論じるときの書き方・コツ・語尾と書き出しの方法|レポート
更新日:2024年09月19日
論じるとはどういうことか?
まず、「論じる」の意味を見ていきましょう。「論じる」とは「ある物事や自身の感情など、自分の伝えたいことなどを論理だてて説明し、与えられたテーマなどに対する自分の主張をすること」を言います。今回は「書く」という行為を対象としますが、他の意味合いとして「議論する」、「論争する」という「話す」行為としても使われます。
論じるときの書き出し方は?
では、「論じる」ときの書き出し方について見ていきましょう。結論から言うと、「論じる」ときの書き出しは2つのパターンしかありません。具体的にお示ししましょう。
テーマが明確な場合!
一つ目は出されたテーマが明確な場合です。<例題>ビートルズはなぜ世代を超えて人気があるのか。あなたの考えを自由に述べなさい。
テーマがはっきりとしています。そこで、この場合は「結論から書き出す」ようにします。回答例をお示ししましょう。
1.私はビートルズが世代を超えて人気があるのは、メロディーラインやリズムが、いつの時代の人にも心地よい感覚を与えるからだと考える。
2.ビートルズが世代を超えて人気があるのは、メロディーラインやリズムが、いつの時代の人にも心地よい感覚を与えるからだと考える。
ここでのポイントは、結論から論じるスタイルは同じですが、文頭に使う言葉として、「私は」または問題の中の言葉(例題の場合はビートルズ)を持ってくるということです。
テーマが漠然としている場合!
二つ目は、テーマが漠然としている場合です。<例題>ビートルズについて、あなたの考えを自由に論じなさい。
テーマが漠然としています。こんな場合の書き出しは「自分が想定した問題提起」です。回答例をお示ししましょう。
1.なぜビートルズは、世代を超えて人気があるのだろうか。
2.なぜビートルズの曲のメロディーやリズムは、現在も色あせることがないのであろうか。
このように、ビートルズに関して、自分自身が持つ問題意識や疑問を冒頭に持ってきます。よく、「私は、ビートルズが世代を超えて人気がある理由をこれから書いてみる」という表現をする人がいます。間違いとは言えませんが、幼稚な印象を与えてしまします。原則的には「~だろうか」、「であろうか」と表現します。
論じるときの語尾は?
次に「論じる」時の語尾の注意点を見ていきましょう。
調子を合わせる!
「論じる」際によく見られる誤りが、「です・ます調」と「である・だ調」の混在です。どちらかに統一することが原則です。引用する部分がある場合で、元の調子の方がしっくりくるというときは混ぜて使う場合もありますが、原則は統一することと覚えておきましょう。レポートや論文で「論じる」場合には、一般的に「である・だ調」を使います。
あいまい表現はしない!
これも「論じる」場合によくある誤りですが、「~であるようだ」であるとか、「~ということであろうか」というようなあいまいな表現です。これでは回答者の自信のなさが浮き彫りになってしまいます。
この場合は、「~である」、「~ということだ」というように断定的に言い切るようにしましょう。全くの事実誤認の場合はNGですが、思い切って断定しても問題がない場合は自信を持って断定して「論じる」ようにしましょう。
肯定文で書く!
「論じる」場合、基本的には否定文ではなく、肯定文で表現するようにします。例えば「~でない」という表現をした場合、「じゃあ何なの」という疑問を抱かせてしまうことになり、表現として抽象的すぎます。また、「~と言えなくもない」という表現などは、回答者がどちらの立場で「論じる」気持ちなのかさえ分からくなってしまいます。
肯定文=断定的ですから、情報量としても多く論旨も明確になります。もちろん、否定的な言い回しをしなければならない場合もありますが、「原則は肯定」と覚えておきましょう。
初回公開日:2018年04月12日
記載されている内容は2018年04月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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