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PPM分析の事例・書き方・やり方|ソニー/サントリー/キャノン

初回公開日:2018年10月23日

更新日:2020年06月03日

記載されている内容は2018年10月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

PPM分析とは、企業の事業展開を検討するためのフレームワークのひとつです。その基準となるのは、市場の成長率と相対的市場占有率です。これにより、各事業を4つのタイプに分類し、将来の事業戦略を明確化することができます。PPM分析は誰でも作成可能で便利なツールです。

企業のPPM分析の事例

数ある経営学の分析手法のうち、一番有名なのがPPM、プロダクトポートフォリオマネージメントです。これは、多角的に事業を行っている大企業を中心に利用され、企業が持っている各事業に、どのように会社資源(ヒト・モノ・カネ)を配分するかを決定します。

各企業は、各事業の相対市場シェアと、市場成長率を基準とし、4種類に分類します。また、この4種類の分類は、製品のライフサイクルと密に関係があり、製品の成熟度を基に、各事業の立ち位置と、その役割を明確にすることで、資源の配分の他、将来の方向性を決定します。

企業の経営計画に最適

こうした分析手法としては、企業の中長期に及ぶ経営計画を明確にする、経営者および、各企業の経営企画室での利用が中心となります。

この分析手法は、ボストンコンサルティングという一般の企業が開発しており、当時の経営学に革新的な手法として人気となりました。

以下に、日本を代表する企業のPPM分析の事例を紹介します。

ソニー

PPM分析の事例・書き方・やり方|ソニー/サントリー/キャノン
※画像はイメージです

まずは、戦後日本で最大に成功を収めたといわれる、AV機器の大手メーカーのソニーついて、その代表的な事業におけるPPM分析を行います。

ソニーは20世紀においては、代表的なAV機器を多く販売し、世界屈指のブランド力を持っていますが、2000年以降は、業績が低迷していました。そのため、それまで花形、金のなる木となっていた、AV機器事業やパソコンブランドVAIOが負け犬となり、VAIOを売却、AV事業の縮小によって、2015年に復活を遂げました。

そのため、現時点での花形事業は、金融分野に大きく以上しており、その他、ゲーム&ネットワークサービス、音楽やイメージング・プロダクツ&ソリューションなどが、花形や問題児と分類されます。

こうした変貌を遂げたのも、各事業のPPM分析などによる選択と集中の成功が、カギとなったのは間違いありません。

サントリー

PPM分析の事例・書き方・やり方|ソニー/サントリー/キャノン
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次に、日本の洋酒、ビール、清涼飲料水の製造・販売を行うサントリーについて、その代表的な事業におけるPPM分析を行います。

サントリーの事業は、日本初の本格的なウィスキーを製造・販売したウィスキー部門と、それまで大手3社における寡占的市場に後発として参入したビール部門、さらには花形となる製品を多く製造・販売している清涼飲料水部門があります。

ウィスキー部門においては、作れば売れると言われるほどの、金のなる木事業となっています。一方で、後発となったビール部門は、それまで大手3社が8割のシェアを占めるという寡占状態に中参入した問題児部門でしたが、今やサッポロを抜き業界3の地位を占めています。

また、清涼飲料水事業においては、花形製品を多く販売し、日本有数の飲料会社となっており、PPM分析などによる経営戦略が的中した結果といえるでしょう。

キャノン

PPM分析の事例・書き方・やり方|ソニー/サントリー/キャノン
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次に、日本を代表する大手電気機器メーカーのキャノンについて、その代表的な事業におけるPPM分析を行います。

キャノンの中心的な事業には、ページプリンタ事業、インクジェットプリンタ事業、一眼レフ事業、コンパクトカメラ事業、ファクシミリ事業があります。

これらを、PPM分析の4つの分野に分類すると、なんといっても両プリンタ事業が、花形および金のなる木に分類されます。なかでも、ページプリンタ事業においては、市場の成長率は落ち着いているので、キャノン製品の相対的市場占有率の高さから、金のなる木に分類されます。

一方で、インクジェットプリンタ事業は、まだまだ市場成長率が高いので、花形に分類されますが、競合が多いため、相対的な市場占有率の関連で、問題児に近い場所に位置していることが気になります。

ソフトバンク

PPM分析の事例・書き方・やり方|ソニー/サントリー/キャノン
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次に、日本を代表する大手電気通信事業者のソフトバンクについて、その事業についてのPPM分析を行います。

ソフトバンクにおける中心的な事業は、言わずもがな携帯電話を中心とする通信事業ですが、そのほかにも100社以上の子会社を持っているため、ここでは中心的な3事業について説明します。

中心的な事業としては、ヤフーを中心とした広告・オークション事業、次に携帯電話事業、さらに固定電話事業を展開しています。

それらを分析してみると、以外にも携帯電話事業は、問題児に分析されます。というのも、携帯電話自体が、日本国内では飽和状態にありますし、ソフトバンク自体が後発の企業となるため、相対的な市場占有率という意味では、それほど高くはありません。

従って、ソフトバンクでは、ヤフー事業と共に、花形になるような新しい事業に対して、常に挑戦していかなければならいという事がよく理解できます。

PPM分析の書き方

次にPPM分析の書き方について説明します。PPM分析は、ボストンコンサルティンググループが作りだしたフレームワークで、経営学で最も有名な分析手法といえます。

そう聞くと、その書き方は随分難しいように感じるでしょう。しかし、書き方自体は、実にシンプルで、経営者に対して直感的に経営状態を表すことができます。

PPM分析は4分野に分類

PPM分析を行う場合、各事業における市場の成長率、相対的市場占有率を確認します。この2つの基軸をグラフの縦軸、横軸に配置します。

次に、分析対象となる企業の各事業を洗い出し、それぞれの事業における市場成長率と、相対的市場占有率を洗い出して、グラフの中に配置します。相対的市場占有率においては基準を1.0として左側が高いシェア、右側が低いシェアになります。

配置ができたら次は分析です。PPM分析では、市場成長率が高いか低いか、相対的市場占有率が高いか低いかの組み合わせで、グラフを4つの象限に分けて分析します。

その4つこそが、問題児、花形、金のなる木、負け犬です。文言だけをみると、直感的には負け犬事業には、全く意味がないようですが、そうではありません。以下に、4分野それぞれの役割を紹介します。

PPM分析のやり方

4つの象限にわけたグラフが完成したら、各事業の市場成長率、相対的市場占有率を算出して、グラフ内にプロットします。なお、市場成長率は、昨年の市場成長率と今年の市場成長率から算出できますが、その元となる数字は、公的機関のWebサイトから入手できます。

さらに、各事業のプロットは、売上規模に合わせた円でマークします。それにより、分析後の決定、つまり選択と集中における判断を容易にすることが可能です。

この結果、各事業が4つの領域に分類されましたら、PPM分析の準備が完了します。右上の領域から、問題児、左上が花形、左下が金のなる木、右下が負け犬となります。

4つの象限それぞれには、市場との関連性を踏まえて意味があり、各事業の立ち位置と、今後の方向性を見える化するのが、PPM分析ということになります。次に、各象限の意味合いと、そこに位置する事業の役割を説明します。

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