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「喘ぐ」の意味と使い方・類語・読み方・用例|喘ぐような呼吸

更新日:2024年05月03日

「喘ぐ」の読み方や意味をご紹介していきます。「喘ぐような呼吸」とはどのようなものなのでしょうか。また、生活や経済的な状態を表す表現としても「喘ぐ」という言葉が使われていますが、これは正しい使い方なのでしょうか。また、下ネタの使い方も解説します。

「喘ぐ」って何て読むの??

本記事は「喘ぐ」をテーマとして解説していきます。まずはじめは、読み方からです。

「喘ぐ」は「あえぐ」と読みます。「喘」は訓読みでは「せん」または「ぜん」となります。

例えば「喘息」(ぜんそく)という病気はよく知られています。咳き込んだり、痰が詰まったりして息苦しくなる病気で、胸の痛みを感じることもあります。

そして音読みは、「喘ぐ」の「あえ(ぐ)」が良く使われます。他には「せき」「せ(く)」があります。

「喘ぐ」の意味と使い方を解説!

「喘ぐ」は息をきらしてはあはあと呼吸する意味を持っています。このため、

・学校に遅刻しないために駅から全速力で坂道を上ったので、喘ぐように校門に辿りついた。

などの使い方ができます。また、この様子から転じて生活に窮乏している様子を表すのに使われたり、会社の経営状態を表現するのに「喘ぐ」という言葉が使われることがあります。例えば、

・父が若くして亡くなったため、母と子の暮らしは切迫し、貧困に喘いでいた。

・時代の寵児として雑誌を飾ったこともあるカリスマ経営者の会社は、かつてはITバブルの勢いに乗って飛ぶ鳥を落とす勢いであったものの、現在は経営不振に喘いでいる。

などと使うことができるでしょう。

「喘ぐ」の類語・言い換え表現を紹介!

「喘ぐ」というのは、肉体的な意味がもともとの意味です。このため「息切れする」「息も絶え絶えになる」というのが最も直接的な意味になるでしょう。

経済的

しかし、言葉は生き物に例えられるように、意味が派生していきます。例えば生活の状態や、会社の経営状態を表す表現として使われるようになっていることはすでに説明しました。

したがって、例えば、経済的に困窮し苦しい様を表すような類語としては、「苦しい状態に陥っている」「苦汁(くじゅう)を味わう」「困窮(こんきゅう)する」「四苦八苦(しくはっく)する」などさまざまな類語が考えられます。

精神的

経済的と精神的というのは状況によって、同じように扱われることが多いです。このため、すでに「経済的」であげた類語がそのまま精神的な意味で使われることもしばしばです。

しかし、より精神的な表現として似た意味を持つ言葉を探せば「呻吟(しんぎん)する」「苛(さいな)まれる」「苦悩(くのう)する」「葛藤(かっとう)する」などの類語があげられるでしょう。

肉体的

精神の反対は肉体というのは、非常に西欧的な考え方です。それゆえ、こちらのほうが経済的に比べてよりコントラストがある類語が存在するのでしょうか。

ネガティブな意味では、すでに経済的、精神的な意味において「喘ぐ」と同じ意味を持つ類語が挙げられるでしょう。それでは、喘ぐにポジティブな意味における類語はあるのでしょうか。

「喘ぐ」にポジティブな意味合いを与えるとすれば、「生命力が強い」「しぶとい」というイメージがあるでしょう。しかし、これでは「喘ぐ」の類義語としては成立しません。

類義語を辞書で調べると、「喘ぐ」の類義語として「焦がれる」というのがあります。「身を焦がす」でも同じでしょう。先に「呻吟する」という類義語を挙げましたが、より肉体的な表現にすれば、「焦がれる」などは「喘ぐ」の類義語として相応しいといえるでしょう。

下ネタ

肉体的から転じて、やはり「下ネタ」的な意味で「喘ぐ」の意味を紹介しない訳にはいきません。事実「毎晩のように喘いでいる」などという文例があった場合、「病気」などの肉体的な苦しみではなく、夫婦の営み、快楽などの意味で解釈されてしまう場合があります。

「喘ぐ」には本来、このような性的な意味と直接的なつながりはありません。しかし、やはりこのような意味で「喘ぐ」が使われていることは事実です。例えばアダルト向けのビデオでは「喘ぎ声」などは一般的です。

これは息が切れてはあはあいうという状態が、性的に興奮している様子と似ていることから、「喘ぐ」の違う意味で使われることになったと言えるでしょう。性的なことを表すには、直接的に言わない方がよいことから「喘ぐ」「喘ぎ声」などが使われるようになってきたと言われています。

「喘ぐ」の用例って何?

喘ぐの用例にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的に文学作品などで、どのように使われているか見ていきましょう。普段はあまり使うことのない言葉ですが、状況が切迫している様子を伝えるために小説で使われることがしばしばあります。

宝島

「宝島」は、ロバート・ルイス・スティーヴンソンによって書かれた子供向け冒険小説です。このハラハラドキドキの冒険小説において、「喘ぐ」がどのように使われているのでしょうか。手塚治虫も漫画化したほどの小説なので、どのような用例があるのか興味が持てることでしょう。

・船長は「喘ぐ」ような息をした。
・彼は「喘ぐ」ように言った。
・一人が「喘ぐ」ように言った「帰ろうよ」

残念ながら、あまり印象深い用例というのはないと言えます。どちらかというと紋切型というか、分かりやすい表現方法として使われているのが「喘ぐ」という言葉なのではないでしょうか。

喘ぐような呼吸ってどんな呼吸

「喘ぐような呼吸」、さきほど「喘ぐように言った」「喘ぐような息をした」などという表現があることを解説しました。他にも、いわゆる下ネタとしての「喘ぎ声」などもありますが、共通しているのは「はあはあと息が切れている状態」というのが喘ぐような呼吸です。

このため「喘ぐような」という形容はかなり直接的な表現であると言えるでしょう。つまり、あまり詩的で奥ゆかしい意味ではなく、どのような呼吸の状態なのか他人に把握させるのに便利な言葉と言えるでしょう。

例えば、芥川龍之介は「齒の疎な口」と「喘ぐような」を組み合わせることで、物語の中の登場人物がもつ呼吸の雰囲気を作り出すことを簡単にしています。

また、例えば近しい人を看病しているようなときには、「喘ぐような呼吸でした」などと説明すると他の人に病状が伝わりやすくなります。

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初回公開日:2018年03月22日

記載されている内容は2018年03月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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