、発表者
・自身の発表テーマに関する内容、質疑応答内容など(あれば)
・興味深い、参考になったテーマなどの内容
・今後の研究への反映や課題など
出張における復命書
出張における復命書は、どのような命令を受けて出張し、どのような行動をし、結果どのようになったかを報告する書類です。
・目的
・出張内容
・成果
基本項目に加え、上記のものを記載するとよいでしょう。
複数箇所の出張があった場合には、出張先を時系列順に番号などをつけて記載します。省力せず、すべて書きましょう。
視察をした人はその内容を会社が活かせるように報告しなければなりません。見聞きしたものをメモしましょう。
公務員の復命書
公務員は研修目的の出張が多いため、復命書がほぼ必須となります。したがって過去のものも専門的な文面の少ない、一般的な書式、内容として例文活用できます。
復命書の内容については、出張命令となる事務連絡、通知文書などを書き写すだけで良いので、個人の所感が大きなポイントとなり注目されます。公務員の出張については、ほぼ毎年同じ時期に同じ内容のものがあるので、昨年度の復命書を参考にするのも良いでしょう。
介護・看護・消防の復命書
介護・看護・消防の研修は、講義を聞くよりも実習やグループワークが中心となる場合が多くあります。復命書には、どのような実習をしたのか、どのような内容の討論をしたかなど、覚えて報告する必要がありますので、メモを取るようにしましょう。
復命書には、基本の事項以外に、下記のことを記載しましょう。
・研修会名
・会場、参加人数
・講師名
・研修において学んだこと
・今後の業務に生かせること
初回公開日:2017年09月05日
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