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共通仮設費の計算式とエクセルを使った計算方法|率分/対象額

初回公開日:2017年11月13日

更新日:2020年05月24日

記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

土木や建築・設備関係の仕事をしている方でないと、この共通仮設費に関しては興味がないかもしれません。しかし、近所に大きな公共の建物がみなさんの税金で建築されることになったら?少しは総工事価格が気になりませんか?共通仮設費とは、その中の一部の費用です。

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共通仮設費とは?どこで使われる言葉?

共通仮設費の計算式とエクセルを使った計算方法|率分/対象額
※画像はイメージです

工事は主に「土木工事」「建設工事」「設備工事」分けられます、あなたの近所で公共事業と称して、税金を使って建物を建築するとなると「工事費」がいくらかかるのか発表されます。

しかし、その工事費というものは、とても細かく決められた費用形態で別れています。例えば、「工事費」は「工事価格」と「消費税相当額」に分けられるのは、何となく分かると思いますが、その「工事価格」は、「工事原価」と「一般管理費等」に分けられます。

今後は「工事原価」が「純工事費」と「現場管理費」に分かれていて、「純工事費」は、「直接工事費」と「共通仮設費」に分かれていきます。

今回は最後に出て来た「共通仮設費」についてご説明します。「共通仮設費」は「共通費」という項目にあたりますが、私達が見積もりを見ても、内容が良く分からない項目である「共通費」を交えてご説明していきます。

「共通仮設費」「現場管理費」「一般管理費」の違い

共通仮設費の計算式とエクセルを使った計算方法|率分/対象額
※画像はイメージです

略して言われるところの、「共通費基準」(公共建築工事共通費積算基準)に、共通費は該当しこの定めによって算出されます。共通費には、「共通仮設費、」「現場管理費、」「一般管理費等」の3つに分けられ、それぞれ経費として計上される概要が異なります。

ご説明するメインは「共通仮設費」ですが、この3つの内容を知っておくことで、どういう経費がどの部門に計上されるのか分かりやすくなります。

共通仮設費の内容

共通仮設費とは、「仮設工事」のうちでも「建物自体を建設する行為に直接関係しない、」工事のことですが、その中でも、工事全体を進めるにあたって必要になる費用のことです。

「仮設工事」は、工事を施行するにあたって安全を確保するための、足場・シート・仮設水道・仮設電気・仮設トイレ・清掃や片付けなどです。

分かりやすく言うと、工事の安全上必要な工事ではありますが、実際に建物が完成した後には形として何も残らない工事のことで、それに関わる費用を「共通仮設費」と言います。

現場管理費の内容

現場管理費とは、建物の建築工事の際に、工事の管理にかかる費用のことです。その内容は一般的に、現場に常駐したり出向いたりする監督、また運営にあたる管理者などの人件費のことを、主に指しています。

大きな現場には、その下請けや孫請けとして、様々な企業や個人事業主が入ります。その建築物の主要部ごとに現場を監督する者が必要なので、そういった事を担当する者の人件費のことです。

一般管理費等の内容

一般人件費とは、総務であったり、企業全体の運営・管理するために要した費用をいいます。人事・経理・役員など(間接部門)の給与・賞与・諸手当(人件費)、またこの間接部門が入居するための事務所を運営する費用が該当します。

運営するための費用の内訳は、家賃・光熱費・減価償却費などの他に、会社全体に対する福利厚生や租税公課が含まれますが、「一般人経費等」と「等」とついているのは、その他の経費として(交際費・旅費交通費・通信費・)など細々とした経費も含まれるからです。

「共通仮設費」「現場管理費」「一般管理費」の計算式

まずは、「共通仮設費」「現場管理費」「一般管理費」についての大まかな計算方法は以下です。

■【共通仮設費】=【直接工事費に対する「共通仮設費率」により算出した費用】+【「共通仮設費率」に含まれない内容において必要に応じ別途「積み上げ」により算出した費用】

■【現場管理費】=【純工事費に対する「現場管理費率」により算出した費用】+【「現場管理費率」に含まれない内容において必要に応じ別途「積み上げ」により算出した費用】

■【一般管理費】=【工事原価に対する「一般管理費等率」により算出した費用】

分かりやすいように、大まかに計算方法を書きましたが、ここで各「比率」と共通仮設費と現場管理費の計算に出てきた、「積み上げ」により算出した、となっている「積み上げ」の意味がわからなければ、先には進めません。

ここで題材となっている共通仮設費について、比率(率分)はどうして設けられているのか、積み上げとはどういう意味か、をご紹介します。

仮設共通費の率分とは?

共通仮設費率の率分は、「直接工事費」のうち「共通仮設費」が何%かという形で、ザックリと計上するための率分です。「土木」「建設」または「設備」などにおいての、「請負工事工事費積算基準」の中に載っています。

基本「共通仮設費」には、本当に色々な費用が含まれています。例えば、「福利厚生費」ひとつをとっても、非課税交通費・忘年会・新年会・健康診断費・社服等々、たくさん含まれています。

そういう内の項目ごとの全ての単位当たりの「単価」を決めるのは無理なので、一式いくらになるか、で計上するために、その前の概算額として算出するために使われる率分です。

この率分は、請負業者側で決めるのではなく、請け負った工事に関する書類の中で既に、この率分はどれだけかと決められています。

仮設共通費の積み上げ分とは

先にご説明した通り、共通設備費は、過去の実績などに基づいた直接工事費に対する共通仮設費率(率分を使う)によって算定するか、費用を積み上げによって算出するか、に分けられます。

この「積み上げ」は共通仮設費率含まれていない経費内容については、必要に応じてベット積み上げていく方法で、算定して加算するという意味です。

基本的に設計図書などには、共通仮設積み上げ分についての指示が記述してあります。これが何を指すかというと、共通仮設積み上げ分についての指示は、各社の考え方によっては、費用によって差が出来やすいのが事実です。

このために、当初の工事予定価格を決定する際には、率分が使われているということです。

対象額の計算式

国土交通省一般土木の「共通仮設費対象額」の計算式は、対象額を(P)とした次の式です。

■P(対象額)=「直接工事費」+「無償貸付機械等評価額+支給品費」+「事業損失防止施設費」

ですが、ただし「準備費に含まれる処分費」+「内処分費」の金額が、「準備費に含まれる処分費」+「共通仮設費」の3%を超えないのであれば、準備費に含まれる処分費は全額、「共通仮設費対象額」に加算されます。3%を超えた場合、その金額を「共通仮設費対象額」から減額します。

「土木」「建築」「設備」3つに分けられる工種と各費用分類

共通仮設費の計算式とエクセルを使った計算方法|率分/対象額
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土木工事・建築工事・設備工事の3つそれぞれで、共通仮設費・現場管理費に分類されるものが違います。土木・建設・設備この3つともに共通するのは、一般管理費で、一般管理費に分類されるのは共通して「一般管理費」のみです。

【直接工事費に分類されるもの】

■土木工事→直接工事費・業務委託料等
■建築工事→直接工事費
■設備工事→直接工事費・機器費・設計技術費・製作原価・処分費・その他の経費

【共通仮設費に分類されるもの】

■土木工事→共通仮設費・間接労務費
■建築工事→共通仮設費
■設備工事→共通仮設費・ガス工事における諸経費

【現場管理費に分類されるもの】

■土木工事→現場管理費・業務委託料等・工場管理費
■建築工事→現場管理費
■設備工事→現場管理費・据付間接費・技術者間接費

【一般管理費に分類されるもの】

■土木工事→一般管理費
■建築工事→一般管理費
■設備工事→一般管理費

共通仮設費の内訳には主に何が入るのか?

共通仮設費の計算式とエクセルを使った計算方法|率分/対象額
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共通仮設費の内訳は大きく分けて、「準備費」「仮設建物費」「工事設備費」「環境安全費」「動力用水光熱費」「屋外整理清掃費」「機械器具費」「その他」です。

そして、これらがまた細かく分けられています。例えば、「準備費」であれば、「敷地測量・敷地整理・仮設用借地料・道路優先料・その他準備に要する費用」です。各項目が、このように、更に細かく分けられます。

もっと言ってしまえば、そこから枝分かれして、更に何が費用にあたるのか、まで分けなくてはいけません。そこで、見積もりに良く出て来る費用について少しご紹介します。

運搬費は何を運搬してきたかによる

共通仮設費に含まれる運搬費は、何を運搬して来たかによって決まります。例えば、もともと共通仮設費に含まれる足場代ですが、その足場を組む材料を運搬して来ているのであれば、運搬費となります。

しかし、ここに注意すべき点があって、基本的に足場材の運搬費というものは既に、「共通仮設費率分」に含まれています。

ただ、仮設材の中でも先程「積み上げ」について書いたように、積上運搬費となるものがあります。それは、H鋼・鋼矢板・覆工板・直工にある式鉄板のみとなっています。

発注者ごとに積算基準集というものを発行しているのですが、調べるために、一番簡単に手に入るものは、「国交省積算基準集」です。

安全費の内容

共通仮設費に関する安全費について、安全費として算積される内容は3つです。

まずは、共通仮設費における、「安全設備等に要する費用」そして同じく、「安全管理等に要する費用」です、それ以外に3つめとして、先の2つに挙げているもののほか、「工事施工における必要な安全対策等に要する費用」です。

あくまでも、共通仮設費の定義に当てはまる、安全設備・管理・対策などに必要な費用ということです。

諸経費はあいまいながら必要経費

どれだけ明細な内訳が記載されている見積書でも、「諸経費」があります。諸経費は基本「単位」は「一式」となって大きな金額が記載されています。もし、親切な見積書があるとしても、「諸経費」が、「一般管理費」と「現場管理費」の2つに分かれている程度です。

あまり詳しい内容を書いていない、書かないのが「諸経費」であると思って下さい。

例として、リフォームする場合を出すと、見積もりは、「材料費」+「労務費」=「見積もり金額」で成り立っていますが、これはあくまでも、「工事原価」なのです。原価だけでは工事ができないのは、誰でもお分かりのこととでしょう。

利益がないと会社は経営していけません。諸経費には、一般管理費と共通費(共通仮設費+現場管理費)がありますが、住宅関係見積もりであれば、「諸経費」で終わらせることが多いです。その他発生する様々な費用であると考えて下さい。

蓄算ソフトは何を選べばいい?

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大手の会社でなければ、見積もり段階で、こういう費用に直面し積算ソフトを探すと思いますが、専門分野に関わらず、ソフトが多くて悩む方も少なくありません。

ソフトに関していえば、共通仮設費・直接工事費・現場管理費・一般管理費・有価物などの公共単価・最低価格、これらが最低算出できれば充分ですが、フルスクラッチでなければ、正直に言って、どれも「同じような使いにくさ」と言っても過言ではありません。

ですので、値段で決めても問題ないでしょう。要は、ソフトと費用分類、数字の入力単位(千円単位)などに慣れることです。

自分でエクセルで計算する方法もあるので、その際はダウンロードしたり、フォーマットがないか探してみて下さい。また、積算内訳説明書作成用のエクセルファイルを使用することもできます。

一つの建築物には驚くほどたくさんの業者・技術者の関わりがある!

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ここで基本手的にご紹介した「共通仮設費用」だけでも、説明するためにこれだけかかります。しかし、ザックリと説明したにしかありません。それだけ、土木・建築・設備など、工事には、事細かな見積もりを出さなくてはいけないということです。

また、大きな工事となると、元請業者から下請け、そして孫請けとたくさんの作業人員や、専門的な人員、などなど関わっている人や業者は、建築物が大きくなればなるほど甚大です。

身近な公共の建物一つとっても、施行が始まる前に、これだけの人員が動き見積もりを出し、入札して選ばれ、などとたくさんの関わりがあって建てられたものだと思って、別の視点で見てみると面白いです。

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