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「演繹法」と「帰納法」とは?読み方や注意点などについて紹介

更新日:2024年01月09日

帰納法も演繹法も見慣れた言葉ではあります。しかし、読み方も不確かで、使い方に関してはよく分からない方が多いようです。本記事では読み方や由来、使い方について説明しています。読んでいただければ、使いこなす良いきっかけになるでしょう。

帰納法も演繹法も高校時代から数学や現代国語で見慣れた言葉ではあります。しかし、演繹法にいたっては読み方さえ自信のない方が多いようです。使い方も全く分からないという方が大半ではないでしょうか。

そのような中、論理的に物事を考えるために、帰納法や演繹法をもっとよく知りたいという方も増えています。

本記事では帰納法と演繹法がどのようなものであるかを説明し、名前の由来と読み方を紹介しています。そして、帰納法と演繹法の違いと使い分け方法にも触れています。

本記事を読んでいただければ帰納法と演繹法の使用方法が分かり、使ってみたくなるでしょう。

論理力は意識して使うことで鍛えることができます。どんどん実践し論理的に考える力をつけていきましょう。

「演繹法」と「帰納法」とは?

「演繹法」と「帰納法」とは?読み方や注意点などについて紹介

帰納法も演繹法もビジネスシーンで時々使われます。高校での現代国語や数学に使われることもあるため、比較的馴染みのある言葉ではないでしょうか。

馴染みはあるものの、哲学的な意味合いを強く感じさせるため、多くの人が難解な言葉として捉えているようです。

相手に自分の意図した考えを的確に伝えるためには、お互いの信頼関係が非常に重要です。しかしそれだけではなく、伝えたい内容を構造的に分かりやすくする論理が必要になります。

帰納法も演繹法も、共に論理的に結論を導き出すためのものですが、それぞれ方法が異なります。しかし、どちらも結論を導き出すことができますので、両方とも使いこなせたほうが望ましいと言えます。

両方を使い分けることができれば、状況に応じて効率よく有意義な結論を導き出せるでしょう。

演繹法とは何か

演繹法も帰納法も論理を展開する上での推論方法です。そして演繹法は帰納法とは相対する方法で、帰納法とは大きく異なる推論の展開を行います。

演繹法においては誰もが納得する自明の前提、確立している法則や規則などを前提として展開を始めます。その上に、論理を積み重ねて最後に結論を導き出す方法です。

アリストテレスの三段論法も演繹法です。普遍的な事実をもとに、「AならばB」という事実と「BならばC」という事実を足し合わせ「AならばC」という結論を導き出します。

このように演繹法は数学的に論理を展開しているため、統計的に論理の展開を図る帰納法より、強い説得力があるものと考えられています。

しかし、演繹法と帰納法とは優劣を競うものではありません。状況に合わせて両者を使い分け有効に利用するものです。

演繹の読み方とは

三段論法で知られる演繹法は、読み方が分からないという人が多くいます。

「えんえきほう」と読むのが正しいのですが、「えんたくほう」と間違えて覚えている方も多くいます。これは似た漢字で「鐸」や「擇」などを「たく」と読むことが理由でしょう。

「繹」の意味を調べますと、「糸口を引き出す」の意味があります。また「演」には「説明する」の意味があります。つまり、説明した言葉(演)から糸口を引き出す(繹)となり、まさに演繹法の意味になります。

演繹を意味する英語deduction(ディダクション)は「下へ」「原点」を意味する接頭辞「de」と「引っ張る」を意味するラテン語から派生した動詞「ductio」からできています。

これらは上位にある普遍的なものから、下位の存在である個別なものが導き出されるという演繹法の考えを示しています。

演繹法の考え方

演繹法がどのようなものであるか、概要を述べてきました。複数の一般的出来事を足し合わせて、結論を導き出すということでした。

では、実際に演繹法がどのように行われているのか例を見てみましょう。

まず、「電化製品は電気で動く」という一般的な情報と、「電気掃除機は電化製品である」という一般的な情報を足し合わせ推論します。すると、電気掃除機は電気で動くという結論を導くことができます。

次に、すでに証明されている公式「三角形の内角の和は180度」と個々の事例「2つの内角の和が100度」から「残りの内角は80度」と分かります。

そして、裁判でも大きな原理、憲法や刑法、に基づいて個別の案件の判決が決められます。

これらも演繹法の分かりやすい例と言えるでしょう。

演繹法の注意点

演繹法は正しく行えば、強い説得力のある結論が得られます。しかし、前提となる事例や一般論に誤りがあったり偏りがあったりすると、正しい結論は導き出されないでしょう。

また、演繹法は各事例を関連付けて結論を導き出します。その時、無理なく関連付けることができる内容であることが重要です。各事象を結びつける筋道が一貫性を保てる事象が適していると言えるでしょう。

正しい前提があり、正しく論理展開がなされて、はじめて説得力のある結論が導き出されると言えます。

演繹法は話の流れが滑らかなため、正しいと誤認識しやすく、筋が通っていないことに気が付きにくい弊害があります。また経験値の高い事象では、自分の持つ偏見に気が付かないこともあるため注意が必要です。

前提や論理の展開に「本当に正しいのか」と絶えず疑いを持ち、前提と結論にズレを生じないようにしましょう。

演繹思考はどう鍛えればよいか

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初回公開日:2022年09月22日

記載されている内容は2022年09月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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