「ひとしお」の意味と感情を表現する使い方・例文5つ
更新日:2024年09月22日
「ひとしお」とは
「ひとしお」という言葉をご存知でしょうか。例えば「先日はありがとうございました。喜びもひとしおです」とメールがきたときなど、相手が喜んでいる雰囲気が伝わってきます。
しかし「嬉しいです」ではなくなぜ「ひとしお」なのか。このような疑問をもつ方も少なくないでしょう。この「ひとしお」が文章に入るだけでなんだか、大人っぽさや、成熟さ、奥深さが感じられます。
それでは、「ひとしお」の意味について、説明していきます。
意味
「ひとしお」とは、「ひときわ」「一層」「一段」という意味になります。
「ひとしお」は「ひときわ」などを意味する副詞として平安時代から用いられている、大変古い大和言葉です。もともと、染め物を染める際の染料につける一回のことで、「ひとしお」の「しお(しほ)」は「回」という意味です。
漢字
「ひとしお」を「一塩」「一潮」とインプットされている方もいますが、「一塩」「ひと塩」は魚や野菜などに薄く塩をする際に使います。
「ひとしお」の漢字は「一入」と書きます。おなじ「ひとしお」と読む「一入」と「一塩」「一潮」の意味と使い方を間違わないようにしましょう。
「ひとしお」の使い方・例文
「ひとしお」の意味についてご紹介してきましたが、どのように使えばよいのでしょうか。「ひとしお」も使い方ひとつで意味が変わってくることもあります。
それでは「ひとしお」の使い方について、例文を参照にしてご紹介していきます。
例文1:喜びもひとしお
「喜びもひとしお」という言葉がありますが、「ひとしおに喜ぶ」は一般的ではないので、気を付けるとよいうでしょう。
・学生時代の仲間に出会えて喜びもひとしおでした。
・努力してきたことが報われて喜びもひとしおです。
・元気な姿を見れて喜びもひとしおです。
例文2:感慨もひとしお
ある事柄が感動の度合いをより強くする、という意味合いでの「ひとしお」ですが、こみあげる心境、しみじみとした想いがさらに強いときは「感慨ひとしお」を用いられることが多いでしょう。
・二度と日本の地を踏むことはないと諦めていたが、感慨もひとしおです。
・あなたにそう言ってもらえると、感慨もひとしおです。
「感慨ひとしお」は「感慨一入」の4文字熟語としても活用されます。
例文3:感動もひとしお
「ひとしお」の使い方として、「感動」の後に「ひとしお」を用いたりします。とっても強く喜んでるさまをあらわす際に役立つ言葉です。
・目の前に広がる神秘的な光景を見れて、感動もひとしおでした。
・10年越しの出会いに感動もひとしおです。
何かの影響で感動が増す場合に使うことができます。
例文4:達成感はひとしお
「達成感」は、何かを成し遂げて得れる満足感を表しますが、そこに「ひとしお」を加えることで、「一層」感をだしています。
・3か月間のハードな撮影は辛かったけど、終わったときの達成感はひとしおでした。
・目標を差に遂げれて、達成感はひとしおでした。
例文5:悲しみもひとしお
「悲しみ」に「ひとしお」を加えることで、「一層」や「一段」と悲しんでいる様子を伝えることが出来ます。
・長年お世話になった人が亡くなり、悲しみもひとしおです。
・今まで育ててきた動物がいなくなってしまい、悲しみもひとしおです。
初回公開日:2017年11月16日
記載されている内容は2017年11月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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