大人の正しい作文の書き方とは?手順やポイントについて紹介
更新日:2024年06月20日
「作文」という言葉を聞いて頭の中に浮かぶイメージは、小学校の国語の時間で教師の指導のもとに文章を作ること、いわゆる「作文の書き方」の授業が思い浮かびます。この科目では、仮名遣いを始め書き言葉としての文章の基礎を例文を挙げて教えてもらいます。
このような「作文の書き方」について考えてみると、「作文の書き方」自体は小学校の国語の時間の科目だけに関わっているものではなく、私たち大人たちの日常生活やビジネスシーンでも、手紙やメール、レポート、報告書、就職の履歴書などに求められる文章表現のスキルとして大きな意味を持っていることに気付くでしょう。
この記事では、大人の世界における正しい作文の書き方に焦点をあて、その手順やポイントなどを挙げて紹介していきます。
記事を読めば、正しい作文の書き方を理解できるでしょう。大人として豊かな文章表現ができるスキルを磨いていきましょう。
大人が作文を書く場面とは
子供が作文を書く場面は、日記、感想文、テーマにそった作文など、いずれも小学校の科目の一環となります。
大人が作文を書く場面は、日常生活やビジネスシーンなど広範囲にわたり、形態としては、手紙・メール・レポート・報告書などさまざまです。これらの表現手段は、その形態に関係なく、自分の意見や考えを主張する自己表現のツールとして機能しています。
どのような表現手段をとるにしても、その自己表現の意図するところや報告したい情報などが読み手に理解できるような文章を記述することが、子供の作文と違う、大人の正しい作文の書き方につながります。
大人が作文を書く時の手順
大人が作文を書くときに、事前にその手順を検討することもなく、思いつきで書き出していくことは避けましょう。行き当たりばったりの思いつきで書かれた文章は、論理的な一貫性を欠き、読み手にその文脈が何を目的・意図しているのかが不明確になります。
大人の作文では、その構成の基本的なフレームワークとして、作文の対象となるものは何か、その対象がどのような目標閾にあるべきか、そのためにはどのような設計が必要かなどが肝となります。
ここからは、思いつきを排した正しい作文の書き方について、その手順を示していきます。
作文に盛り込む材料・情報を集める
大人が書く作文に盛り込む材料・情報には、「一次情報(新しく五感で体験して得た情報:現地調査、アンケート調査など)」「二次情報(インターネット、官公庁統計など既知の情報)」があり、ビジネスシーンでは、作文に必要な情報を迅速かつ正確に集めることが求められています。
「一次情報」は「二次情報」に比べて情報の信頼性が高いものの、新たに調査すると相当な時間と費用がかかります。「二次情報」は情報の信頼度が「一次情報」よりも低いものの、費用をあまりかけないで、短時間で必要な情報を集めることができます。
作文の書き方にあわせた「一次情報」「二次情報」のバランスがとれた情報収集作業は、大人の作文に欠かすことができません。
作文に盛り込む材料・情報を絞り込む
大人が書く作文では、前段の情報収集作業で得た膨大な「一次情報」「二次情報」をそのまま作文に盛り込んでも、論旨の要点が散漫になり、まったく説得力を持ちません。
このため、次の手順としては、その作文の論旨を支えるために必要な材料・情報を絞り込むプロセスが求められます。このような絞り込みをすることは、効果的で説得力のある「作文の書き方」をするために大切な手順となります。
ここでは、情報の内容を分析して、「定量情報(数字で表せる要素:世算数・販売数・売上高・従業員数・アンケート回答数など)と「定性情報(数値化できない要素:ものごとの変化や質など)」に区分して、作文の論旨に沿う「定量情報・定性情報」を取捨選択・優先づけをするなどして絞り込みます。
絞り込んだ材料・情報を膨らませる
大人が書く作文では、「前段の手順で絞り込んだ情報を膨らませる」プロセスが次に必要となります。
ここでは、絞り込んだ情報をそのまま作文の論調の中にすり込むのではなく、以下のポイントに沿って情報を膨らませます。
・情報の信頼性をより高める(「二次情報」は、その信頼度を高めるために、関連する情報を官公庁や業界団体資料などをチェックする。分析力を高め、知識の量を増やすことにより、読み手のニーズに対応した深みのある情報を提供できる)
・五感の作用を大切にする(情報を五感の働きで確認する。過去の具体的な経験を活かす)
・批判的な見解、視点、情報などをチェックする(読みたくなる、人の役に立つ大人の作文は、「良い疑問、批判」を克服した説得力を持つ)
以上のような手順により、効果的で説得力のある作文の書き方ができます。
作文の構成を考える
大人が作文を書くときに、事前にその文章の組み立て(構成)を考えましょう。行き当たりばったりの思いつきで書かれた文章は、論理的な一貫性を欠き、読み手にその文脈が何を目的・意図しているのかが不明確になります。
構成にあたっては、作文の対象やその対象が目標としているもの、目標達成のために必要な制度設計などを踏まえて、事前にしっかりしたフレームワークを設定し、与えられた目的に従って、一つの統一的な概念へと導いていきます。
このような作文の書き方は、まとまりのある文章を書くためのポイントとなっています。
作文を書く
大人の作文を書くためには、基本的な作文の書き方を理解しておくことが必要です。
基本的な作文の書き方には、
・文章の禁則(文章で守るべきルール:改行後の字下げ、句読点などの行頭位置など)
・言葉の統一(一つの文章で同じ意味の言葉を使う場合、言葉を統一する)
・「てにをは」の使い方
・?と!の使い方
・同音を重ねない
などの文章作法があります。
このような文章作法は書き手、読み手が共有する一つのルールとして確立されていて、ルールに基づいた作文の書き方は、読み手に信頼感を与え、書き手の自己表現の意図するところや報告したい情報などが正しく読み手に伝わります。
書き上がった作文を見直す
書き上がった作文を見直すプロセスは、最終段階の手順となります。作文の書き方については、書き手の癖が如実に表れ、誤字脱字の部分や表現の間違いなど、その人の癖でなかなか直らないものです。
このような文章をチェックする上で大切なのは、「大人の作文だから基本的にミスはない」という思い込みを捨てて、初めて作文を読む「第三者」の感覚でチェックすることが大切です。以下に、作文のチェック時のポイントを挙げてみましょう。
・ひらがなが不自然に連続している部分
・後から訂正した部分
・タイトルや見出しの書き直しをした部分
・ページ数が膨らんだ文章のナンバーリングや参照ページを記載した部分
このようなポイントに注意してチェックすれば、ミスのない作文の書き方につながります。
大人の作文の書き方のポイント
初回公開日:2022年10月03日
記載されている内容は2022年10月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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