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一人っ子政策を廃止した理由・双子ができるとどうなるか・問題点

初回公開日:2018年06月06日

更新日:2020年05月31日

記載されている内容は2018年06月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

一人っ子政策を知っていますか。授業で聞いたことがあるけど、実際にどういうことかわからないという人は多いでしょう。ここでは、一人っ子政策とは何か、またその廃止と、今後発生する問題点などについてご説明します。また、一人っ子政策の体験談についてもみていきます。

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一人っ子政策を廃止した理由

中国で実施されていた一人っ子政策をご存知ですか。おそらくニュースなど報道番組で一度は聞いたことがあるでしょう。単純に「一人しか産んじゃだめなんでしょう」くらいにしかわからない方が多いとおもいます。ここでは、一人っ子政策とはどのような政策だったか、また一人っ子政策を廃止した理由についてご説明します。

一人っ子政策とはどのような政策か

一人っ子政策とは、中国が文化大革命後1980年から施行された政策で、一人だけ産むことが許され二人目を妊娠、出産した場合には罰金が課せられるという政策です。一人っ子政策は中国語で「計画生育」と書き、その意味のとおり、計画的出産ということで、人口抑制のための政策でした。

この政策のために、官僚などが強制的堕胎や不妊手術などを行ったりという蛮行もありました。違反者からの多額の罰金徴収と、それが払えないものに対しては戸籍を与えないというような差別的待遇が科せられました。

一人っ子政策はなぜ廃止されたか

人口抑制のために施行された一人っ子政策でしたが、2015年に廃止が決定されました。しかし、国家による出生規制そのものが廃止されたわけではありません。計画生育は、出産規制という制度そのものを残して、産める人数を二人に緩和するという変更がなされました。

もともと双子などの場合は例外的なときには二人目を出産することが可能でしたが、廃止決定によって出産規制が緩和され二人目の出産が容認されたことになります。

世界最速で老いていく中国

一人っ子政策が廃止され二人目を産むことができるようになった背景としては、中国の今後の課題が関係しています。それは、一人っ子政策を長年行ってきたために、世代人口が若年層になるにつれて急激に少なくなっていき、それは老いていく人を誰が介護し支えるのかという問題です。

一人っ子であるということは、両親や祖父母など老いた家族を一人で背負うことにつながります。しかも、一人だけの子供ですから、万が一のことがあればだれも老後の面倒をみる人がいなくなってしまうということにつながります。この問題への対策として一人っ子政策の廃止が行われたということです。

一人っ子政策で双子ができた場合どうなるのか

一人っ子政策をとっていた中国で、双生児が産まれた場合にはどうなるのでしょうか。一人っ子政策の中でも双子や三つ子などの多胎児については例外に認められます。そういった事情により、人工授精や排卵促成剤などを投与して双子を産みたい人が増えて、双生児の出生率が上がったという報告もされています。

一人っ子政策の例外

一人っ子政策の中でも双子などの多胎児を産んだ場合には罰金などはとられません。そのような例外として二人目を妊娠出産しても罰金がとられないケースとしては、以下のようなものがあります。

・夫婦専業農家で一人目が女の子の場合
・不妊治療で成果が出ず養子をとった後に出産
・夫婦どちらか一方が一人っ子である場合

しかし、一人っ子政策が廃止された現在では、このような例外などはなくなりました。

一人っ子政策の問題点

一人っ子政策は、人口抑制のための政策でしたが、この政策のインパクトはこれからどのように影響してくるのでしょうか。一人っ子政策は36年続いた政策で、急激な人口増加を緩和するための政策でした。

当時1970年代にかけては人口の多さが国力であるととらえた最高指導者である毛沢東により多産奨励し人口は一気に増加しましたが、食料確保と資源確保の観点から出生率を下げて人口を抑制するという政策が一人っ子政策です。この政策によって、中国は2020年以降に労働力難、結婚難、介護難の三つの問題が発生していく見通しです。

1.労働力難

長年の一人っ子政策により高齢化が進み、労働人口が減っています。そのため、深刻な労働力難が2012年ごろから起こってきています。さらに65歳以上の高齢者増が拍車をかけ経済成長に影響を及ぼすとみられています。

2.結婚難

一人っ子政策によって男女比に歪みが生じ、男の人の人口が女の人を大きく上回っています。男の人は一人っ子政策の中で男児出産を喜ぶ傾向から女の人の数より男の人の数を増やしてきました。そのため、女性が圧倒的に不足して結婚できない男の人が増えてきています。

3.介護難

一人っ子政策により、本来であれば複数人の兄弟で親や祖父母の面倒をみるところを、一人で両親、両組父母の6人を看なければならないことになります。それは社会保障制度の破綻を招く危険があります。

一人っ子政策のエピソード

中国で実施されていた一人っ子政策ですが、二人目を産んだ場合にはどうなるのでしょうか。ここでは、一人っ子政策を破った場合の罰金や中絶などのエピソードをご紹介します。

罰金

中国の一人っ子政策は、現在は廃止されていますが、2015年までは行われていました。もし、一人っ子政策を破り二人目を産んでしまった場合には罰金を徴収されます。その金額は中国の平均年収の3~6倍ほどです。

中国と日本の平均年収が異なりますので、日本で置き換えてみれば、感覚としては日本の平均年収500万円ほどだとして1500万円~3000万円の罰金が課せられるということです。(実際には、2015年の北京在住の平均年収が157万円ほどですので、500万~1000万円ほどになります)住宅ローン並みの罰金ということです。

お金持ちは罰金を払っても二人目を産む

一人っ子政策の下では、二人目を産んだ場合には罰金が課せられます。しかし、富裕層の場合は罰金を承知で二人目を産む人も多いそうです。

一人っ子政策のメリット

一人っ子政策によって、1970年代までに爆発的に増えた人口を、約4奥人分人口増加を抑えたというメリットがあります。人口増加を抑えることにより、食料不足や資源不足を起こさずに済みました。さらに、複数人の兄弟がいるよりも、一人に教育その他のお金をかけることができるため、高い教育を受ける子どもが増えてきました。

一人っ子政策による現在の人口

一人っ子政策によって、本来の人口増加を抑制することができましたが、人口については現在どのようになっているのでしょうか。

高齢化

一人っ子政策によって急激な人口増加を防ぐことができましたが、その分高齢化に拍車がかかりました。人口のゆがみは2012年ごろで男性117人に対し女性100人となっておりその男女比に歪みが生じています。そのため、2020年には3000万人~3500万人の男性が結婚できないといわれています。

緩和など

一人っ子政策による問題が顕著になるにつれて、一人っ子政策を廃止しようという動きがあり、2015年には一人っ子政策は廃止されました。しかし、人口抑制が全て撤廃されたわけではなく、二人目を産むことが許されただけで、規制が緩和されただけになります。

この緩和が上述のような問題をすぐにも解決するとはいかないと予測されています。問題が根深いため、すぐには解決できないということです。

一人っ子政策による女の子と男の子の比率

一人っ子政策によって、女か男かどちらかを選ばなければならなくなり、その結果男の子を産む人が増えました。その結果、一人っ子政策によって男女比に歪みが生じています。前述にもありますように、人口のゆがみは2012年ごろで男性117人に対し女性100人となっています。そのため、2020年に3000万人~3500万人の男性が結婚できないとみられています。

今後の男女比のゆがみによる問題

一人っ子政策によって発生した男女比のゆがみは今後年々増大していくことが予想されます。前述にもありますように、2012年から15歳~59歳までの人口は減少に転じています。そして、2014年で0歳~14歳の人口は全体の16.5%となっており、世界平均の27%に比べて10%も低い状態です。

若者が減少していけば、自然に労働力不足に陥ります。そして、2035年までには20~34歳の働き盛りの人口が毎年1100万人以上減っていくことが予想されています。労働力不足の他にも高齢者が増加していくために介護問題も発生していきます。一人っ子政策による男女比のゆがみや世代層数のゆがみは影響が深刻であることが予想されています。

今後の男女比予想

中国の男女比は女性100人に対して118人の男性となっていますが、今後80年後には女性100人に対して男性は136人、70年後には女性100人に対して男性が206人となっていくことが予想されています。

そうなっていくと、女性と男性ができるだけ結婚したとしても男性が半分あまってしまい、結婚できないということになります。ということは、子供がその分増えることがないため、人口増加につながらないことになります。一人っ子政策の影響は今後も長く続くことが予想されています。

一人っ子政策の廃止と今後の問題について考えよう

いかがでしたか。一人っ子政策は、爆発的な人口増加を抑えるための政策でしたが、途中から官僚の功績を高めるための道具にされ、罪のない赤ん坊や生まれるはずだった命が多数犠牲になりました。そして、2015年には一人っ子政策は撤廃され二人目を産んでも良いことになりました。

しかし、長年の一人っ子政策の影響で、中国は今後厳しい問題に直面していきます。高齢化人口の増加と若年層の減少による介護人口不足、男女比のゆがみによる男性の結婚難、労働人口の減少などが主ですが、これは日本の抱える問題と同じです。

中国は日本の問題をより顕著に抱える可能性が高いということですが、明日は我が身です。日本人も人口の減少や介護問題、労働人口不足と同じ問題に取り組まなくてはならないということを覚えておきましょう。

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